宿泊できるモデルハウスに一泊して、寝る前と朝の室温を自分で測ってみた方もいるかもしれません。福岡の夏をこれでしのげるなら任せたい。そう思いながら会社の名前を検索すると、候補に「やばい」や「夏 暑い」が並んでいて、手が止まりますよね。
幸せおうち体験談では、注文住宅を建てた施主1,132人へのアンケートと、住宅会社に関する独自の口コミ調査を行っています。そのうえで、断熱と気密の数値、保証の条件、会社の決算は公式情報と照らし合わせました。
結論を先にお伝えすると、東宝ホームは福岡周辺で家を建てるなら有力な候補になるといえるでしょう。主力商品では断熱の数値に加えて、気密を表すC値0.40以下という実測の平均値まで公表しています。今回は、宅建士の視点から、夏の暑さに関わる仕組みと保証の条件を詳しく見ていきます。
この記事で確かめること
- 「夏 暑い」と検索される暑さの感じ方は、そもそも何によって決まるのか
- 「やばい」と検索される中身は、公開された情報でどこまで裏が取れるのか
- 空気を動かす主力の仕組みは、いわゆる全館空調と同じものなのか
- UA値0.46以下とC値0.40以下は、自分が建てる家にも当てはまるのか
- 20年の初期保証を最長60年まで延ばすには、何が必要になるのか
- 坪あたり70万円から100万円という目安に、どこまでが含まれているのか
- 同じ商号をもつ別の会社と、東宝ホームをどう見分ければいいのか

まずはここに注目
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この記事の監修
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 井口梓美
宅地建物取引業者である株式会社AZWAYの代表。不動産取引と住宅ローンの相談実務をふまえ、価格や保証にかかわる記載と法人の情報を、公式に公開されている資料で確認しています。(監修日:2026年7月27日)

- 口コミ128件を読み、話題ごとに7つへ分けました
- 検索候補の「やばい」を、記録に照らすと何が見えるのか
- 商号が重なる会社が、全国にいくつも実在する
- 「夏 暑い」という体感は、そもそも何によって決まるのか
- 空気を家じゅうに回す仕組み。公式はそれを全館空調とは呼んでいない
- UA値0.46以下とC値0.40以下。この数字がどこまで自分の家に当てはまるのか
- 地震への備えは、等級3と制震装置の二段構え
- 初期保証20年と最長60年。延ばすために何が要るのか
- 建ててもらえるのは4県。ただし公式が「一部除外地域あり」と書いている
- 坪あたり70万円から100万円。この目安に何が入っているのか
- 会社のいまを、公表された記録から確かめる
- 128件と公式情報から浮かび上がった、この会社の強み
- 合いそうな人と、迷いが残りそうな人
- 公開されていなかったことは、質問で埋められる
- よくある質問
- まとめ
口コミ128件を読み、話題ごとに7つへ分けました
この記事が土台にしたのは、2026年7月の時点でネット上に公開されていた投稿です。東宝ホームに言及した口コミや体験談を、編集部が一つずつ開き、本文まで確かめています。128件という数は、そのとき中身まで読み取れた投稿を数えたもので、内容を確認した数です。数えたのは投稿の件数です。施主の人数ではありません。同一人物が日を分けて二か所に書いていれば、二件として扱いました。
この数え方には限界もあります。施主本人へのアンケートではなく、無作為抽出でも全件収集でもない調査です。ですから割合や多数派を示せる調べ方ではありません。特定の口コミサイト名やアカウント名は記事に出さず、載せるのは媒体の種類だけにとどめました。会社の仕様や法人情報の数値は、投稿を根拠にしていません。公式サイトの記載、国が運営する法人情報の公表サイト、それに公表された決算公告が出どころです。一方、記事に出てくる件数と、投稿のなかに書かれていた金額は、未検証の投稿に由来する数値です。
口コミそのものにも、読む前に踏まえておきたい癖があります。編集部が目を通した範囲には、良い評判と気になる評判の両面が入っています。片側だけを抜き出してはいません。それから母数の問題。建てた戸数が多ければ、投稿の総数も増える理屈です。福岡県・佐賀県・熊本県・広島県で282名の社員が働く会社なので、件数の多さがそのまま評価の高さを示すわけではありません。ただしそれは、一件ごとの不満の重さを軽くする理由にはなりません。何千万円も払った買い物について書き残された内容です。打ち合わせでの一言を、引き渡しから何年たっても覚えている施主がいます。
もうひとつ、書き手のかたよりという問題があります。住まいに不満がなければ、わざわざ投稿する機会は多くありません。うれしかったことは、家族のあいだで話して終わります。どこに書き込むかは年代でも地域でも変わるため、投稿者の層に偏りがあり、この128件を世間の縮図とみなすことはできません。それでも、語られやすい話題がどこにあるのか、公式情報で裏が取れる範囲はどこまでなのかは見えてきます。
128件を読み終えたところ、話題は7つに分かれました。件数が最も多かったのは住宅性能・設備の38件。次いで間取り・デザイン・物件選びが24件でした。
| 話題 | 言及した件数 | どんなことが書かれていたか |
|---|---|---|
| 住宅性能・設備 | 38件 | 室温と湿気の感じ方、換気装置の作動音、遮音、結露、窓とサッシの仕様、標準の水回り |
| 間取り・デザイン・物件選び | 24件 | 平屋の間取り、家事動線と収納、造作の手洗いや書斎、壁紙とタイルの選び方 |
| 打ち合わせ・担当者・契約 | 21件 | 要望の反映と確認、設計担当の変更、見積もりへの反映、契約までの期限の進め方 |
| 価格・費用 | 17件 | 坪あたりの金額と総額、外構や地盤などの付帯、標準の外側で増えた項目の実額 |
| エリア・店舗とモデルハウス | 11件 | 宿泊できる展示場での体感、完成見学会、拠点での説明、土地探しの進め方 |
| 施工品質・引き渡し | 9件 | 上棟から引き渡しまでの段取り、日程の説明、設備の動作確認、造作の仕様確認 |
| 保証・アフター・点検 | 8件 | 定期点検が行われたか、指摘への回答の早さ、故障時の連携、入居後の連絡 |
並べた順は言及の多さです。上の話題ほど、ふれた投稿が多くなります。この数字が示すのは関心の向き先であり、評価の高低ではありません。


住み心地と設備の話が、いちばん多く書き残されていた(言及38件)
