鬼丸ホームは「やばい」「最悪」?口コミ199件を独自調査【2026年】

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室内に滑り台のある家。犬と過ごす時間を考えた間取り。そんな施工例に惹かれて、北九州の会社を調べ始めた方もいるでしょう。けれども社名を検索すると、候補に「やばい」や「最悪」が表示されます。これから家族と何十年も暮らす家を任せる相手ですから、この表示は落ち着かないものです。ただ、検索候補が表示されること自体は、その会社の評価や問題の存在が確定したことを意味しません。

幸せおうち体験談では、注文住宅を建てた施主1,132人へのアンケートと、住宅会社に関する独自の口コミ調査を行っています。そのうえで、保証の年数や検査の体制といった項目は、公式情報と照らし合わせました。

結論を先にお伝えすると、鬼丸ホームは、坪単価が公表されていない点は気になるものの、十分に検討する価値のある住宅会社といえるでしょう。建物の保証は20年から始まり、必要な工事を有償で続ければ最長60年まで延ばせると公式に示されています。今回は、宅建士の視点から、保証の条件と、契約前に聞いておきたい項目を詳しく見ていきます。

この記事でわかること

  • 「やばい」「最悪」が検索候補に出るのはなぜか。投稿には実際に何が書かれていたのか
  • 保証・アフター・点検にふれた13件は、入居後のどんな場面で書かれたものなのか
  • 断熱材や換気について、数字はどこまで公表されているのか
  • 20年から60年まで延びる保証には、どんな条件が付いているのか
  • 社名のよく似た会社と取り違えていないかを、どこで確かめられるのか
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この記事の監修
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 井口梓美
宅地建物取引業者である株式会社AZWAYの代表。不動産取引と住宅ローンの相談実務をふまえ、価格や保証にかかわる記載と法人の情報を、公式に公開されている資料で確認しています。(監修日:2026年7月29日)

鬼丸ホーム株式会社について編集部が進めた調査の流れを段階ごとに示した図。はじめの段階では、公開されていた口コミや体験談を199件集めた。次の段階では、集めた投稿を、住宅性能・設備、打ち合わせ・担当者・契約、価格・費用、間取り・デザイン・物件選び、保証・アフター・点検、エリア・店舗とモデルハウス、施工品質・引き渡しの話題に分けている。最後の段階では、公式サイトの記載と、国の法人情報の公表サイトに残る記録に照らして確かめた。
鬼丸ホームについての投稿199件を話題別に分類した結果です。
  1. 口コミ199件を話題ごとに分けると、住宅性能・設備が42件でいちばん多かった
    1. 断熱材の厚みと窓まわりに集まった関心(言及42件)
    2. 担当者の交代について書かれていたこと(言及41件)
    3. お金の話は「高い」と「相応」に割れていた(言及32件)
    4. 要望がどこまで形になったか(言及27件)
    5. 点検のあとの連絡をめぐって割れた評価(言及25件)
    6. 展示場で見たものと、そこで受けた説明(言及23件)
    7. 仕上がりと引き渡しをめぐる評価(言及9件)
  2. 「やばい」「最悪」という検索候補は、気がかり42件のどこと結びつくのか
  3. 「反社」という検索候補について、公的な記録で確かめられる範囲
  4. 法人の記録と直近の掲載を、公的な情報で確かめる
    1. 商号と本店所在地、そして移転の記録
    2. 厚生年金の適用事業所として19人が登録されている
    3. 決算の数字は、公開情報からは確かめられなかった
    4. 2025年から2026年にかけて確認できた公式の掲載
  5. 社名のよく似た別法人もある。この記事が指しているのはどの会社か
    1. 創業1983年と設立2012年は、別のできごと
  6. 検査は外部の機関が5段階。公式が示している品質の確かめ方
    1. 地盤調査から引き渡しまでの5つの場面
    2. 地盤は建物の四隅と中心の5点を調べる
    3. 公表されていない項目もある
  7. 保証は建物20年から最長60年。設備10年と防蟻10年の条件も公表されている
    1. 建物の初期保証20年と、最長60年までの延長
    2. 設備は10年、瑕疵の保険も10年
    3. シロアリの被害は10年で累計1,000万円まで
    4. 点検の回数と無償の範囲は公表されていない
  8. 家の造りについて、数字で公表されているのはどこまでか
    1. 基礎はベタ基礎、梁には日本初のJAS認定材
    2. 断熱は現場で吹き付けるウレタン、窓はアルミと樹脂の複合
    3. UA値もC値も、公表されていない
    4. 耐震等級3の明記は、共同企画の商品仕様として確認できる
    5. ZEHの実績は2024年度で15%
  9. 坪単価は公表されていない。公式に出ている価格は2018年の商品価格
  10. 注文住宅と建売住宅では、不満の出どころがそろわない
  11. 展示場と対応エリアは、いまどこにあるのか
  12. 契約の前に押さえておきたい、公表されていない項目
  13. 鬼丸ホームを選ぶ理由になりうること
  14. 鬼丸ホームに向いている人、慎重に進めたほうがよい人
  15. よくある質問
    1. 鬼丸ホームの坪単価はいくらですか
    2. 「やばい」や「最悪」が検索候補に出るのはなぜですか
    3. 保証は何年付きますか
    4. 断熱性能のUA値やC値は公表されていますか
    5. 定期点検はいつ来ますか
    6. 対応しているエリアはどこまでですか
    7. 社名のよく似た会社と間違えていないか、どう確かめればよいですか
  16. まとめ

口コミ199件を話題ごとに分けると、住宅性能・設備が42件でいちばん多かった

鬼丸ホームに言及した公開投稿を、ひとつずつ確認しました。内容まで確認できたのは199件です。この199件の媒体別の内訳は、口コミサイトが5件、掲示板と質問サイトのやりとりが181件、SNSの短い投稿が4件、個人ブログの記事が9件でした。会社の沿革や登記、社会保険の登録といった事実は、公式資料と国が運営する法人情報の公表サイトで確認しました。

良い評判と気になる評判の両方を取り上げ、その背景と契約前に確認できる点までまとめます。鬼丸ホームは前身が1983年に始まり、いまの法人になってからの施工実績を1,500棟と公表しています。顧客と施工の数が積み上がるほど、そのなかから不満の声が出る件数も多くなりがちです。ただしそれは、一件ごとの不満の重さを軽くする理由にはなりません。家や設備そのものには満足していても、担当者のひと言や打ち合わせのやりとりが引っかかって低い評価につながることもあります。反対に、満足している人や問題なく暮らしている人が、わざわざインターネットに書き込むとは限りません。口コミにはこうした偏りがあるため、一件の投稿が会社全体の評価を表すわけではありません。

