50代で家を買う人のための教科書~メリット・デメリットや注意事項を解説

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<記事の情報は、2023年1月1日時点のものです>

50代は元気な人が多く、老け込むような世代ではありません。その一方、仕事も定年が近づくなど生活に変化の兆しが感じられる世代です。

そんな50代が家を買うメリットや注意点に考えていきます。

仕事中心からセカンドライフの準備へ。人生100年時代の折り返しに位置する50代にふさわしい物件と資金計画についてみていきましょう。

また、解説に入る前に家づくりを失敗させないために1番重要なことをお伝えします。

それは、1番最初にマイホーム建設予定に対応している住宅メーカーからカタログを取り寄せてしまうこと。

これから30年、40年と生活をするマイホーム。絶対に失敗するわけにはいきません。

家を建てようとする人がよくやってしまう大きな失敗が、情報集めよりも先に住宅展示場やイベントに足を運んでしまうこと。

「とりあえず行ってみよう!」と気軽に参加した住宅展示場で、自分の理想に近い(と思い込んでしまった)家を見つけ、営業マンの勢いに流され契約まで進んでしまう人がかなり多いのです。



はっきり言って、こうなってしまうと高確率で理想の家は建てられません。

もっと安くてもっと条件良く高品質の住宅メーカーがあったかもしれないのに、モデルハウスを見ただけで気持ちが高まり契約すると、何百万円、場合によっては1,000万円以上の大きな損をしてしまうことになるのです。

マイホームは人生の中でもっとも高い買い物。 一生の付き合いになるわけですから、しっかりと情報収集せずに住宅メーカーを決めるのは絶対にやめて下さい

「情報収集しすぎ」と家族や友人に言われるくらいで丁度良いのです。

とはいえ、自力で0から住宅メーカーの情報や資料を集めるのは面倒ですし、そもそもどうやって情報収集すればいいのか分からない人も多いでしょう。

そんな背景もあり、昨今では、条件にあった住宅メーカーにまとめて資料請求を依頼できる「一括カタログサイト」が増えていますが、中でもおすすめなのが大手が運営する下記の3サイトです。

①SUUMO

不動産最大手ポータルサイトSUUMOが運営。独自のネットワークを活かし全国の地域に特化した工務店の資料を取り寄せることが出来る。坪単価も安く高品質な工務店が多いのが特徴。

②HOME4U家づくりのとびら

信頼の「NTTデータグループ」が運営。全国で厳選されたハウスメーカーを中心にカタログ請求できる。自分たちだけの家づくりプランも完全無料で作ってくれるのは非常に大きなメリット。1度は必ず利用したい。

③LIFULL HOME’S 東証プライム上場企業「LIFULL」が運営。SUUMOと2強の大手不動産ポータルサイトだけあり、厳しい審査を通過した住宅メーカーのみが加盟。特にローコスト住宅に強く、ローコスト住宅も検討したい方におすすめ。

この3サイトはどれも、日本を代表する大手企業が運営しているため審査が非常に厳しく悪質な住宅メーカーに当たるリスクを避ける事ができます。

また、カタログを取り寄せたからといって無理な営業もなく気軽に利用でき非常にメリットが大きいサービスです。

3サイトの中でどれか1つ使うなら、

MEMO
工務店をメインに探したい方は・・・SUUMO

ハウスメーカーにこだわりたい方は・・・家づくりのとびら

ローコスト住宅をメインで考えている方は・・・LIFULL HOME’S
を使っておけば間違いないでしょう。

また、より慎重に絶対に失敗したくない方は絶対に工務店、絶対にハウスメーカーと決めつけずに1社でも多くの会社から資料を取り寄せてしまいうのがおすすめです。

「ハウスメーカーで考えていたけど、工務店の方が理想な家づくりが出来るし高品質だった」

「工務店で考えていたけど、意外と安く建てられる思いもよらないハウスメーカーと出会えた」

このような事は非常に多くあります。

また、なるべく多くの会社で資料を取り寄せることでメーカーごとの強みや特徴が分かりますし、複数社で価格を競わせることで全く同じ品質の家でも400万.500万円と違いが出ることさえあります。