最も件数が集まったのが、住み心地と設備をめぐる38件でした。内わけは前向きな記録が13件、気がかりを書いたものが12件、どちらとも決めかねる書き方が13件と、三つにほぼ均等に割れています。
気がかりの側から挙げます。ここから紹介するのは投稿者が書いた中身であって、編集部が一つずつ裏付けを取ったものではありません。目立ったのは換気装置の音でした。寝室の近くに装置が来て作動音が気になるという投稿、就寝時の音を課題として挙げた投稿があります。検討中の人からも、高い気密の家で換気を止めてよいのか、音はどうなのかという心配が出ていました。ほかに、夏と冬の室温と床の冷たさに不満が残ったという記録がありました。築8年ほどで結露は少ないものの冬は寒いと感じ、断熱の強化を望んだ記録も出ています。入居半年で屋外の音や雨音が聞こえ、遮音を実感できないという記録もありました。見積もりの段階で大型のエアコン1台で足りると提案され、台数に不安を持ったという投稿も出ています。
同じ38件のなかで、前向きな記録も具体的でした。広島の平屋に住んでいる人が、夏の涼しさと冬の暖かさを両方実感したと書いています。北向きの書斎でも冬は暖房なしで暖かかったという投稿、梅雨の湿度が気にならず冬は暖房が効きやすいという投稿。福岡の宿泊展示場で冬の遮音と保温を体感して建て替えを決めた人、二十社以上を比べたうえで宿泊体験の性能を決め手にした人もいました。自分の家でC値0.4とUA値0.5未満を測ったという投稿、施工中の住宅の見学でC値0.18と説明を受けたという投稿もあります。複層の窓と樹脂サッシで氷点下でも結露は限られていたという記録もありました。
受け止めが分かれる背景には、性能の数値と体感の関係があります。断熱と気密は熱と空気の出入りを抑える働きをしますが、入ってきた熱を下げる役目までは負いません。窓の大きさと向き、吹き抜けの有無、エアコンの容量と置き場所。この組み合わせが一軒ごとに違うので、同じ会社の同じ仕様でも室温の感じ方は揃いにくくなります。ただし、この構造だけで一件ごとの不満が説明できるわけではありません。換気装置をどこに置くか、冷房を何台どこに配置するかは、設計の段階で会社が施主と詰める部分です。
確かめ方は具体的にできます。図面ができた時点で、換気装置の位置と寝室の位置を重ねて確認すること。引き渡し前に気密を測るのか、結果の紙をもらえるのかを聞くこと。冷房の機器については、何畳用を何台どこに置くのか、その根拠となる計算まで出してもらいます。台帳には、就寝時の運転や設置場所について投稿者どうしがやり取りした記録も残っていました。ただし換気の止め方は住宅の性能にかかわるため、編集部としては勧めません。運転方法は公式の取扱説明で確かめてください。設置場所を早い段階で相談できるかどうかは、会社側の運用として先に確かめておく項目です。
間取りと内装をどう決めたか、手順まで書き残した人が多かった(言及24件)
暮らしの形を決める話には24件が集まりました。前向きな投稿が16件、どちらとも言い切れないものが8件。気がかりを書いたものは0件にとどまりました。7つの話題のなかで、書かれ方がもっとも前向きに寄っていた領域です。
決めた中身がそのまま書かれている投稿が並びます。27坪の平屋に20畳を超えるLDKと家事動線を収めた案。二人暮らしの平屋にトイレを二つ置き、洗濯の動線を設計担当と詰めた例。利き手に合わせて玄関扉の開く向きを指定した例。トイレの外に手洗いを造作し、壁紙や鏡を付けない仕様まで反映した例もあります。アイランドキッチンと玄関へつながる収納を組んだ計画、隠し部屋のように書斎を設けた家、ファミリークローゼットのクロスが特に気に入ったという投稿もありました。福岡と熊本の展示場を三か所比べて家事動線でプランを選んだ人、宗像の展示場をもとに凹凸のある外観と配色を検討した人もいます。
どちらとも言い切れない書き方のなかには、決めきれなかった項目の記録がありました。三色を希望した玄関タイルが二色の案に落ち着いた例。洗面と洗濯を兼ねた部屋は要望どおりに仕上がったものの、黒いスイッチが見えにくいと書いた例。標準の洗面台の機能は認めつつ、造作風の仕様を選んだという記録もあります。窓の高さや照明、腰壁の変更を依頼した投稿、床材と畳を実物で比べた投稿も出ていました。
この話題に気がかりがほとんど出なかったのは、決め方そのものに施主が関われているからだと読めます。標準の範囲でどこまで動かせるのか、超えたらいくら増えるのか。それを担当者と一緒に探した跡が、投稿の具体性に表れていました。とはいえ、投稿する人が偏っている可能性は残ります。この件数から「間取りで困る人はいない」と結論することはできません。
契約の前にできることもあります。いまの住まいで使いにくいと感じる場所を、先に書き出しておきます。収納は量ではなく、何をどこにしまうかで伝えること。コンセントとスイッチは家具の配置図に重ねて確認すること。標準に入る範囲と、追加でいくらかかるのかを決める前に示すのは、会社側の責任でもあります。
担当者との進め方について、評価がはっきり割れた(言及21件)
担当者と打ち合わせにふれた投稿は21件です。気がかりが10件、評価する投稿が9件、どちらとも決めかねるものが2件で、この話題は評価が二つに割れていました。
気がかりの側には、進め方についての記録が並びます。詳細な図面で断熱や施工の説明を受けたものの、要望の反映漏れを複数見つけたという投稿。要望が見積もりに反映されず、確認も足りないと感じて設計担当を変えたという投稿。商品には好感を持ちながら営業の説明に納得しにくかったという記録、予算を縮めたいという相談への応答に納得できず見送ったという記録もあります。建物は良いが建築の前後の会社対応に不満が残ったという投稿、太陽光の申請が遅れ説明にも不満が残ったという投稿も出ていました。キャンペーンの仮申し込みのあと、辞退を伝えても応募を勧められて不安になったという記録、当選から二週間ほどの期限に迷いながら契約に進んだという記録もあります。どれも投稿に書かれていたことで、こちらで確認できたものではありません。
評価する側の投稿も、中身まで書かれていました。子ども連れの相談への配慮があり、希望の間取りの聞き取りも細かかったという記録。土地探しに親身で、試しに泊まったうえで提案が反映されたと書いた人。狭い敷地の要望を形にした設計担当の提案力を高く評価した投稿。引き渡しのときに、個性的な要望へ柔軟に応じたことへ感謝した記録もあります。契約後の手紙と、質問への即座の確認によって信頼が高まったという投稿、若い担当者の熱意に信頼を感じたという投稿もありました。一年をかけて何度も打ち合わせとショールームを回り、忙しいながら楽しく進んだという記録も残っています。