鬼丸ホームは注文住宅と分譲住宅の両方を手がけているため、その口コミが同じ検索結果に並びます。注文住宅の話と読めた投稿が56件、分譲や建売の話と読めた投稿が6件で、どちらとも取れる投稿があるため合計は199件になりません。一件の投稿がどちらについて書かれたものかで、参考にできる範囲は変わります。

体験の段階が読み取れた投稿を見ると、展示場や見学の段階が36件、住み始めてからが35件でした。見学段階の投稿は肯定が26件で気がかりが4件、入居後の投稿は肯定が20件で気がかりが10件です。展示場を見た感想と、数年暮らしたあとの実感が並んで見つかります。

媒体の偏りも押さえておきたい点です。199件の大半は掲示板と質問サイトのやりとりで、その多くは同じ掲示板で長く続いたスレッドに書き込まれていました。

鬼丸ホーム株式会社の口コミ199件を、書き込まれた媒体別と内容の傾向別に集計した図。媒体別の内訳は、口コミサイトが5件、掲示板・質問サイトが181件、SNSが4件、個人ブログが9件で、掲示板・質問サイトが最も多い。内容の傾向は、前向きが110件、気がかりが42件、どちらとも言えないものが47件で、前向きがいちばん多い。どちらの分け方でも合計は199件になる。
投稿199件がどの媒体に書かれ、どのような内容だったのかを集計した図です。大半は掲示板と質問サイトのやりとりでした。

投稿を一件ごとに主な話題で分類すると、話題は7つに分かれました。内訳は次の表のとおりです。

話題 件数 書き込まれていた内容
住宅性能・設備 42件 現場で吹き付ける断熱材をそのまま使うか厚みを足すか、窓まわりの冷え、梅雨どきの湿気、静かさ、入居後の光熱費の実感
打ち合わせ・担当者・契約 41件 要望が図面に反映されるまでの往復、途中で担当が替わったときの引き継ぎ、土地探しや事前審査のあとの連絡の間隔
価格・費用 32件 見積もりが打ち合わせのたびに動いた話、他社と並べたときの位置、標準で付く設備の範囲、建物と諸費用を合わせた実額
間取り・デザイン・物件選び 27件 滑り台や読書室、防犬の工夫といった要望がどこまで形になったか、家事動線の使い勝手、分譲地を選んだ人の住み心地
保証・アフター・点検 25件 入居後も営業から連絡が続いたという話と、2年点検の案内が来なかった話、補修を頼んでから訪問までに待った期間
エリア・店舗とモデルハウス 23件 行橋や小倉北、小倉南、八幡西の展示場を回った感想、予約して見たときの接客、見学中に目についた仕上げの粗さ
施工品質・引き渡し 9件 完成した家の仕上がりへの評価、工程が少し押したときの説明、引き渡しの立ち会いと手直しの早さ

7つの話題の件数を足すと199件になります。ひとつの投稿には主な話題をひとつだけ割り当てているので、7つに振り分けても総数は199件のままです。件数はその話題にふれた投稿の多さを示すもので、評価の点数ではありません。

鬼丸ホーム株式会社にふれた投稿199件を話題別の件数で並べた横棒グラフ。いちばん長い棒は住宅性能・設備の42件で、打ち合わせ・担当者・契約が41件、価格・費用が32件、間取り・デザイン・物件選びが27件と続く。さらに保証・アフター・点検が25件、エリア・店舗とモデルハウスが23件、施工品質・引き渡しが9件で、棒は順に短くなっている。七本を合計すると199件となる。
棒の長さは、その話題にふれた投稿の多さを示しています。いちばん長いのは住宅性能・設備の42件でした。七本を合計すると199件です。断熱材の厚みや窓まわりの体感に関心が集まっていました。

断熱材の厚みと窓まわりに集まった関心(言及42件)

この話題で多かったのは、断熱の仕様についての質問です。標準で入る吹き付けの断熱材はどれくらいの厚みなのか、そのままで冬に寒くならないのか、ZEHを狙うなら窓まで含めて足りるのか、といった疑問が並びます。検討中の人が書いた質問に、別の検討者が知っている範囲を答えるやりとりも見られました。

42件を内容で分けると、前向きな評価が16件、判断を保留したものが17件、気がかりを書いたものが9件でした。判断を保留した投稿がいちばん多いのが、この話題の特徴です。

気がかりを書いた投稿で共通していたのは、標準仕様の断熱材では厚みが足りないという不安です。ZEHを望むなら標準の断熱材と窓では弱いと感じた人や、山口の展示場で屋上へ上がる階段が暑く、断熱の強化が必要だと考えた人がいました。入居後に、防音へもっと費用をかけておけばよかったと振り返る施主もいます。

いっぽう、住み始めた人の感想は前向きなものが目立ちます。以前の家より梅雨の湿気を感じにくくなった、冷房を強めなくても涼しい、入居半年で結露がなく暖かい、外の音が聞こえにくくなったという声がありました。新築から六年住んで構造と快適性に満足しているという投稿もあります。いずれも一件ごとの体感であり、性能を数字で保証するものではありません。

公式サイトが載せているのは、水を使って発泡させる硬質ウレタンの断熱材、アルミと樹脂を組み合わせた複層ガラスの窓、熱交換率85%の換気設備までです。UA値、C値、断熱等性能等級の数値は、確認した公開資料では確認できませんでした。展示場でUA値0.48と聞いたという投稿もありますが、この数字は公式サイトに載っていない情報です。

打ち合わせで確認できるのは、断熱材の種類と厚み、窓の型番、そして仕様を上げた場合の価格差です。断熱材の厚みや窓の仕様を変えると価格がどう変わるか、説明を受けたという投稿もありました。宅地建物取引士の立場からは、これらを標準仕様書と見積書に記載してもらい、契約前に確かめておくことを勧めます。口頭のやりとりだけで進めると、あとから内容を確認する手がかりが残りません。

担当者の交代について書かれていたこと(言及41件)

41件のうち、前向きな内容が24件、気がかりを書いたものが12件、判断を保留したものが5件でした。前向きな評価が半分を超えています。

前向きな投稿で繰り返し挙がっていたのは、要望への返答が早いことと、できることとできないことを分けて説明する姿勢です。展示場で最初に対応した担当者が完成まで替わらなかったという報告がありました。体調に配慮して営業と設計士が自宅まで来てくれたという話や、子ども連れでも打ち合わせを進めやすかったという声もあります。十社ほど比べたうえでここに決めた、と書いている人もいました。

