引っ越しを考えたとき、物件探しでネックになるのが敷金・礼金・仲介手数料です。
中には「絶対に払いたくないけど、他の人はどのくらいなら許容範囲なのだろう?」
「相場が知りたい」などと思っている方もいるのではないでしょうか。
今回は、10代から60代以上までの579人を対象に「敷金・礼金・仲介手数料はいくらまでなら払うか」についてアンケート調査を実施しました。
調査概要
調査対象:20代から60代以上までの579人
調査期間:2024年8月3日〜9月22日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:579人(女性 371人/男性 208人)
回答者の年齢:20代19%、30代38%、40代23.7%、50代13.5%、60代以上5.9%
調査結果サマリー
・敷金は1ヶ月分を許容する人が5割以上、0よりも2ヶ月分の方が多い結果に
・礼金は1ヶ月分までなら許容範囲という人が6割弱、なしも約3割が希望
・賃貸契約時に支払える費用総額は家賃の2ヶ月分が半数弱
敷金は1ヶ月分を許容する人が5割以上、0よりも2ヶ月分の方が多い結果に
20代から60代以上までの回答者579人に「家を借りるときに検討対象になる敷金の金額」について聞いたところ、1位は「1ヶ月分」で55.6%、2位が「2ヶ月分」で26.6%、3位が「なし」で12.6%という結果になりました。敷金に対し、払うものと思っている人が8割以上いることがわかります。ただ、支払う金額については「1ヶ月分」を希望する人が多く、半数以上を占める結果となりました。
一方、仲介手数料については、「0.5ヶ月分」が1位で44.4%、「なし」が32%、「1ヶ月分」が23.7%という結果に。敷金と比べて仲介手数料については「あまり支払いたくない」もしくは「払いたくない」と考えている人が多いようです。
実際、アンケートの回答者からは「仲介手数料は中間マージンと変わらないので、無くてもいいのではと思ってます。礼金と敷金は不透明なところが多く、必ず戻ってくるとも言えません。初期費用も高くなるので、多少時間がかかってでも初期費用が少ない物件を選びます。(40代女性)」や「礼金は0円で良いと思う。仲介手数料についても、1か月分は多いと思う。敷金については仕方ない部分もあると思うが、退去時にきちんと精算してほしいと思う。本来返ってくるはずの敷金も返ってくることが無い方が普通という現代の考え方がおかしいと思う。(20代男性)」などの声が上がっています。
礼金は1ヶ月分までなら許容範囲という人が6割弱、なしも約3割が希望
続いて、「家を借りるときに検討対象になる礼金の金額」について聞いたところ、「1ヶ月分」が1位で58.9%、「なし」が2位で29.2%、「2ヶ月分」が3位で10.5%という結果になりました。退去時に戻ってくる可能性のある敷金よりも、礼金の方が「なし」もしくは「1ヶ月分」を選んでいる人の割合が多いことがわかります。
また、礼金の条件が異なる場合、どのような物件を選ぶかについて聞いてみたところ、1位は「礼金1ヶ月分なら理想に近い物件を選ぶ」が55.3%、2位は「礼金0で理想に近い物件が出るまで待つ」で18.3%、3位は「礼金2ヶ月以上でも理想に近い物件を選ぶ」で13%という結果になりました。礼金1ヶ月分であれば、理想の物件に住むために支払っても良いと考えている人が半数以上いることがわかります。
一方、礼金0を希望する人にも、「絶対に礼金0の物件を選ぶ」という人と「物件を妥協して礼金0の物件を選ぶ」という人、「礼金0で理想に近い物件が出るまで待つ」という人がおり、礼金0の物件の探し方にも色々あることがわかりました。
また、礼金については「敷金と仲介手数料は法令で定義されているものなので、支払うのは仕方がないと思います。しかし、法的根拠がない礼金については請求されるのは納得できません。不動産賃貸取引の慣例なのでしょうが、そんな慣例は早くなくなれば良いと思っています。(30代男性)」や「敷金や礼金、仲介手数料などはなるべくなら安く済ませたいです。また、敷金と仲介手数料はある程度かかるのは仕方ないと思うけれど、礼金は正直必要ないお金だと思っているので、よほどのことがない限り払いたくないです。(40代女性)」などの声が上がっています。
賃貸契約時に支払える費用総額は家賃の2ヶ月分が半数弱
最後に、「賃貸契約時に支払える費用総額」について聞いたところ、1位は「家賃の2ヶ月分」で49.6%、2位は「家賃の3ヶ月分」で24.7%、3位は「それ以下」で14.9%という結果になりました。自身が支払える金額は、敷金・礼金・仲介手数料を合わせて「家賃の2ヶ月分」と考えている人が5割弱いることから、敷金・礼金・仲介手数料が1ヶ月分ずつ必要になった場合には、その物件を対象外にする人が多くなる可能性が考えられます。
まとめ
調査の結果、敷金を払うことが当たり前と思っている人は多く、1ヶ月分を許容範囲と考える人が5割以上いることがわかりました。また、敷金は退去時に返却もあるため0を選んだ人よりも2ヶ月分を選ぶ人の方が多い結果となりました。
一方、返却されない礼金は、1ヶ月分までなら許容範囲という人が6割弱いますが、なしも約3割となっており、敷金よりも多くの人が無料を希望しています。また、仲介手数料についても同様のことが言え、少しでも安くなってほしいと思っている人が多いことがわかりました。
最後に、賃貸契約時に支払える費用総額について聞いたところ、家賃の2ヶ月分が半数弱という結果になりました。家賃2ヶ月となると、敷金・礼金・仲介手数料が1ヶ月分ずつの場合には選べなくなるため、今後、礼金・仲介手数料が安いもしくは無料の物件の需要が高まっていくことが予想されます。