後から取り返しのつかない後悔をしないよう、家を建てるときには面倒くさがらず1社でも多くのカタログを取り寄せてしまうことをおすすめします。

MEMO
SUUMO・・・工務店のカタログ中心
家づくりのとびら・・・ハウスメーカーのカタログ中心
LIFULL HOME’S・・・ローコスト住宅のカタログ中心

【工務店中心】SUUMOの無料カタログはこちら⇒


【ハウスメーカー中心】家づくりのとびらの無料カタログはこちら⇒


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それでは解説をしていきます。

50代で家を買う人の特徴3選

国土交通省は2020年3月に「令和元年度住宅市場動向調査報告書」を公表しました。

この調査によれば、50代の不動産の購買行動にはいくつかの特徴が読み取れます。建て替えやリフォーム住宅の購入の増加、中古物件購入の増加などです。

50代の購買行動を以下の3点にまとめてみました。

  1. 建て替えは50代から増加傾向
  2. 50代から中古物件の割合が増える
  3. リフォーム住宅購入は75%近くが50代以上

1点ずつ見ていきます。

1.建て替えは50代から増加傾向

住宅の建て替えは50代から増加傾向になります。住宅建て替えの平均年齢も50代です。

これは50代が建て替えられる住宅を持っているということ。若くして購入した住宅が建て替えの時期を迎えていることを示しています。

50代からの購買行動は40代までのそれとは一線を画しているのです。

2.50代から中古物件の割合が増える

中古の一戸建てやマンションを購入する割合が50代から増えていきます。

価格が割安な中古物件は若い世代に人気と思われがちですが、実際には50代から上の世代が主な購買層となっています。

収入があがりにくく、年金生活も目の前にある世代が中古物件を購入しているのです。

3.リフォーム住宅購入は75%近くが50代以上

リフォーム済みの中古物件も50代以上がメインターゲットです。買取再販物件という、不動産業者が購入し、リフォームを施して再度販売する物件も含まれます。

リフォーム住宅は中古物件の割安さと新築住宅の新しさを両方持っている物件です。50代の、花よりも実を取る傾向が見て取れます。

50代で家を買うメリット3選

50代は定年を控えた世代ともいえます。延長の傾向とはいえ、あと何年かで定年することに変わりありません。

そんな50代でも家を買うメリットはいくつもあります。教育費の終了や退職金の予定はプラス材料です。家族構成の変化も少なくなります。

50代で家を買うメリットは以下の3点です。

  1. 教育費の支出が終了する
  2. 退職金や年金の金額がほぼわかる
  3. 家族が増えることが少なくなる

順番にお話しします。

1.教育費の支出が終了する

50代ともなると、子どもの教育費の支出が終了する家庭がでてきます。大学ともなれば、一人当たりの年間の学費が100万円以上になることも。

それだけの出費がなくなることは不動産の購入にとっては追い風です。教育費をそのまま住宅ローンに回すこともできます。

子育ての終了は家計の収支構造がガラリと変わる出来事なのです。

2.退職金や年金の金額がほぼわかる

65歳定年制が導入される企業もある中、60歳でいったん定年、その後再雇用というパターンもあります。その一方で年金の支給開始年齢は徐々に後ろ倒しの傾向です。

50代にもなると自分の会社の退職金の制度や現状、年金についての情報には嫌でも敏感になります。退職金の金額、年金の金額もメドがたつものです。

少なくてがっかりすることもありますが、資金計画は立てやすくなります。

3.家族が増えることが少なくなる

子どもが結婚して同居するケースはあるものの、子どもが生まれて家族が増えるケースは減っています。核家族化の傾向もあり、未婚の子どもでも家を出ていくものです。

家族が増えない前提であれば間取りや広さもより計算しやすくなります。無理に広い家や子供部屋の確保は必要ありません。

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50代で家を買う5つの留意事項

教育資金も必要なくなり、貯金もそれなりにあるはずの50代。

自己資金にはそれほど問題がないようにも見えます。それでももうひとつの重要な資金調達手段である住宅ローンはむしろ大変です。

何しろあと10年前後で退職、これ以上の収入アップも見込めません。そろそろ家族の健康も問題となってきます。

50代で家を買う場合に留意すべき事項は以下のとおりです。

  1. 長期間のローンは難しい
  2. 収入アップは困難
  3. 多額のローンも難しい
  4. 自身や家族の健康
  5. 相続も視野に

順次解説します。

1.長期間のローンは難しい

多くの金融機関では、住宅ローンは80歳までに返済するよう求めています。

これを守るとすると、50代は35年の長期ローンは組むことができません。若い世代のように長期間のローンで余裕があれば繰り上げ返済をすることが50代では困難なのです。