気がかりを書いた投稿で目立つのは、担当者の交代です。契約の翌日に担当が替わり、先行きが不安になったという声がありました。土地も間取りも決まらないまま契約したあとで替わったケース、二軒目を建てるときに替わって外構費の精算に納得できなかったというケースも書かれています。ほかにも、事前審査のあと土地探しの連絡が滞ったと感じた人もいました。見積もりの金額は魅力的だったが性能の説明に根拠が示されなかった、早く返事をするよう促されて不安になった、という投稿もあります。

これらの投稿で問題になっていたのは、交代そのものより引き継ぎの説明です。交代のあとの対応を評価した投稿もあり、交代後は工務担当が中心になると説明された例もありました。引き継ぎの説明があったかどうかで、同じ交代でも受け止めが分かれています。

打ち合わせで決めたことは、その場で書き出して担当者と一緒に確認しておくと安心です。決まった内容、保留にした内容、次回までに誰が何を調べるのかまで書き添えておけば、担当者が替わっても内容を伝えられます。記録が残っていれば、担当者が替わったあとも打ち合わせの経緯をそのまま引き継げます。

お金の話は「高い」と「相応」に割れていた(言及32件)

お金にふれた32件は、評価が三つに分かれました。前向きな内容が14件、判断を保留したものが13件、気がかりを書いたものが5件です。

実際の金額を書いた投稿もありました。五十坪の注文住宅で建物が二千三百万円、諸費用まで含めて二千五百万円だったという例があります。延床三十五坪では、オプション込みの坪単価が五十八万円ほどだったと書かれていました。平屋を建てた人は、本体が二千万円弱、諸費用を入れて三千万円に収まったとしています。八幡では建物千八百万円の見積もりを受け、値引きを尋ねた人もいます。いずれも投稿者が建てた当時の金額です。

気がかりを書いた投稿は、相場に対する感覚にふれたものが多くありました。水回りの標準仕様は良いが価格は高めに感じた、坪五十八万円ほどは高いと感じた、といった内容です。契約したあとに提示額が上がり、初めの説明との違いを感じたという投稿もあります。判断を保留した投稿には、エアコンと照明と外構で三十万円ほど増えたという内容がありました。

前向きな投稿では、他社より高くないと感じた人、三社を比べて価格と性能が中間だと考えて選んだ人、難しい要望も予算の中で形にできたという人が挙がっています。上位の仕様から一部を省いて金額を下げる提案を受け、納得したという声もありました。

公式サイトは、いまの坪単価も注文住宅の価格帯も公表していません。公開されているのは、2018年の商品紹介に載った千三百八十万円からという当時の金額だけです。ポータルサイトが独自に集計した数字と、口コミに出てくる実額は、それぞれ出どころが違います。宅地建物取引士として見ておきたいのは、坪単価に加えて、土地と建物と諸費用を足した総額です。契約金や登記費用がいつ必要になるかも含めて、支払いの時期と順番を一枚の表にまとめてもらえると、資金の流れがつかめます。

要望がどこまで形になったか(言及27件)

要望の通りやすさにふれた27件では、22件が前向きな内容でした。気がかりを書いたものは1件だけです。今回確認した公開投稿の中では、評価がもっともそろった話題でした。

投稿には、実現した内容が具体的に書かれていました。室内に滑り台を設けた家、スロープと読書室に防音を組み合わせた家、犬との暮らしを想定した間取りが挙がっています。住み始めてから家事動線が使いやすいと感じたという投稿もありました。等身大の模型で完成後の姿をつかみやすかったという声や、土地探しから任せ、土地に関する課題を解決したうえで完成させたという報告もあります。分譲地に入居した人は、防犯の面と価格の手ごろさを評価していました。

気がかりを書いたのは、近所の完成した家を外から見て外壁の質感が気になったという一件です。判断を保留した投稿では、価格と品質には納得しているが完成後の姿と採光の検討が足りなかったと感じた人、外構の提案に物足りなさを覚えた人がいました。

採光と外構は、間取りが固まってから手を入れるのが難しい部分です。この二つを早い段階で図面に反映しておくと、あとから変更できる幅を確保しやすくなります。打ち合わせの初期に、日当たりの検討と外構の見積もりまで含めて話を進めておくと安心です。

点検のあとの連絡をめぐって割れた評価(言及25件)

気がかりを書いた投稿がもっとも多かったのは、この話題です。25件のうち13件が気がかりで、前向きな内容が8件、判断を保留したものが4件でした。気がかりの中身は、点検そのものではなく点検のあとの連絡に集まっています。

二年点検の案内が来ないまま自分から問い合わせ、そこから待つことになったという声があります。三年点検の対応は丁寧だったのに、その後の連絡が途絶えたと書いた人もいました。三年点検で決めた壁紙の補修について、その後の連絡がなかったという投稿もあります。補修を依頼してから訪問まで長く待った、という内容も見られました。担当が退職したあと、引き継ぎもアフターの連絡もないと感じた人もいます。入居から一年、四年、五年と、書かれた時期は分かれていますが、投稿者が感じていた不満は似た形でした。

いっぽう、前向きな内容も8件あります。不具合を伝えたらすぐ来てもらえた、建具の不調への手配が早かったという投稿がありました。入居三年後も営業担当から連絡が続いている、引き渡し後も困りごとに迅速に対応された、点検で小さな不安まで見てもらえたという声も出ています。25件の中には、対応を評価する投稿と、連絡を待たされたと感じた投稿の両方が含まれていました。ここに集まった投稿だけで、点検の実施状況を一律に判断することはできません。

点検の回数や無償で対応する範囲は、契約書や保証書の記載で決まります。契約や点検計画に定められた事項については、会社に説明と履行が求められます。施主の側で備えをしても、会社が負う責任が軽くなるわけではありません。そのうえで、定めの中身は契約前に自分の目で確かめられます。

公式サイトが公表しているのは、建物の初期保証20年と、有償のメンテナンスを条件にした最長60年です。設備保証は10年、シロアリの被害は10年で累計千万円までとされています。定期点検を何年目に何回行うのか、無償で対応する範囲がどこまでなのかは、確認した公開資料では確認できませんでした。点検の年次表を書面でもらい、案内が来なかったときの連絡先もあわせて確認しておくと確実です。宅地建物取引士の経験から言えば、担当者個人ではなく会社の窓口を控えておくと、担当が替わったあとも連絡が取りやすくなります。

展示場で見たものと、そこで受けた説明(言及23件)

展示場にふれた23件のうち、18件が前向きな内容でした。気がかりを書いたものは2件です。

行橋、小倉北、小倉南、八幡西と、足を運んだ場所を書いている投稿が目立ちます。説明が丁寧で強引な営業を受けなかった、収納と子ども向けの空間がよかった、といった声が並びます。他社と比べていると伝えても説明の姿勢が変わらなかった、という投稿もありました。予約して見学し、柔軟に応じてくれそうだと感じて再訪を決めた人や、動画で知った商品の実物を見に足を運んだ人もいます。