注文住宅は決める項目が多く、その大半は打ち合わせの会話で決まっていくものです。担当者ごとに進め方の印象が変わりやすいのは、この構造によるところがあります。ただし、それは要望の反映漏れという一件を軽く見てよい理由にはなりません。変更した内容をどう記録に残し、どう検算するかは、担当者個人ではなく会社の仕組みの問題です。期限を切って契約を促す場面についても、施主が迷いを抱えたまま進まずにすむ運用になっているかは、会社の側が説明できる部分です。
先に確かめておける項目があります。図面の版数と差分を、変更のたびに書面で出してもらえること。担当者が代わったときに引き継ぎが残ること。この二つは会社側の仕組みとして聞けます。台帳には、五回目の打ち合わせで変更を頼むのに気をつかい、議事メモを工夫したという投稿もありました。決まった内容を自分でも書き留めておけば、施主の側からの備えになります。
お金の話は、実額まで書き留めた投稿が多かった(言及17件)
お金にふれた投稿は17件で、どちらとも言い切れない書き方が11件と最も多く、気がかりが4件、前向きなものが2件でした。金額を書き留めただけの投稿が多く、良し悪しの判断を付けていない記録が中心です。
実額の記録から挙げます。50坪で外構込み約5,000万円、外構を抜くと坪あたり85万円という投稿。四年前に50坪を諸経費込み約4,000万円で建てたという投稿。37.66坪で付帯工事などを含めて3,100万円の見積もりに割高さを感じたという記録、30坪で外構などを含めて約3,000万円という水準について尋ねた記録もあります。いずれも投稿者が書いた金額であり、条件が揃った比較ではありません。
気がかりの側は、内訳の見えにくさと追加分に寄っていました。七社で相見積もりを取っている人が、見積もりの内訳の根拠が見えにくいと書いています。外構の予算250万円に対して見積もりが550万円になり、仕様を削ることを検討したという記録。外張り断熱に対応する外壁の候補で約90万円の加算があると聞いて迷ったという記録もありました。前向きな側にも記録があります。建て替えの案で小屋裏の要望を反映してもらい、細かな見積もりと費用の調整を評価した投稿が出ていました。複数社を比べたうえで、間取りに対する価格と設備に好印象を持ったという投稿もあります。
この分かれ方を「高い会社」という結論に読み替えることはできません。128件は無作為に選んだものではないからです。読んだ限りでは、総額よりも、標準に入らない項目で金額が動いた記録が目立ちます。デニム調の壁紙が約9万7600円になって廉価なクロスへ変えた例、親子ドアを約15万円の増額と比べて見送った例、約四か月の設計変更で変更費が約30万円増えた例。公式が示す坪あたり70万円から100万円という目安は幅が広く、そこから先を絞り込む材料は公開されていませんでした。条件が違えば金額が動くのは避けられませんが、何が標準に含まれ、どこから追加になるのかを先に示すのは会社側の仕事です。
比べられる形にするには、総額の一覧が要ります。本体工事のほかに、給排水やガスの引き込み、地盤の改良、外構、設計料、登記や火災保険などの諸費用。これらを一枚にまとめてもらってください。標準仕様書を紙でもらい、そこに載っていない希望を先に書き出しておけば、増える金額の見当が付きます。
展示場と宿泊体験が、判断の材料になっていた(言及11件)
展示場と拠点にふれた投稿は11件でした。前向きな記録が10件、どちらとも言い切れないものが1件、気がかりは0件です。
宿泊できる展示場についての記録が目立ちました。筑紫野の宿泊展示場で、夏の雨の日に空調を使わず快適に過ごせたという投稿。宿泊展示場で広いLDKと水回りの動線を体感し、検討が進んだという記録。福岡の展示場で土間続きの間取りを気に入り、平屋への建て替えを考えはじめた人もいます。線路裏のモデルハウスを見学して、他社より遮音を実感したという投稿もありました。契約後に建築中の住宅と宿泊展示場を見て、小屋裏や設備を確かめたという記録、平屋の完成見学会で収納の寸法や内装を実物で確認したという記録も出ています。
判断を保留した書き方もありました。広島のモデルハウスを見学して、静かさには好印象を持ちつつ、通信の環境と説明については疑問が残ったという投稿です。土地探しの段階で通勤時間まで確認され、展示場と宿泊で断熱を体感したという記録もありました。
この話題に前向きな記録が集まったのは、判断材料が先に手に入る仕組みだからだと読めます。カタログの数値ではなく、自分の体で確かめてから決められるのです。ただし、宿泊で試せる家と自分が建てる家は、広さも間取りも窓の向きも違います。展示場の体感がそのまま自分の家の体感になるとは限りません。
建てられる地域についても先に確かめておくと確実です。公表されているのは福岡県、佐賀県、熊本県、広島県の4県ですが、公式は一部除外地域があると書いています。展示場のページには、閉鎖済みの宿泊展示場が残っている一方で、開設予定の展示場も載っていました。訪問する前に、そこが開いているかを確かめておくと空振りせずにすみます。
現場と引き渡しの段取りについて書かれていた(言及9件)
工事の現場と引き渡しにふれた投稿は9件です。どちらとも決めかねる書き方が4件、気がかりが3件、前向きなものが2件でした。
気がかりの側には、引き渡しの前後についての記録があります。引き渡しのあとに給湯の設備が使えず、説明のときに動作を確かめなかったと振り返った投稿。建築中に造作棚の色と仕様の確認が足りず、変更の対応を頼んだという記録。平屋の建て替えで引き渡しの予定が延び、日程の説明と連絡に不満が残ったという記録もありました。いずれも未検証の書き込みです。
前向きな記録と、判断を付けていない記録も並びます。福岡の注文住宅が短い期間で丁寧に仕上がったと受け止めた投稿。上棟が猛暑と屋根の形で三日間になり、その作業を見学したという記録。熊本で建築中の家が上棟式を迎えたという投稿もありました。現場監督の訪問は少なかったものの断熱の施工は整っていたという記録、上棟のあとの仕様変更に柔軟だが口頭の打ち合わせは確認が要るという記録も出ています。
現場で組み立てる家である以上、監督も職人も一軒ごとに顔ぶれが変わるのは避けられません。仕上がりの印象が揃いにくいのは、この作り方そのものによるところがあります。ただし、引き渡しの日程が延びたときの説明や、設備の動作確認をいつ誰が行うかは、段取りとして会社が決める部分です。施主の準備不足で片づく話ではありません。
先に決めておけることがあります。施主が立ち会う検査の日を引き渡しとは別に取れること、指摘した箇所を直す期限、設備の動作確認を引き渡しの場で一つずつ行うこと。この三つを契約の前に確かめておくと、双方が動きやすくなります。口頭で決めた変更は、その日のうちに書面へ落としてもらうと行き違いが減ります。