住宅ローンを借りるなら20年程度の比較的短期間が返済することが求められます。

2.収入アップは困難

50代でサラリーマンであれば、勤務先の会社でもそれなりの待遇で年収も高いことが多くなっています。ただ、これ以上の収入アップは困難です。

それどころか、再雇用されるにしても収入は減少します。現在は収入が順調であってもその収入を維持することはできないのです。

これは住宅ローンを借りるにあたっては逆風になります。

3.多額のローンも難しい

返済期間と収入の問題もあり、多額のローンを組むことは難しいと考えましょう。

今の金融機関にとって住宅ローンはあまり儲からないけれど、ほぼ確実に返済してくれる安全性の高い融資。できれば貸したいと考えています。

50代でも意外と借りられますが、物件価格の大半を住宅ローンで賄うことは困難です。

4.自身や家族の健康

50代ともなると、問題はお金だけではありません。新たに浮上するのが、自身やパートナー、自身の親を含めた健康上の問題です。

健康問題は住宅の取得やお金の問題にも発展するものです。病気やけがのために住宅ローンが返せなくなる可能性もあります。

人生100年時代では50代は人生の折り返し地点です。身体は少しずつでも老いていきます。今までのようにいかないことも多くなるもの。

50代以上は健康問題が文字通り「大問題」となるのです。

5.相続も視野に

50代は年代的に相続にも敏感になる世代です。それは親世代から相続も含まれます。自分たちから子ども世代への相続も考慮することが必要です。

相続税がかかるのは全人口の5%程度と言われているため、税金について考える必要がない人はいます。それでも円滑な相続のためには50代くらいから考えることも必要です。

不動産についていえば、資産価値のなくなるような不動産、売却ができないような不動産を買うべきではありません。引き継ぐ世代が処分に困るだけです。

相続税よりも相続に重点を置いて考えましょう。

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50代で家を買うための住宅ローン3つのポイント

50代ともなるとローンを借りられなくなるのではないか、という懸念もあります。ところが、50代でも意外とローンを借りることは可能です。

また、慎重に判断すべきですが、新しいタイプのシニアローンも登場しています。

50代で家を買うための住宅ローンのポイントを3つにまとめてみました。

  1. 50代でも意外と借りることができる
  2. 退職金はローン返済のあてにすべきでない
  3. リバースモーゲージは慎重に

さっそく見ていきましょう。

1.50代でも意外と借りることができる

先ほどは50代で住宅ローンを借りることは返済期間や収入の問題でハードルが高いことをお話ししました。

ただ、若い世代よりほど簡単ではありませんが、金融機関は50代にも住宅ローンを貸してくれるようになりました。

多くの金融機関では、住宅ローンを80歳までに返済することを条件にしています。仮に50歳であれば、最大30年のローンを組むことができるのです。

そこまででなくとも、50代半ばから70歳くらいまでの15年程度の比較的短期間のローンは意外と貸してくれます。

2.退職金はローン返済のあてにすべきでない

「退職金で住宅ローンを返済すればよい」と考える人もいます。

しかし、これには慎重になるべきです。退職金は虎の子の資金。その後の人生でこれほどまとまった額が手に入ることはありません。退職金は老後の資金とすべきお金です。

その一部で住宅ローンの何割かを繰り上げ返済する程度ならよいでしょう。ただ、年金だけでは老後がやり繰りできない時代です。

退職金をローン返済のあてにすることは慎重にしましょう。

3.リバースモーゲージは慎重に

リバースモーゲージとは、返済期間中は利息だけを返し、死亡時に元本を返済するローン形式です。元本の返済は物件の売却や相続人が返済することも。

金融機関によっては、「シニアローン」と呼んでいることもあります。リバースモーゲージは早ければ50歳から借りることが可能です。

ローンと名がついていても、一般の住宅ローンとは根本的な仕組みが異なります。慎重に吟味し、相続人となる人とも相談のうえ、検討しましょう。

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50代で家を買う際の物件の立地条件に関する3つの注意点