気がかりは二件でした。展示場を三か所回り、壁紙のずれが気になったという人がいます。小倉の展示場では、担当者の経験と価格感に不安を覚えたという声が出ていました。

展示場には標準から外れた仕様が含まれることがあります。どの展示場のどこが標準と違うのかは、公式サイトには載っていません。見学のときに、この部屋で標準から外れている仕様はどれかを担当者に確かめておくと役に立ちます。宅地建物取引士として勧めたいのは、返ってきた説明を図面と見積もりで照らし合わせることです。ここまで確かめておけば、展示場の印象と実際に建つ家の仕様との差がつかめます。

仕上がりと引き渡しをめぐる評価(言及9件)

仕上がりと引き渡しにふれた投稿は9件で、7つの話題の中では最も少なくなっています。うち8件が前向きな内容で、気がかりに分類したものはありません。

希望どおりの間取りで工事も予定どおり進んだ、完成した家の仕上がりと担当者のこまめな連絡がよかった、という声がありました。引き渡しまで滞りなく進み、修正への対応も早かったと書いた人もいます。数年住んで施工上の問題は感じていない、という投稿もありました。感染症が広がっていた時期に建てた人は、特別な支障は感じなかったとしています。判断を保留した一件は、作業に少し遅れがあったものの対応そのものは評価する、という内容です。

件数が少ないことを、品質が高い証拠として読むことはできません。工事の途中や引き渡しの場面は、書き込む動機が生まれにくい局面でもあります。9件に書かれていたのは、工期の進み方と引き渡し後の対応、それに住んでからの状態についての感想です。施工の中身については、公式サイトが公表している検査の体制が手がかりになります。

公式サイトは、地盤調査、基礎の配筋、構造体、外装の下地、完了と引き渡しという5つの段階で、外部の機関による検査が入ると公表しています。宅地建物取引士なら確かめておきたいのは、この5回の検査報告書を引き渡しのときに受け取れるかどうかです。書類が残っていれば、将来の売却や相続の場面でも使えます。

「やばい」「最悪」という検索候補は、気がかり42件のどこと結びつくのか

気がかりに分類した42件を内容別に数えると、最も多かったのは保証・アフター・点検の13件、次が打ち合わせ・担当者・契約の12件でした。3番目が価格・費用の5件で、ここまでで30件です。引き渡しまでの施工にふれた気がかりは0件でした。残る12件は、建った家そのものや展示場に向けられた内容です。

検索候補に「やばい」「最悪」が並ぶのは、その語で検索した人が以前にいたことを示すにすぎません。候補は自動で表示されるもので、一人ひとりの意図が読み取れるわけではなく、会社への評価が決まるものでもありません。手がかりになるのは、同じ話題が投稿の側にも出てくるかどうかです。

投稿を読むときに区別したいのは、建てた時期と場所、そして担当した窓口です。展示場は小倉南区と八幡西区、直方市、糟屋郡、大野城市に分かれていて、窓口も担当者も場所ごとに違います。前身の創業は1983年、いまの法人の設立は2012年11月です。標準仕様や点検の取り決めが契約の時期によって同じとは限りません。投稿ごとに時期も担当した店舗も違うため、自分に当てはまる条件は契約書と保証書で確かめることになります。

購入の形によって、投稿で問題になる場面も変わります。完成した建売を見て決めた人と、間取りから注文した人では、気にする点が同じではありません。注文住宅の話と読める投稿は56件、分譲や建売にふれた投稿は6件で、どちらとも読めるものがあるため、合わせても全体の件数とは一致しません。同じ「対応」という言葉でも、注文住宅なら打ち合わせのやり取りを指し、建売なら引き渡し後の窓口を指しています。

気がかり42件をたどると、契約後や入居後の場面にふれた投稿が目につきました。挙がっていたのは、点検の案内を長く待った、担当者が代わったあとに引き継ぎの説明がなかった、契約のあとで提示額が変わった、という内容です。書かれた時期は、契約の前後から入居後までさまざまでした。

点検の案内も引き渡し後の連絡も、契約や点検計画で会社が行うと取り決めていれば、会社が説明し、実行する側にある事柄です。何がどこまで定められていたのかは当事者の契約書で確認する事柄で、投稿を読んだだけでは個別の契約内容も対応の経過も分かりません。施主が書面をそろえていても避けられる話ではありませんし、用意が甘かったせいだと言い換えてよいものでもありません。ここまで挙げたのは、読んだ199件の中で目についた内容です。点検の周期と連絡の窓口、担当が代わるときの引き継ぎの方法、追加費用が発生する条件は、契約前に書面で確認できます。

気になる点を確認したら、ほかの住宅会社とも比べておきましょう

口コミだけでは判断しにくい部分も、資料を並べると、価格・間取り・保証の違いを整理しやすくなります。

「反社」という検索候補について、公的な記録で確かめられる範囲

検索窓に並ぶ候補には、もっと強い言葉が混ざることもあります。これも前の章と同じ性質のものです。そう打ち込んだ人が過去にいたという記録にとどまります。候補に並ぶ言葉は、事実とは限りません。

この語の真偽を判断する材料として、公開投稿は用いません。確かめようのない主張は、要旨として残すだけでも会社の信用にかかわるからです。199件の内訳は肯定110件、気がかり42件、どちらとも言えないもの47件でした。この集まりは無作為抽出ではありません。全件を集めたものでもないので、ここでの件数の多い少ないを、世の中の割合とみなすことはできません。

代わりに編集部が当たったのは、公的機関が自ら公開している記録のほうです。ひとつは、国が運営するネガティブ情報等検索サイトです。建設業者と宅地建物取引業者が受けた行政処分を、国土交通省がまとめて公開している窓口にあたります。もうひとつは福岡県が公表する宅地建物取引業者への行政処分の一覧で、令和4年度から令和8年度までが公開されています。2026年7月29日にどちらも開き、商号と法人番号6290801019329、公式が公表する許可番号と免許番号を突き合わせました。対象法人と一致する掲載は見あたりませんでした。

ただし、この確認結果には限界があります。国のサイトが載せているのは最近5年分で、福岡県の一覧も掲載期間は5年です。それ以前について同じことは言えません。福岡県の建設業者への監督処分については、通覧できる一覧を県のサイト上で見つけられず、該当の有無まで確かめられていません。国の企業情報検索システムは画面を開けたものの、照会を送信できませんでした。官報の通期検索は有料の会員制で、裁判所の公告は事件番号ごとの掲載になっていて法人名から引く機能がありません。「載っていなかった」と言えるのは、実際に開いて確かめられた範囲だけです。