点検に来たという声と、対応が遅れたという声が両方あった(言及8件)
点検とアフターの話は8件でした。前向きな記録が4件、気がかりが4件で、ちょうど半々に割れています。最長60年という数字を掲げている領域なので、書かれ方の振れ幅もそのまま出たのでしょう。
対応が続いていると書いた側から並べます。入居して約5年、外断熱による遮音と空調の効率、それに点検の対応に満足したという投稿。5年以内の無料点検のあとも計画どおり点検を受けているという記録。福岡で建てた平屋で浴室が故障したとき、迅速な連携で対応されたという投稿。年末に自宅へ挨拶があり、担当者がカレンダーを持ってくるという書き込みも残っていました。
反対の側には、対応の遅れをめぐる記録が並びます。入居5年の時点で定期点検は行われたものの、個別の修繕に時間がかかったという投稿。引き渡し後2か月の点検で挙げた指摘に回答がなく、半年の点検も延期になったという記録。家には満足しているが引き渡し後の折り返しの連絡に不満が残ったという投稿、アフターの連絡で人員が足りないと説明されたという投稿も出ています。どれも掲示板や口コミ欄に書かれたもので、裏付けは取れていません。
件数の上では前向きと気がかりが同数です。ただ、128件の選び方は無作為ではないので、この並びから世の中の傾向を読み取ることはできません。指摘に回答がなかったという一件の重さも、対応が良かった記録の数で薄まるものではありません。最長60年という年数を掲げる以上、点検が実際に行われたか、指摘にいつ回答したかは会社側が説明すべき部分です。
確かめ方は二手に分かれます。ひとつは年数についての確認で、定期点検の日程表を書面でもらいます。もうひとつは早さについての確認。故障したときの窓口と受付時間、それに一次対応までにかかる日数の目安を聞いておきます。保証の期間と点検の条件が公式にどう記されているかは、記事の後半で公表資料に当たりました。
検索候補の「やばい」を、記録に照らすと何が見えるのか
前の章で7つに分けた128件を、ここからは公開された記録のほうに当てていきます。「やばい」という言葉は幅が広く、使う人によって指しているものが違います。会社の先行きを心配しているのか、価格の高さを言っているのか、それとも家そのものへの評価なのか。台帳の128件は「やばい」で検索して集めたものではありませんが、そこで語られていた不安を読むかぎり、この三つが混ざっていました。
先行きの心配については、感想ではなく公表されている記録で確かめられます。将来の見通しを示すものではなく、公表時点の状態にとどまります。東宝ホーム株式会社は自社サイトに決算公告を載せていて、2025年6月30日現在の純資産は4,279,886,316円、利益剰余金は4,234,886,316円でした。法人番号に紐づく厚生年金保険の適用事業所情報では、被保険者が278人で、適用の終わりを示す全喪年月日の欄は空欄のままです。2019年6月1日には別の会社を吸収合併しており、公式資料の本文で、残った側がこの会社だと確認できました。公式サイトには2026年7月24日付の更新告知もあります。数字はいずれも公表時点のものです。将来を保証するものではありません。
価格の話は、実際に台帳へ出ていました。前の章の論点分類とは別に、金額にかかわる語で台帳全体を横断すると31件が該当します。論点が価格でなくても金額の話にふれていれば数える集計なので、前章の17件とは母数が違います。内わけは前向きが9件、気がかりが8件、どちらとも言い切れないものが14件です。ただしこの数を「高い会社」という結論に読み替えることはできません。128件は無作為に選んだものではなく、割合を示す数ではないからです。書かれた中身を見ると、坪単価よりも、標準に含まれない項目で金額が動いた記録が目につきました。デニム調の壁紙が約9万7600円になって廉価なクロスに変えた例、親子ドアを約15万円の増額と比べて見送った例、外構の予算250万円に対して見積もりが550万円になった例。反対に、小屋裏を低予算で付けられたという記録、細かい見積もりと費用の調整を評価した記録もあります。
家そのものへの評価は、前の章で見たとおり話題ごとに割れていました。128件のなかで気がかりを書いたものは33件で、そのうち契約までの進め方にかかわる話題が18件、建てた家そのものにかかわる話題が15件です。どちらか一方に偏っているわけではありません。ここまでの内容も、投稿者が誰かも、その出来事が本当にあったのかも、こちらでは確認できていません。
気になる点を確認したら、ほかの住宅会社とも比べておきましょう
口コミだけでは判断しにくい部分も、資料を並べると、価格・間取り・保証の違いを整理しやすくなります。
商号が重なる会社が、全国にいくつも実在する
対象をどう絞ったかも書いておきます。商号の一部が重なる会社が全国に複数実在していて、法人番号はそれぞれ異なります。映画や演劇を手がける会社、首都圏で不動産の仲介を行うグループとその傘下の各社、それに住宅とはまったく違う業種の会社。読みが同じで表記の違う会社もあります。どれもこの記事の対象ではありません。
ここで扱うのは、法人番号4290801002617、登記上の本店を福岡県北九州市小倉北区下到津に置く東宝ホーム株式会社です。公式ドメインはtohohome.jpで、資本金は4,500万円、非上場。建設業許可は特定建設業の国土交通大臣許可で(特-3)第24353号、宅地建物取引業免許は国土交通大臣(3)第008265号、一級建築士事務所は福岡県知事登録第1-20737号です。会社概要に関連会社として掲載されている会社もありますが、法人番号が違う別の会社なので、そちらの評判や経営状態はこの記事では扱いません。
なぜこの話を先に置くのか。読んでいる口コミが別の会社のものだった場合、判断の土台が丸ごとずれるからです。不動産の仲介についての評判と、注文住宅を建てた人の体験は、そもそも別の商品に対する評価です。編集部が128件を選ぶときも、公式ドメイン、主力商品の名前、工法の名前、空気を回す仕組みの名前、断熱と気密の公表値、初期保証の年数、建築エリアと拠点の地名。こうした手がかりのどれかで、対象法人の注文住宅の話だと確認できたものだけを採りました。社名だけしか分からない投稿は数に入れていません。
公式の沿革には1976年設立の法人からの商号変更が記されている一方、現在の法人の公式資料は設立日を1989年12月21日としています。この二つが同じ法人なのかどうかは、公開されている一次情報だけでは確定できませんでした。ですから旧商号の時代の体験は128件に含めていません。会社概要にある創業1967年という表記も、グループとしての創業年であって、この法人の設立年ではありません。