20代から40代までは職場への距離や駅前の距離が立地条件として重視されてきました。50代ともなると、今度はセカンドライフも視野に入ってきます。

これまで重視してきたこととは別のことも考慮する必要があるのです。

50代が物件を選ぶ際の注意点について3点にまとめました。

  1. 通勤か環境か
  2. 家族との距離
  3. 重視すべき施設

それぞれお話しします。

1.通勤か環境か

働き盛りであれば、会社の近くや駅の近くが便利です。ところが、退職とセカンドライフが目前に迫った50代になると、閑静な環境や暮らしやすい環境も重要になります。

どちらを優先するかは、その人や家族の考え次第です。現在の通勤の便を優先するか、引っ越し後しばらくは不便でも、将来を見据えて静かな居住環境を選ぶのか。

将来的なライフスタイルの変化を視野に入れるだけでも、慎重に選択できます。

2.家族との距離

家族がどこに住んでいるのかも大切な要素です。自分たちの親や子どもがどこに住んでいて、行き来できるかも大事になってきます。

元々離れているのであればあまり重視されません。普段の行き来や将来的な介護などを考えると、家族との距離感も重要になってきます。

3.重視すべき施設は

近くにあって便利な施設は、駅、スーパー、コンビニ、役所や公園などです。

すべて揃っていれば文句はないですが、そういった場所は少なく、価格も高くなります。先ほども駅を重視すべきかについてお話ししましたが、他の施設も同様です。

ただし、スーパーやコンビニは移ろいが激しく、物件の購入後に閉店する可能性もあります。車を持っているか、バス路線はあるかといったことも判断材料です。

重視すべき施設についても考えてみましょう。

50代で家を購入する際に物件で注意しておきたいポイント4選

50代は中古物件を購入することが多いこともわかりました。年金生活を見据え、あまり住宅に費用をかけないようにしているのです。

50代が中古物件やリフォーム済み物件を購入する際の注意点は以下の4点になります。

  1. リフォーム費用にも注意
  2. 自分よりも先に物件の寿命が尽きることも
  3. 次の買い替えは難しい
  4. 身の丈にあった買い物を
  5. ひとつずつ見ていきましょう。

1.リフォーム費用にも注意

中古物件を買えばリフォームは間を置かずに必要です。新築物件であっても、いずれはリフォームや修繕をしなければなりません。

そのころにはかなりの年齢のはずです。健康面もさることながら、リフォーム代を捻出できるかも懸念されます。

リフォーム代や修繕費は積み立てておくことが望ましいですが、難しいものです。購入の段階から少しずつ貯めておきましょう。

2.自分よりも先に物件の寿命が尽きることも

中古物件を購入すると、自分より先に物件の寿命が尽きてしまう場合があります。人生100年時代です。50代で家を買っても、そこから40年は生きる計算になります。

40年というと、新築の一戸建てでも寿命を迎えるほどの期間です。自分よりも先に物件の寿命が尽きてしまうことも考えられます。

こうならないためには、先ほどお話ししたリフォーム代が重要になるのです。

3.次の買い替えは難しい

50代で家を買うと、もう一度買い替えることは費用的にも時間的にも困難です。

立地条件はもう変更できません。マンションの場合は、専有部分以外は自分でリフォームもできないのです。

最後の1回、というと余計なプレッシャーがかかりますが、それだけ物件の選別には慎重を期す必要があります。

4.身の丈にあった買い物を

50代はセカンドライフの準備期間といえます。収入の大幅なアップは見込めません。年金と貯金で暮らす日々が迫っています。

こうした状況では、住宅に必要以上のお金をかけるべきではありません。50代が中古物件やリフォーム済み物件を多く購入しているのは、こうした行動を裏付けています。

身の丈にあった買い物をして、住宅以外の出費にも備えられるようにしましょう。

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まとめ

今や人生100年時代。50代でもまだ人生を折り返したに過ぎません。40年近い残りの人生を過ごす住宅が必要になってきます。

建て替えや中古物件の購入が増えるなど、50代は下の世代とは異なる購買行動をすることがわかりました。金融機関も新しい住宅ローンを創設するなど対応を始めています。

自分にあった資金計画を立て、物件をしっかり探すようにしましょう。

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