そもそも、こうした事柄の有無を国や自治体が判定して公表する仕組みは用意されていません。この語について言えるのは一点だけです。公的な公表情報では確認できませんでした、という結果です。

誤解のないように書き添えると、これは「そうした事実はなかった」という証明ではありません。この確認結果は公表されている情報の範囲にとどまり、事実の有無そのものを判定するものではありません。公表されていない事柄を推し量って書くことも避けました。この確認結果は、公的な記録で確かめられた範囲にとどまります。

そのうえで、契約の前に自分の手で確かめられることもあります。法人番号公表サイトで商号と本店を照らし、建設業の許可番号と宅地建物取引業の免許番号を県の名簿と突き合わせる。この2つは無料で誰にでもでき、確認した日の内容がそのまま表示されます。強い言葉よりも、判断の材料になるのはこうした記録です。

法人の記録と直近の掲載を、公的な情報で確かめる

口コミからは分からない会社の情報は、登記や社会保険の記録、公式サイトの掲載で確かめられます。以下は2026年7月29日に確認した内容で、経営状態を評価するものではありません。

商号と本店所在地、そして移転の記録

法人番号6290801019329で引くと、商号は鬼丸ホーム株式会社、本店は福岡県北九州市小倉南区湯川1丁目7番7号です。公表されている法人情報には、登記記録の閉鎖等の年月日の記載はなく、商号の変更や合併、吸収分割の記録も載っていません。本店の所在地は、2018年3月14日に同じ小倉南区の八重洲町から現在地へ移っています。区をまたぐ移転ではありません。

厚生年金の適用事業所として19人が登録されている

社会保険の記録では、この住所の事業所が適用事業所として掲載され、厚生年金の被保険者数は19人です。公式サイトが公表する従業員数40名とは差がありますが、数え方や基準日の違いなど、差が生じた理由までは公開されている情報から追えませんでした。どちらかが誤りという読み方はできません。適用事業所でなくなった場合に入る全喪年月日の欄は、空のままでした。

決算の数字は、公開情報からは確かめられなかった

公式の会社概要には、グループ売上として35億円という数字が載っています。ただし、どの決算期のものか、対象法人1社だけの数字なのかまでは書かれていません。決算公告と、決算期の付いた売上高や経常利益、純資産は、法人情報の公表サイトの財務欄を含めて、公開情報からは確かめられませんでした。そのため、この35億円を対象法人1社の業績として読むことはできません。

2025年から2026年にかけて確認できた公式の掲載

会社の沿革によると、2025年7月に大野城市の総合展示場へ出展し、2025年12月にはniko and …とのEDIT HOUSE展示場を開いています。2025年7月18日には、令和6年度のZEHビルダーとしての実績報告が公式ブログに掲載されました。2024年度のZEH実績は15%、2025年度の目標は50%と報告されています。2026年7月29日に確認した時点では、山口市嘉川の土地情報と、北九州、行橋、中津、苅田の土地と建売の情報が公式サイトに載っていました。

ただし、これらは公表された時点での事実であり、その後も同じ内容が続くことや、事業が今後も継続することを保証するものではありません。

項目 公式サイトと公的な記録での記載
法人の登記 鬼丸ホーム株式会社(法人番号6290801019329)/本店 福岡県北九州市小倉南区湯川1丁目7番7号
創業と設立 公式代表挨拶は、昭和58年(1983年)に有限会社鬼丸住宅産業として創業したと記載。/平成24年11月(2012年11月)に鬼丸ホーム株式会社として分社独立したと公式確認。
資本金・代表 1億円/代表取締役 鬼丸直樹
許認可 建設業 公式会社概要の記載は「福岡県知事許可(般-8) 第118498号」。有効期間・許可業種は個別の公的検索結果から確認できず。/宅建業 公式会社概要の記載は「福岡県知事(1)第21049号」。有効期間、最初の免許年月日、免許替えは個別の公的検索結果から確認できず。/一級建築士事務所登録の公式記載は確認できず。会社概要の記載は「二級建築士事務所登録 福岡県知事 第2-60180号」。
おもな事業 公式トップは注文住宅を掲げる。会社概要の事業内容は新築注文住宅、増改築、リフォーム、店舗工事、新築建売住宅、建築工事の設計・施工管理。
構造・工法 MIKURU HOUSEの公式仕様は木造軸組工法。全商品共通の工法であるとの記載は確認できず。/不動沈下に強いベタ基礎を標準採用すると記載。
耐震・制震 MIKURU HOUSEは耐震等級3と制震ダンパーを明記。全商品共通の耐震等級、許容応力度計算等の構造計算方法、制震装置は公式サイトに記載なし。/建物四隅と中心の5点をSWS試験で調査し、地盤強度のばらつきを確認すると説明。地盤保証の年数は記載なし。
検査の体制 第三者機関検査を、地盤調査、基礎配筋、構造体、外装下地、完了・引渡しの5段階で掲載。実施機関名、住宅性能表示制度の利用、工事監理体制は同ページに記載なし。
保証と点検 建物初期保証20年。必要な有償メンテナンスを条件に最大60年まで延長可能。設備保証は10年。/専門スタッフのアフターハウス点検を掲げるが、定期点検の回数・時期・無償点検年数は公式ページに記載なし。/新築住宅瑕疵保険は10年目まで適用と記載。会社概要には日本住宅保証検査機構の事業者番号を掲載。
価格の公表 現行の一般的な坪単価・注文住宅本体価格帯は公式サイトに記載なし。2018年のRational Box/Life Box記事には1,380万円(税別)からとの当時価格がある。
断熱の公表値 断熱材は水発泡のアクアフォームで/硬質ウレタンフォームと説明。/窓はサーモスⅡ-H/サーモスL/アルミ・樹脂ハイブリッド構造/Low-E複層ガラスを公式ページで確認。/UA値/C値/断熱等性能等級/一次エネルギー消費量等級/全棟気密測定/断熱材厚みは確認した公式仕様ページに記載なし。/換気設備は熱交換率85%/2時間に一度家全体の空気が入れ替わると説明。
直近の棟数 公式会社概要は設立以来の施工実績1,500棟と記載。年間棟数は公式サイトに記載なし。

社名のよく似た別法人もある。この記事が指しているのはどの会社か

検索結果には、話のかみ合わない投稿が混ざることがあります。社名のよく似た別の住宅会社が実在するためです。法人番号も本店の所在地も違い、まったく別の法人にあたります。

この記事が扱っているのは、法人番号6290801019329、本店が北九州市小倉南区湯川の鬼丸ホーム株式会社です。登記や経営、施工の記録も、口コミの件数も、すべてこの法人のものになります。会社を確かめる手がかりは、社名ではなく法人番号か本店の住所です。