「夏 暑い」という体感は、そもそも何によって決まるのか
もう一方の検索候補についても、記録から確かめられる範囲があります。台帳を夏や暑さにかかわる語で横断すると18件が該当し、内わけは前向きが8件、気がかりが6件、どちらとも言い切れないものが4件でした。件数そのものは多くないので、この数から夏の暑さについて結論を出すことはできません。
書かれ方は両側に分かれていました。広島の平屋に実際に住んでいる人が、夏の涼しさと冬の暖かさの両方を実感したと書いています。福岡の宿泊展示場では、夏の雨の日に空調を使わないまま快適に過ごせたという記録がありました。梅雨の湿度が気にならず、冬は暖房が効きやすいと書いた投稿もあります。その一方で、夏と冬の室温、それに床の冷たさに不満が残ったという投稿もありました。吹き抜けのある家では個室との温度差が出るので空調の配置が大事だ、という指摘も出ています。どちらの記録も書き手の主観であり、編集部が事実関係を確認したわけではありません。
受け止めが割れる理由は、体感が家ごとの条件で決まるところにあります。窓の大きさと向き、庇や日よけの有無、吹き抜けをつくったかどうか、エアコンの容量と台数と置き場所。同じ会社の同じ商品でも、この組み合わせが違えば夏の室温は変わります。断熱と気密の性能は熱の出入りを抑える働きをしますが、入ってきた熱を下げる役目までは負いません。そこを担うのは冷房の機器です。
この切り分けができると、質問の形が変わります。「夏は暑いですか」ではなく、「この間取りで冷房は何が担当しますか」「何畳用を何台、どこに置きますか」と聞けるようになります。台帳には、見積もりの段階で大型のエアコン1台で足りると提案され、台数に不安を持ったという投稿もありました。提案の根拠となる計算を見せてもらうこと、そして日射の入り方を図面の上で確認すること。この二つは契約の前にできます。会社の側にも、機器の選定根拠を示す責任があります。
空調と換気にふれた投稿は22件、断熱と気密にふれた投稿は25件ありました。そのなかで目立っていたのが、換気装置の作動音についての記録です。寝室の近くに来た装置の音が気になるという投稿、就寝時の作動音を課題として挙げた投稿がありました。反対に、強い運転のときは音がするものの設置場所のおかげで許容できるという記録、就寝時だけ換気を止めて寝室から離す設計を助言したという記録もあります。音の感じ方には個人差がありますが、設置場所を設計の段階で相談できるかどうかは会社側の運用の話です。図面ができた時点で、装置の位置と寝室の位置を重ねて確認しておくと、あとから動かせない事態を避けられます。
空気を家じゅうに回す仕組み。公式はそれを全館空調とは呼んでいない
この会社の名前と一緒に語られることが多いのが、空気の扱い方です。公式が名前を付けているのは「ハイブリッド・エア・コントロール・システム+ダブル通気工法」です。室内から基礎の内側、壁の内側、小屋裏までを通して空気を循環させ、外へ排気すると説明されています。壁の中と床下にも空気の道をつくり、家全体を一つの流れとして扱う考え方です。
ここで一つ、はっきりさせておきたいことがあります。公式ページ上、この仕組みは「全館空調」とは表記されていません。名前が似ているので同じものだと思われがちですが、公式の説明にある機能は空気を循環させて排気することであり、家じゅうの冷暖房を一台の機械でまかなうとは書かれていません。冷やす役目と暖める役目をどの機器が受け持つのかは、公開された情報からは確かめられませんでした。
換気の設備としては、第一種24時間換気システムの全熱交換タイプを採用しています。第一種というのは、給気と排気の両方に機械を使う方式のことです。全熱交換は、出ていく空気の熱と湿気を、入ってくる空気に移してから捨てる仕組みを指します。夏に外の熱と湿気をそのまま室内へ入れずにすむのは、この部分の働きによるものです。
この区別が実際の暮らしに効いてきます。空気が回ることと、部屋が涼しくなることは別の話だからです。冷房の能力は基本的にエアコンが受け持ちます。何畳用を何台、どの位置に置くのかは一軒ごとの設計で決まります。契約前に確かめておきたいのは、この家の冷房は何が担当するのか、そして機器の選定と配置の根拠がどこにあるのかという二点です。
UA値0.46以下とC値0.40以下。この数字がどこまで自分の家に当てはまるのか
断熱と気密については、公式が数字を出しています。主力の高性能住宅シリーズ「LX-Ⅱ ネクサス」でUA値0.46以下、断熱等性能等級6、HEAT20のG2相当。UA値は家から逃げる熱の量を床面積で割った指標で、小さいほど熱が逃げにくくなります。等級6は国が定めた断熱の段階のうち上から二番目にあたり、HEAT20のG2は民間団体が示す推奨水準の中位です。
公式が「プランにより変動する」と書いている部分
ここで見落としたくないのが、公式自身が付けた注記です。UA値はプランによって変わると書かれています。窓の大きさ、家の形、地域。同じ会社に頼んでも、これらが違えば数字は動きます。0.46という値は主力シリーズについての上限であり、どの商品でどの間取りでも保証される数字として読むことはできません。自分の図面での計算結果を出してもらうのが確実です。
気密のC値0.40は、実測値の平均だと明記されている
気密のほうはC値0.40平方センチメートル毎平方メートル以下と公表されています。C値は家全体にある隙間の合計を床面積で割った数値で、こちらも小さいほど隙間が少ないという意味です。この数値には公式の注記が付いていて、実測値の平均値だとされています。平均ということは、上下に幅があるということでもあります。自分の家が測ってどうだったかは、その家を測って初めて分かるものです。引き渡し前に気密測定を行うのか、結果の紙をもらえるのかは、契約の前に確かめておく項目です。
使うエネルギーの少なさも等級で示されている
冷暖房や給湯などで使うエネルギーの量については、一次エネルギー消費量等級6、BEIは0.8をクリアすると公表されています。BEIは、基準となる消費量に対して実際の設計がどれだけ少ないかを表す比率です。0.8なら基準より二割少ないという意味になります。断熱材は外張り断熱工法を採用し、構造は木造軸組のJWOOD工法で、JWOOD LVLという材料と専用の金物で接合すると説明されています。基礎はベタ基礎が標準です。
地震への備えは、等級3と制震装置の二段構え
耐震については、耐震等級3を取得すると公式が説明しています。等級3は、建築基準法が定める強さの1.5倍に相当し、住宅性能表示制度では最上位にあたります。災害のあとも機能を保つ必要がある施設に求められる水準と、同じ考え方です。
加えて制震装置「H.E.A.R.T」を採用し、揺れのエネルギーを熱のエネルギーに変えると説明されています。耐震は建物を固くして倒れないようにする考え方で、制震は揺れそのものを吸収して小さくする考え方です。二つは役割が違うので、片方があればもう片方が要らないという関係ではありません。
地盤については保証が20年で、国内の損害保険会社による保証書を発行すると書かれています。土地の状態は敷地ごとに違うため、地盤調査の結果と、改良工事が必要になった場合の費用の目安は、土地が決まった段階で聞いておくと予算が立てやすくなります。
初期保証20年と最長60年。延ばすために何が要るのか
保証の話は、年数だけを見ると分かりにくくなります。数字の後ろに条件が付いているからです。
20年が対象にしているのは、構造と雨漏りの二つ
初期保証20年の対象は、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入です。柱や梁など建物を支える部分と、屋根や外壁から水が入ってこないこと。この二つが対象になります。設備の故障や内装の傷みは別の扱いです。もう一つ、対象になる契約の時期が決まっています。2023年12月1日以降に契約した戸建住宅が対象だと明記されていて、請負と分譲の両方が含まれます。それ以前に契約した家の条件は、公開情報では確認できませんでした。
60年まで延ばすには、点検と有償の工事が関わってくる
最長60年という数字には、その手前に条件があります。初期保証が終わる時点で点検と診断を受け、必要とされた有償のメンテナンスを行うこと。これを満たすと10年ごとに延長され、最長60年まで続きます。シロアリ対策の防蟻工事は初期保証が10年で、こちらも必要な有償メンテナンスを条件に5年ごと、最長60年まで延びる仕組みです。つまり60年は自動的に付いてくる年数ではなく、途中で費用を負担しながら維持していく年数だと読むのが正確です。有償メンテナンスの内容と概算費用を先に聞いておくと、将来の見通しが立ちます。
点検として明示されているのは6回
定期点検で時期まで明示されているのは、引き渡し後の2か月、6か月、1年、2年、5年、10年の6回です。よくある質問のページでは最長60年間の定期点検を案内していますが、10年より後の点検をいつ行うのかは、確認したページに列挙されていませんでした。年数の長さと、実際に何回来るのかは別の情報です。10年目より後の訪問時期をどう決めているのか、これは会社に直接聞く項目になります。住宅の瑕疵、つまり隠れた不具合に備える保険の引受先としては、日本住宅保証検査機構が記載されています。
建ててもらえるのは4県。ただし公式が「一部除外地域あり」と書いている
建築エリアとして公表されているのは福岡県、佐賀県、熊本県、広島県の4県です。ここに条件が一つ付いていて、公式のよくある質問には一部除外地域があると書かれています。どの市町村が除外なのかまでは記載がなく、公開情報では確認できませんでした。県名だけを見て大丈夫だと判断せず、建てたい土地の住所で対応できるかを最初に確かめるのが確実です。
拠点は6つです。本社が北九州市小倉北区、北九州支店が同市八幡西区、福岡支店が福岡市博多区、飯塚営業所が飯塚市、熊本支店が熊本市中央区、広島営業所が広島市西区。展示場は各地区のページに掲載されていますが、掲載の件数と、いま実際に見られる件数は同じではありません。公式の沿革で2025年6月に閉鎖されたとされる宿泊展示場が掲載に残っている一方、2026年8月に開設予定の宿泊展示場も載っています。訪問する前に、そこが開いているかを確かめておくと空振りせずにすみます。
坪あたり70万円から100万円。この目安に何が入っているのか
価格について、公式のよくある質問は坪あたり70万円から100万円という目安を示しています。あわせて、完全注文住宅なので仕様と家の大きさによって変動すること、標準的な基本性能を含んでいることが説明されています。
この幅は、けっして小さくありません。30坪で計算すると2,100万円から3,000万円で、900万円の開きが出ます。どこに落ち着くのかは仕様と広さ次第だと公式が書いているとおりで、そこから先を絞り込む材料は公開されていませんでした。延床面積が何坪のときの数字なのか、付帯工事がどこまで入っているのか、商品ごとの価格帯はどうなっているのか。これらは確認したページに明示がありません。
目安の数字を自分の予算に置き換えるには、含まれる範囲を確かめる作業が要ります。本体工事のほかに、給排水やガスの引き込み、地盤の改良、外構、設計料、登記や火災保険などの諸費用。どこまでが70万円から100万円の中にあり、どこからが別立てなのか。総額でいくらになるのかを一覧で出してもらうと、他社と比べられる形になります。標準の仕様書を紙でもらい、そこに書かれていない希望を先に挙げておくのも有効です。
ここまで見てきた金額が高いのか安いのかは、1社の資料だけを眺めていても判断がつきません。同じくらいの広さの家を、ほかの会社ならいくらで建てられるのか。手元に何社かのカタログがあれば、その見当がつきます。
まだ候補を絞りきる時期でなければ、タイプの違う会社をいくつか取り寄せておくと、価格の幅が見えてきます。同じ条件で見積もってもらえば、金額の差もはっきりするはずです。
会社のいまを、公表された記録から確かめる
「やばい」という言葉が検索候補に出るとき、その裏には会社が続くのかという心配が混じっていることがあります。この部分は感想ではなく、記録で確かめられるところです。
決算公告と、厚生年金に登録されている人数
東宝ホーム株式会社は非上場ですが、会社法440条にもとづく決算公告を自社サイトに掲載しています。決算公告は、会社が一年の成績を自ら公開する仕組みのことです。第22期にあたる2025年6月30日現在の数字は、資産が13,563,619,498円、負債が9,283,733,182円、純資産が4,279,886,316円。純資産は資産から負債を引いた差額です。手元の資金の多さや、将来の支払い能力をそのまま示すものではありません。利益剰余金は4,234,886,316円で、こちらはこれまでの利益の積み重ねです。会社概要には令和7年6月現在の自己資本4,279百万円も併記されています。
働く人の登録からも確かめられます。法人番号に紐づく厚生年金保険の適用事業所情報では、被保険者の数が278人。適用が終わったことを示す全喪年月日の欄は空欄のままでした。会社の採用ページでは2025年5月時点の従業員を282名としています。公式サイトには2026年7月24日付の更新告知もありました。数字の出どころが違えば集計の時点も定義も変わるので、二つの人数が一致しないこと自体はおかしなことではありません。