創業1983年と設立2012年は、別のできごと

公式の代表挨拶によると、昭和58年に有限会社鬼丸住宅産業として創業し、平成24年11月に鬼丸ホーム株式会社として分社独立しています。創業から数えれば四十年を超えますが、いまの法人ができたのは2012年11月です。

この違いは、口コミの読み方にも関わります。四十年という年数は創業から数えたもので、いまの法人が設立されてからの年数ではありません。この記事で扱う199件も、いまの商号で書かれた投稿です。

鬼丸ホーム株式会社について、公式サイトと公的な記録で確かめられた内容を九行の表にまとめた図。会社の登記は福岡県北九州市小倉南区で、法人番号は6290801019329。創業は1983年、2012年11月に分社独立。おもな事業は新築注文住宅と新築建売住宅、増改築とリフォーム。基礎はベタ基礎を標準採用し、梁には構造用異樹種集成材。断熱は水発泡の硬質ウレタンフォームで、窓はアルミ・樹脂ハイブリッド構造。検査は第三者機関が地盤調査から完了・引渡しまで5段階。保証は建物の初期保証が20年で、有償メンテナンスを条件に最大60年。設備保証は10年、防蟻保証は10年で累計1,000万円まで。展示場は北九州エリアに6か所、福岡エリアに2か所あり、山口エリアは掲載なし。図の下には注記がある。公式に価格が出ているのは2018年の商品で1,380万円(税別)から。坪単価とUA値、C値、定期点検の回数は公表なし。確認日は2026年7月29日で、国の法人情報の公表サイトと公式サイトを見て確かめた。
図では、鬼丸ホーム株式会社の登記や事業内容、構造と保証、展示場の数を九行にまとめています。坪単価や断熱の数値は公表が見あたらないため、契約前に確認する項目です。

検査は外部の機関が5段階。公式が示している品質の確かめ方

家を建てる工程には、施主が現場で立ち会えない場面がいくつもあります。そうした工程を誰が確認しているのかについて、公式サイトは第三者機関による検査を5つの段階で行うと公表しています。

地盤調査から引き渡しまでの5つの場面

示されているのは、地盤調査、基礎の配筋、構造体、外装の下地、そして完了と引き渡しの5段階です。配筋はコンクリートを打てば隠れ、構造体や外装の下地も仕上げ材でおおわれます。工事が進むと確認しにくくなる部分を、外部の機関が段階ごとに検査する流れです。

地盤は建物の四隅と中心の5点を調べる

地盤については、スウェーデン式サウンディング試験と呼ばれる調査を、建物の四隅と中央の合わせて5か所で行うと説明されています。1か所ではなく敷地内の複数の地点を測ることで、地盤の強さのばらつきを確かめる狙いがあります。ただし、地盤の保証が何年付くのかについては、公式ページに記載がありませんでした。

公表されていない項目もある

検査を担う機関の名称、住宅性能表示制度を利用しているかどうか、工事監理をどのような体制で行っているのかは、同じページに載っていません。各検査で報告書が作られるのか、作られる場合に引き渡しのときに受け取れるのかについても記載がありません。どれも打ち合わせで質問しておきたい内容です。

保証は建物20年から最長60年。設備10年と防蟻10年の条件も公表されている

保証の年数は、住宅会社を比べるときに目に入りやすい数字です。ただし、年数だけを並べても比較にはなりません。何を条件に延びるのかまで確かめておきたいところです。

建物の初期保証20年と、最長60年までの延長

建物の初期保証は20年と公表されています。ここから、有償のメンテナンスを受けることを条件に、最長60年まで延ばせるとされています。注意したいのは、60年が自動的に付く年数ではなく、必要な工事を有償で続けた場合の上限だという点です。その工事が10年目や20年目にいくらかかるのかは公表されていないため、打ち合わせで確かめる項目になります。

設備は10年、瑕疵の保険も10年

設備の保証は10年です。加えて、新築住宅の瑕疵保険が10年目まで適用されると記載があり、会社概要には保険を扱う検査機関の事業者番号も載っています。瑕疵保険は、構造の主要な部分と雨水の浸入を防ぐ部分に不具合が見つかったとき、補修にかかる費用を保険でまかなう仕組みです。住宅の品質を守るために作られた品確法が、この部分について10年の責任を定めています。瑕疵保険は、その責任を裏づける備えという位置づけです。

シロアリの被害は10年で累計1,000万円まで

防蟻の保証は10年で、施工から10年以内に発生したシロアリの被害について、累計1,000万円を限度に対応すると記載されています。年数だけでなく、対応する金額の上限まで示されている点は、他社と比べるときの材料になります。

点検の回数と無償の範囲は公表されていない

定期点検を何年目に何回行うのか、そのうち無償の範囲がどこまでなのかは、公式ページに書かれていません。口コミの投稿では、点検の後の連絡についての気がかりが最も多く集まっていました。点検の時期と回数、費用の負担がどうなるのかは、契約前に書面で確認しておきたい部分です。

家の造りについて、数字で公表されているのはどこまでか

構造や断熱については、公式サイトに仕様ごとのページがあります。そこに並んでいるのは採用している部材や工法の名前で、断熱性能や気密性能を表す数値までは出てきません。

基礎はベタ基礎、梁には日本初のJAS認定材

基礎は、不同沈下に強いベタ基礎が標準です。構造材のハイブリッドビームは、異なる樹種を組み合わせた構造用集成材として日本で初めてJAS認定を受けました。JASは農林水産省が定める規格のことです。壁の下地に使う耐力面材のダイライトMSは、燃えにくい無機質の素材で、準不燃材料の認定を受けています。

断熱は現場で吹き付けるウレタン、窓はアルミと樹脂の複合

断熱材は、水で発泡させる硬質ウレタンフォームのアクアフォームです。窓はアルミと樹脂を組み合わせたサーモスⅡ-HとサーモスLで、ガラスにはLow-E複層ガラスを使います。換気については、熱交換率85%、2時間に一度は家全体の空気が入れ替わると公式サイトに書かれています。

UA値もC値も、公表されていない

公式の仕様ページに出ているのは、採用している部材の名前までです。UA値とC値、断熱材の厚み、全棟で気密測定をしているかどうか、断熱等性能等級、一次エネルギー消費量等級は、どれも見つかりませんでした。UA値は熱の逃げやすさ、C値はすき間の量を表す数字で、どちらも他社と性能を比べるときの基準になります。公開資料に数値がないため、断熱性能を重視するなら、打ち合わせで会社に確認し、その回答を書面で受け取っておくと確実です。