組織の動きも記録に残っています。2019年6月1日に別の会社を吸収合併しており、公式の資料の本文で、東宝ホーム株式会社が存続する側だと確認できました。合併によって名称、所在地、事業内容、資本金、決算期に変更はないと記載されています。どれも公表された時点での記録であり、先の見通しを示すものではありません。
許可番号のカッコの中の数字が指しているもの
建設業許可は特定建設業の国土交通大臣許可で(特-3)第24353号。宅地建物取引業免許は国土交通大臣(3)第008265号。一級建築士事務所は福岡県知事登録第1-20737号です。特定建設業というのは、下請に一定額以上を出す元請が受ける区分を指します。大臣許可は、営業所が二つ以上の都道府県にある場合に必要になるものです。
カッコの中の数字は、二つの許可で意味が違います。建設業許可の(特-3)の3は、その許可を受けた年度を表します。更新した回数ではありません。一方、宅地建物取引業免許の(3)は更新の回数を示していて、こちらは5年ごとに数字が増えていきます。同じカッコでも読み方が違うので、数字の大小だけで会社の古さを比べることはできません。なお、許可の有効期間や許可を受けた業種、最初に免許を受けた年月日は、確認したページに記載がありませんでした。公式には宅地建物取引士47名という記載がありますが、これが専任の取引士の数を指しているのかまでは確かめられていません。

128件と公式情報から浮かび上がった、この会社の強み
不安の側ばかり眺めていると、選ぶ理由のほうが視野から外れます。読んだ128件のなかで前向きに語られていたことと、公式の記載で確かめられたことを並べます。128件は無作為に選んだ集まりではないので、会社全体の評価として読まないでください。
ひとつは、性能を体で確かめる場が用意されていることです。宿泊できる展示場を各地に持ち、泊まった人の投稿が実際に台帳へ残っていました。夏の雨の日に空調を使わないまま過ごせたという記録、冬の遮音と保温を体感して建て替えを決めたという記録。二十社以上を回った末に、宿泊体験での性能を決め手にしたと書いた人もいます。カタログの数字ではなく、自分の感覚で判断できる材料が先にあるということです。
もうひとつは、数字を出していることです。UA値0.46以下、断熱等性能等級6、HEAT20のG2相当、C値0.40平方センチメートル毎平方メートル以下、一次エネルギー消費量等級6、BEIは0.8。耐震等級3を取得すると説明し、長期優良住宅は2012年から標準採用しています。ZEHの普及実績は2025年度で92%と公表されました。公表しない会社もあるなかで、確かめられる数字が並んでいるのは検討する側にとって扱いやすい状態です。
三つめは、変更や造作の相談に応じた例が具体的に書かれていたことです。会社全体の対応がそうだという意味ではなく、そういう記録が残っていたということになります。玄関扉の開く向きを利き手に合わせた例。トイレの外に手洗いを造作し、鏡を付けない仕様まで反映した例。三色の希望を二色にまとめた玄関タイル、27坪の平屋に20畳を超えるLDKを収めた案。標準の範囲でどこまで動かせるのかを、担当者と一緒に探した跡が残っていました。
四つめは、会社の現況が記録で追えることです。決算公告を自社サイトに載せ、法人情報の公表サイトからは厚生年金に278人が登録されていることを確認できます。全喪年月日の欄は空欄でした。数字が公開されている会社は、確かめようと思ったときに確かめられます。
合いそうな人と、迷いが残りそうな人
ここまで見てきた内容から、向き不向きの線はかなりはっきり引けます。
合いそうなのは、断熱と気密の数字を判断材料にしたい人です。UA値もC値も公表されているので、他社と同じ土俵で比べられます。泊まって決めたい人にも向きます。図面を見ても実感がわかないという感覚は自然なもので、宿泊展示場はその不足を埋める場です。福岡県、佐賀県、熊本県、広島県のいずれかに土地がある人という条件も、当然ながら前提になります。長く点検を受けながら住み続けたい人にも合います。ただし60年という年数には条件が付いているので、そこは後述の質問で埋めてください。
迷いが残りそうなのは、まず総額の見通しを先に固めたい人です。坪あたり70万円から100万円という目安の幅は30坪で900万円あり、含まれる範囲も公開情報からは絞り切れませんでした。見積もりを取るまで金額が定まりにくい進め方が向かない人もいます。次に、機械の音に敏感な人。台帳には、寝室の近くに来た換気装置の作動音を気にした投稿が複数ありました。強運転のときだけ音がするが置き場所のおかげで許容できる、という記録もあります。設置場所と就寝時の運転をどうするかは、設計の段階で相談しておく話です。
もう一つ、4県の外に土地がある人は対象になりません。公式が一部除外地域ありと書いている以上、4県のなかでも住所によっては届かない可能性があります。この確認は最初に済ませてください。
公開されていなかったことは、質問で埋められる
調べていて確かめられなかった項目がいくつかありました。空欄のまま契約に進むと、あとで齟齬が出やすくなる部分です。聞けば埋まるものなので、種類ごとに並べます。
お金の空欄
坪あたり70万円から100万円という目安が、延床何坪のときの数字なのか。付帯工事がどこまで含まれるのかも、商品ごとの価格帯も、公開情報では確認できませんでした。標準仕様書を紙で受け取り、給排水やガスの引き込み、地盤改良、外構、設計料、諸費用まで入れた総額の一覧を出してもらってください。台帳には、外構の予算250万円に対して見積もりが550万円になり仕様を削ったという記録もありました。外構と地盤は特に差が出やすい部分です。
性能の空欄
UA値はプランによって変わると公式が注記しています。自分の図面での計算結果を出してもらってください。C値0.40は実測値の平均だと明記されているので、自分の家を引き渡し前に測るのか、結果の紙をもらえるのかを確かめる必要があります。空気を回す仕組みが冷房まで担うのか、それともエアコンが受け持つのか。何畳用を何台どこに置くのかまで含めて、冷房の担当を明確にしておくと、夏の体感についての不安は具体的な設計の話に変わります。
約束の空欄
初期保証20年の対象は2023年12月1日以降に契約した戸建住宅です。10年より後の定期点検をいつ行うのかは、確認したページに列挙がありませんでした。60年まで延長するために必要な有償メンテナンスの内容と概算費用も、聞いて初めて分かる部分です。建築エリアの一部除外地域についても、建てたい土地の住所で対応できるかを最初に確かめてください。不具合が出たときの連絡先と、一次対応までの目安の日数も確かめておけば、入居後の段取りが読めます。
よくある質問
東宝ホームの坪単価はいくらですか。
A. 公式のよくある質問では、坪あたり70万円から100万円が目安として示されています。完全注文住宅のため仕様と家の大きさで変動し、標準的な基本性能を含むとの説明が付いています。ただし延床面積の前提、付帯工事がどこまで含まれるか、商品ごとの価格帯については、確認したページに明示がありませんでした。30坪で計算すると2,100万円から3,000万円と幅が出るので、総額の一覧を出してもらって比べるのが確実です。
なぜ「やばい」と検索されるのですか。
A. 理由そのものを言い当てられる資料は見当たりませんでした。検索候補に出るのは、その語を実際に打ち込んだ人がいたという事実だけで、会社への評価ではありません。編集部が目を通した128件のうち気がかりを書いたものは33件で、前向きなものが56件、どちらとも言い切れないものが39件でした。この128件は無作為に選んだ集まりではないため、世間の比率を表すものではありません。事業が続いているかどうかは、決算公告と厚生年金の適用事業所情報で確かめられます。2025年6月30日現在の純資産は4,279,886,316円、被保険者は278人で、全喪年月日の欄は空欄でした。
夏は暑いのですか。
A. 台帳には、涼しかったという記録と、室温に不満が残ったという記録の両方がありました。広島の平屋で夏の涼しさを実感したという投稿、宿泊展示場で夏の雨の日に空調なしで快適だったという投稿がある一方、夏冬の室温と床の冷たさに不満が残ったという投稿もあります。いずれも投稿された内容であり、編集部が真偽を検証したものではありません。体感は窓の大きさや向き、吹き抜けの有無、エアコンの容量と配置で変わります。公式が公表しているのはUA値0.46以下とC値0.40以下という性能値であり、冷房の担当と機器の配置は一軒ごとの設計で決まる部分です。
空気を回す仕組みは、全館空調と同じものですか。
A. 公式ページ上、この仕組みは「全館空調」とは表記されていません。名称は「ハイブリッド・エア・コントロール・システム+ダブル通気工法」で、室内から基礎の内側、壁の内側、小屋裏までを通して空気を循環させ、外へ排気すると説明されています。換気の設備としては第一種24時間換気システムの全熱交換タイプを採用しています。家じゅうの冷暖房を一台でまかなうという記載は確認できなかったため、冷房を何が担当するのかは設計の段階で確かめてください。
断熱と気密の性能はどの程度ですか。
A. 主力の高性能住宅シリーズ「LX-Ⅱ ネクサス」で、UA値0.46以下、断熱等性能等級6、HEAT20のG2相当が公表されています。気密はC値0.40平方センチメートル毎平方メートル以下で、公式の注記では実測値の平均値だとされます。あわせて一次エネルギー消費量等級6、BEIは0.8をクリアするとの公表もありました。UA値はプランにより変動すると公式が書いているので、自分の図面での数値は個別に出してもらう必要があります。
保証は何年ありますか。
A. 構造耐力上主要な部分と雨水の浸入について、初期保証が20年です。対象は2023年12月1日以降に契約した戸建住宅で、請負と分譲の両方が含まれます。初期保証が終わる時点で点検と診断を受け、必要とされた有償のメンテナンスを行えば、10年ごとに延長されて最長60年まで続く仕組みです。シロアリ対策の防蟻工事は初期保証10年で、こちらも有償メンテナンスを条件に5年ごと、最長60年まで延長されます。定期点検で時期が明示されているのは、引き渡し後の2か月、6か月、1年、2年、5年、10年の6回です。
どの地域まで建ててもらえますか。
A. 公表されている建築エリアは福岡県、佐賀県、熊本県、広島県の4県です。ただし公式のよくある質問には一部除外地域ありと書かれており、どの市町村が除外なのかは記載がありませんでした。拠点は本社が北九州市小倉北区、北九州支店が同市八幡西区、福岡支店が福岡市博多区、飯塚営業所が飯塚市、熊本支店が熊本市中央区、広島営業所が広島市西区の6か所です。建てたい土地の住所で対応できるかを、最初に確かめてください。
商号が似ている別の会社と関係がありますか。
A. 商号が重なる会社は全国にいくつも実在しますが、法人番号が異なるため同一の法人ではありません。資本や業務のうえでの関係があるかどうかは、法人ごとに異なります。本記事が扱う対象は、法人番号4290801002617、登記上の本店を福岡県北九州市小倉北区下到津に置く東宝ホーム株式会社だけです。映画や演劇を手がける会社、首都圏で不動産の仲介を行うグループ、住宅とはまったく違う業種の会社などは、いずれも別法人にあたります。口コミを読むときは、その投稿が注文住宅の話なのか、そもそも同じ会社の話なのかを見極めてください。
まとめ
ここまでお付き合いくださった方なら、検索候補の二語をそのまま結論にはしないはずです。編集部が128件を読み、公式と公的な記録に突き合わせて分かったことは、次の五つです。
- 検索候補の「やばい」「夏 暑い」は、その語で調べた人がいたことを示すだけで、会社の評価ではありません。読んだ128件の内わけは、前向き56件、気がかり33件、どちらとも言い切れない39件でした。
- 会社が続いているかどうかは記録で確かめられます。2025年6月30日現在の純資産は4,279,886,316円、厚生年金の被保険者は278人で、全喪年月日の欄は空欄でした。
- 断熱と気密は数字が公開されています。UA値0.46以下、C値0.40以下、断熱等性能等級6。ただしUA値はプランにより変動し、C値は実測値の平均だと公式が注記しています。
- 空気を回す仕組みを、公式は全館空調とは呼んでいません。冷房を何が担当するのかは設計で決まる部分です。
- 保証20年は構造と雨漏りが対象で、2023年12月1日以降の契約が条件。60年までの延長には点検と有償のメンテナンスが要ります。
次にやることは三つです。建てたい土地の住所で対応できるかを確かめること。自分の図面でのUA値と、冷房の担当と機器の配置を出してもらうこと。そのうえで標準仕様書と、諸費用まで入れた総額の一覧を紙で受け取ります。この三つが揃えば、他社と同じ条件で比べられるようになります。展示場に泊まれる会社なので、判断に迷ったら一晩過ごしてみるのも手です。数字と体感の両方から確かめれば、検索候補の二語に気持ちを持っていかれることはなくなります。