耐震等級3の明記は、共同企画の商品仕様として確認できる

耐震等級3と制震ダンパーは、共同企画の商品であるMIKURU HOUSEの公式仕様に明記されています。この商品の仕様は4LDK、116.33平方メートル、木造軸組工法の二階建てです。一方、全商品に共通する耐震等級や、許容応力度計算といった構造計算の方法、制震装置を標準にしているかどうかは、公式サイトでは見つけられませんでした。耐震等級3を希望する場合は、検討する商品ごとに、標準仕様に含まれるのか有償の追加仕様なのかを確認しておくと安心です。

ZEHの実績は2024年度で15%

省エネについては、公式ブログに令和6年度のZEHビルダー実績報告が載っています。2024年度のZEH実績は15%、2025年度の目標は50%という内容です。ZEHとは、断熱と設備と創エネによって、年間に使うエネルギーをおおむね差し引きゼロに近づけた住宅のことです。長期優良住宅への対応や、一般の商品の性能等級については、公的な資料からは確かめられませんでした。

坪単価は公表されていない。公式に出ている価格は2018年の商品価格

坪単価の目安を示した記事は、第三者のサイトにいくつもあります。一方、公式サイトに坪単価の記載はありません。記事に出ている金額の出どころも、それぞれ違います。

公式サイトで価格が示されているのは、2018年の商品紹介だけです。合理性を追求したというRational Boxと、無駄を省いた室内空間というLife Boxが対象です。当時の税別価格として、1,380万円からという金額が記されています。ただ、これは8年前の金額です。現在の坪単価も、注文住宅の本体価格帯も、公式サイトには載っていません。

坪単価として紹介されている数字の出どころは、住宅情報サイトの独自集計か、口コミに書かれた実際の契約額です。口コミには、五十坪で建物二千三百万円、延床三十五坪でオプション込みで坪五十八万円ほど、といった実額の投稿がありました。どちらも個別の契約の金額であって、相場を示すものではありません。

比較するときは坪単価だけでなく、土地、建物、付帯工事、外構、諸費用を合わせた総額も見ておきたいところです。口コミには、エアコンと照明と外構で三十万円ほど増えたという投稿や、契約金50万円、登記などで30万円がかかったという投稿もありました。どこにいくら、いつ必要になるのかを一枚にまとめてもらえば、坪単価に加えて総額と支払時期も比較材料にできます。

ここまで見てきた金額が高いのか安いのかは、1社の資料だけを眺めていても判断がつきません。同じくらいの広さの家を、ほかの会社ならいくらで建てられるのか。手元に何社かのカタログがあれば、その見当がつきます。

まだ候補を絞りきる時期でなければ、タイプの違う会社をいくつか取り寄せておくと、価格の幅が見えてきます。同じ条件で見積もってもらえば、金額の差もはっきりするはずです。

注文住宅と建売住宅では、不満の出どころがそろわない

公式サイトの事業内容には、新築の注文住宅と建売住宅が並んで記載されていました。増改築やリフォーム、店舗工事、建築工事の設計と施工管理も同じ欄にあります。ひとつの会社がこれだけの事業を手がけているため、検索結果には性質の異なる体験談が混ざります。

確認できた投稿のうち、注文住宅について書かれたものが56件、分譲や建売にふれたものが6件です。どちらの話とも読み取れる投稿があるため、この二つを合計しても199件にはなりません。

今回読んだ投稿では、注文住宅は要望が図面に反映されるまでのやりとりと、その過程で動く金額に不満が向いていました。建売では、買ったあとに気づいた仕上がりと、引き渡し後の窓口の対応について書かれていました。同じ「対応が悪い」という言葉でも、指しているものは別です。検討しているのが注文住宅か建売住宅かをはっきりさせてから読むと、自分に当てはまる話とそうでない話を見分けやすくなります。

展示場と対応エリアは、いまどこにあるのか

公式サイトの展示場検索は、北九州、福岡、山口の3つのエリアに分かれています。2026年7月29日に確かめた時点の掲載内容は、次のとおりです。

北九州エリアは、小倉南区に3か所、八幡西区に2か所、直方市に1か所です。福岡エリアは、糟屋郡粕屋町の支店と、大野城市の総合住宅展示場でした。山口エリアのページには、この日の時点で展示場の掲載がありませんでした。エリアの区分はあっても、見学できる展示場は載っていません。

公式サイトには、山口市嘉川の土地と建売の情報が掲載されており、行橋、中津、苅田の物件も出ています。ただし、これらは物件情報としての掲載であって、施工に対応するエリアを示すものではありません。対応する都道府県の範囲についても、公式サイトには書かれていませんでした。遠方から検討する場合は、施工エリアに入るかどうかを最初の問い合わせで確かめておくと確実です。展示場から遠い場所で建てるなら、打ち合わせの回数と移動にかかる時間も見込んでおく必要があります。

契約の前に押さえておきたい、公表されていない項目

公式サイトでは確認できなかった項目は、次のとおりです。

  • 断熱材の厚みと窓の型番、UA値とC値。標準仕様書と見積書の両方に書き込んでもらう
  • 検討する商品の耐震等級と、構造計算をどの方法で行うのか。等級3が標準か追加かも確かめる
  • 定期点検を何年目に何回行うのか、どこまでが無償なのか。点検の年次表を書面でもらう
  • 建物保証を20年から60年へ延ばすための工事の内容と、その費用の目安
  • 5段階の検査を行う機関の名前と、報告書を引き渡し時に受け取れるかどうか
  • 地盤の保証は何年付くのか
  • 担当者が替わったときの引き継ぎの手順と、担当者個人ではない会社側の連絡窓口
  • 土地、建物、付帯工事、外構、諸費用を合わせた総額と、支払いの時期

この8項目は、公式サイトを読むだけでは確認できませんでした。打ち合わせで個別に確かめ、口頭の説明で終わらせずに、仕様書や見積書、点検の年次表といった書面で残してもらうと、契約したあとにも見返せます。

鬼丸ホームを選ぶ理由になりうること

公表されている内容と投稿の両方に、鬼丸ホームの強みが表れていました。投稿にもとづく項目は書き手が感じたことであり、会社の能力を保証するものではありません。

  • 希望を反映した間取りの投稿が多い。室内の滑り台、スロープと読書室、犬と暮らすことを前提にした間取りなど、要望を反映した例が投稿で挙がっていました。間取りとデザインに触れた投稿は27件で、そのうち22件が前向きな内容、気がかりを書いたものは1件でした
  • 保証の内容が具体的。建物は20年から最長60年、設備は10年、防蟻は10年で累計1,000万円までと、年数に加えて上限額まで公表されています
  • 完成後に見えなくなる工程を外部機関が検査。公式に示されている検査の対象は、地盤調査、基礎の配筋、構造体、外装の下地、完了と引き渡しの5段階です
  • 構造材と面材の説明が具体的。異樹種の構造用集成材として日本初のJAS認定を受けた梁と、準不燃材料に認定された耐力面材が公式に挙げられています
  • 展示場での説明が押しつけがましくないという声が複数ありました。他社と比較していると伝えても説明の姿勢は変わらなかった、という内容の投稿も見られました

鬼丸ホームに向いている人、慎重に進めたほうがよい人

向いていそうな人は、間取りに具体的な希望があり、それを一つずつ相談しながら決めたい人です。建築予定地が北九州から福岡にかけての範囲にあり、展示場までの移動や打ち合わせの進め方を先に確認しておけると、話を進めやすくなります。保証の年数と金額の上限が書面で示されている点を重く見る人にも合います。

慎重に進めたい人は、断熱や気密を数値で比べたい人です。UA値とC値は公表されていないため、他社と同じ基準で並べるには、会社に問い合わせて数値を確かめる必要があります。全商品に共通する耐震等級も、確認した公開資料では確認できませんでした。性能を数値で確定させてから決めたい場合は、確認の手順がひとつ増えます。引き渡し後の連絡については、気がかりを書いた投稿が13件と最も多くありました。契約前に、点検の年次表を受け取れるか、連絡の窓口はどこになるかを確認しておくと、判断の材料がそろいます。

よくある質問

鬼丸ホームの坪単価はいくらですか

A. 現在の坪単価は公式サイトで公表されていません。金額の記載があるのは2018年の商品紹介で、Rational BoxとLife Boxが1,380万円からという税別価格でした。口コミには、五十坪の注文住宅で建物が二千三百万円、諸費用を含めて二千五百万円だったという投稿がありました。延床三十五坪でオプションを含めた坪単価が五十八万円ほどだったという投稿も見られます。いずれも個々の契約の記録で、相場を示すものではありません。坪単価だけで判断せず、土地、建物、付帯工事、外構、諸費用を含めた総額でも各社を比べてみてください。

「やばい」や「最悪」が検索候補に出るのはなぜですか

A. 検索候補は、実際に打ち込まれた語の傾向をもとに機械が並べたものです。誰かが評価として書き込んだ結果ではありません。その語で調べた人がいたという事実までしか読み取れないため、評判そのものは投稿の中身で確かめることになります。今回読んだ投稿は199件で、気がかりな内容が42件、前向きな内容が110件、どちらとも言えないものが47件でした。

保証は何年付きますか

A. 建物の初期保証は20年で、必要な有償のメンテナンスを行うことを条件に最長60年まで延ばせると公表されています。設備の保証は10年で、新築住宅の瑕疵保険も10年目まで適用されると記載がありました。シロアリの被害については、施工から10年以内であれば累計1,000万円を限度に対応するとされています。ただし、60年まで延ばすためにどんな工事がいくらかかるのかは公表されていないため、打ち合わせで確かめる必要があります。

断熱性能のUA値やC値は公表されていますか

A. UA値もC値も、確認した公開資料では確認できませんでした。公式サイトに記載があるのは、採用している部材と設備です。水を使って発泡させる硬質ウレタンの断熱材、アルミと樹脂を組み合わせたLow-E複層ガラスの窓、熱交換率85%の換気設備が挙げられています。ただし断熱材の厚み、全棟で気密を測定しているかどうか、断熱等性能等級、一次エネルギー消費量等級については記載がありませんでした。数字で他社と比べたい場合は、標準仕様書と見積書に断熱材の種類と厚み、窓の型番を書いてもらえるかを確認してください。気密の実測に対応できるかどうかも、早い段階で聞いておくと比べやすくなります。

定期点検はいつ来ますか

A. 点検を何年目に何回行うのか、無償で受けられる範囲がどこまでなのかは、公式サイトに記載がありませんでした。公表されているのは、専門スタッフが点検を担当するという方針までです。気がかりな内容として最も多かったのは点検後の連絡に関するもので、13件ありました。いっぽうで、連絡すればすぐ来てもらえた、入居三年後も担当者から連絡が続いているという投稿も見られます。契約の前に点検の年次表を書面で受け取り、案内が届かないときの連絡先も控えておくと、必要になったときにすぐ問い合わせられます。

対応しているエリアはどこまでですか

A. 公式サイトの展示場検索は北九州、福岡、山口の3区分です。2026年7月29日に確認した時点では、北九州エリアに6か所、福岡エリアに2か所の展示場が掲載され、山口エリアのページには掲載がありませんでした。土地と建売の情報は山口市のほか、行橋、中津、苅田にも出ています。都道府県の全域に対応するという記載は公式サイトにありません。検討している土地が施工エリアに入るかどうかは、最初の問い合わせで確かめてください。

社名のよく似た会社と間違えていないか、どう確かめればよいですか

A. 確実な見分け方は法人番号の確認です。この記事で取り上げている会社は法人番号6290801019329、本店は福岡県北九州市小倉南区湯川1丁目7番7号です。社名のよく似た別の住宅会社が実在しますが、法人番号も本店の所在地も異なります。口コミを読むときも、まず法人番号と本店所在地で会社を特定してください。書かれている支店名や展示場の場所が公式サイトの掲載と合っているかどうかは、補助的な手がかりになります。

まとめ

検索候補に並ぶ言葉だけでは、投稿に実際に書かれている内容までは分かりません。判断の材料になる点は5つです。

  • 確認した投稿は199件で、前向きな内容が110件、気がかりな内容が42件、どちらとも言えないものが47件でした
  • 気がかりな内容がいちばん多かったのは保証・アフター・点検の13件で、点検そのものよりも、その後に続く連絡についての指摘でした。同じ話題には、連絡したらすぐ来てもらえたという投稿もあります
  • 検査と保証は内容が公表されています。外部機関による検査は5段階、建物の保証は20年から最長60年、設備は10年、防蟻は10年で累計1,000万円までです。公的な記録では、法人番号から商号と本店所在地を確認でき、厚生年金の適用事業所として被保険者19人が登録されていました
  • 公表されていないのは、現在の坪単価、UA値とC値、全商品共通の耐震等級、定期点検の回数と無償の範囲です。いずれも打ち合わせで書面にしてもらいたい項目です
  • 社名のよく似た別法人が実在します。見分けるときは、法人番号6290801019329と本店の住所を確認してください

展示場へ行く前に、上に挙げた「公表されていない項目」を書き出しておいてください。その場で答えが返ってくるか、書面にしてもらえるかを確かめれば、検索候補の言葉ではなく、自分が確認した内容をもとに判断できます。