サイエンスホームは「寒い」のか?評判と口コミ147件を独自調査【2026年】

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柱と梁がそのまま見えている部屋の写真に心を動かされて、サイエンスホームという社名にたどり着く。そんな方は少なくないと思います。ところが検索窓に社名を入れると、候補に「寒い」や「やばい」という語が出てくることがあります。木の見える家に気持ちが傾きかけていた時期だと、落ち着かなくなるはずです。

幸せおうち体験談では、注文住宅を建てた施主1,132人へのアンケートと、住宅会社に関する独自の口コミ調査を行いました。そのうえで、断熱の数値と坪単価、保証の条件は公式情報と照らし合わせました。

結論を先にお伝えすると、サイエンスホームは、加盟店ごとの仕様と価格を確かめたうえでなら、検討する価値のあるブランドといえるでしょう。編集部が独自調査した口コミでは、柱と梁を室内に見せる真壁づくりの木の質感について、好意的な声が多くありました。今回は、宅建士の視点から、断熱の数値と価格の見方を詳しく見ていきます。

この記事でわかること

  • 「寒い」と書いた人は、どの季節のどの場所のことを書いていたのか
  • なぜ断熱の数字は、全国共通のものが見つからないのか
  • 真壁づくりと吹き抜けは、冬の体感にどう関わるのか
  • 契約する相手は本部なのか、それとも別の会社なのか
  • 「寒いかどうか」を、契約前に自分で確かめる方法はあるのか
家づくりのポイントを案内する建築士風のイラスト

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この記事の監修
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 井口梓美
宅地建物取引業者である株式会社AZWAYの代表。不動産取引と住宅ローンの相談実務をふまえ、価格や保証にかかわる記載と法人の情報を、公式に公開されている資料で確認しています。(監修日:2026年7月28日)

サイエンスホームというブランドについて編集部がたどった手順を、3つの段階で示した図。第1段階は、公開されていた口コミや体験談147件を集めること。第2段階は、住宅性能・設備、間取り・デザイン・物件選び、価格・費用、施工品質・引き渡し、打ち合わせ・担当者・契約、エリア・店舗とモデルハウス、保証・アフター・点検という7つの論点へ分けること。第3段階は、本部の公式サイトの記載と、国の法人情報の記録に突き合わせて確かめること。図の中に「施主本人へのアンケートではありません」と明記されている。同じ名前を持つ別法人の話を対象から外したことも図中に注記されている。書き込みの中身そのものは未検証である。
ブランドについて書かれたものだと判断できた147件を一件ずつ開き、7つの論点へ分けた流れです。誰が書いたのか、そこに記された出来事が実際にあったのかまでは、編集部で裏づけを取っていません。会社そのものに関わる事実のほうは、本部が公表している内容と国が持つ登録の記録で別途たしかめています。施主本人へのアンケートではありません。
  1. サイエンスホームの口コミ147件で、いちばん多かった話題は住宅性能・設備だった
    1. 冬の室温と吹き抜けのこと(言及46件)
    2. 真壁と無垢材の見え方、収納のこと(言及35件)
    3. 本体価格と総額のこと(言及18件)
    4. 現しの柱の仕上がりと工期のこと(言及18件)
    5. 提案の中身と設計担当との距離(言及11件)
    6. 展示場と宿泊体験のこと(言及11件)
    7. 定期点検と引き渡し後の連絡(言及8件)
  2. 「寒い」「やばい」と調べる人がいる。気がかりの41件には何が書かれていたのか
  3. サイエンスホームはブランドの名前で、家を建てるのは各地の加盟店
  4. 2024年6月に運営会社の名前が変わった。同じ会社なのかを記録で確かめる
  5. 「サイエンス」の名前を持つ会社は、ほかにもある
  6. 運営会社の基本情報は、どこまで公開されているのか
  7. 断熱の数字は、全国共通のものが公表されていない
  8. 加盟店が公表している仕様を、二つ並べてみる
  9. 真壁づくりと吹き抜けは、冬の体感にどう関わるのか
  10. 「寒くないか」を、契約前に自分で確かめる手順
  11. 価格は、加盟店の地域価格と全国共通の商品で分けて見る
  12. 耐震と保証は、誰が出すことになっているのか
  13. 加盟店の数が、記事によって違って見えるのはなぜか
  14. 真壁づくりの家で、満足の声が多かったのはどこか
  15. 契約の前に、加盟店へ確かめたい6つの書類
  16. サイエンスホームが合いやすい人と、慎重に進めたい人
  17. よくある質問
    1. Q. サイエンスホームの家は寒いですか?
    2. Q. サイエンスホームを運営しているのはどの会社ですか?
    3. Q. 契約する相手は本部ですか、それとも加盟店ですか?
    4. Q. 坪単価はいくらですか?
    5. Q. 保証は何年ですか?
    6. Q. 真壁づくりとは何ですか?
    7. Q. モデルハウスに泊まって確かめられますか?
  18. まとめ

サイエンスホームの口コミ147件で、いちばん多かった話題は住宅性能・設備だった

目を通したのは、サイエンスホームについて書かれた147件の書き込みです。どれも2026年7月に、公開された状態で読むことができました。この147件は、公開されていた投稿のうち、内容を確認した数です。同じ人が複数の場所に書けば、そのぶん件数は増えます。建てた人の数、つまり施主の人数ではありません。

今回あたったのは施主本人へのアンケートではなく、無作為抽出でも全件収集でもない調査です。割合や多数派を示せる調べ方ではありませんから、気がかりの41件を、このブランドで建てた人の何割にあたる、と読み替えることはできません。

どこに書かれていたかについては、特定の口コミサイト名やアカウント名は記事に出さず、載せるのは媒体の種類だけにとどめました。内わけは住宅系の掲示板やQ&Aサイトのレスが79件、個人ブログに残された家づくりの記録が38件、SNSでの言及が23件、利用者が書き込む口コミ欄の投稿が7件です。このうち個人ブログについては、その多くが同じ書き手による連続した記録です。ひとりぶんの記録が何本にも分かれて数に入っているため、書き手の人数はこれよりずっと少なくなります。会社そのものの事実、たとえば法人番号の登録や厚生年金の適用事業所の記録は、国が運営する法人情報の公表サイトで確かめました。ただし、そこで分かるのは登録の状態までです。書き込みに記された出来事が実際にあったかどうかは、編集部では裏づけを取っていません。

ここでは、良い評判と気になる評判の両面を取り上げます。どちらかに寄せるつもりはありません。読むにあたって、あらかじめ断っておきたい前提が3つあります。

ひとつは母数です。本部の会社案内にある加盟店数160社は、サイエンスホームともう一つのブランドを合わせた数で、サイエンスホーム単独の店数は公表されていません。それでも扱う店が多ければ、それだけ投稿の総数も増えるのが自然です。加盟している店が少ない会社と件数をそのまま並べても、比べたことにはなりません。ただしそれは、一件ごとの不満の重さを軽くする理由にはなりません。二千万円前後を払って何十年も住む家のことですから、なおさらです。

ふたつめは、心に残った出来事のほうが文章になりやすいことです。家そのものに不満がなくても、打ち合わせでの一言が引き金になって書き込む人はいます。逆に、特に問題なく暮らしていれば、わざわざ投稿する機会は多くありません。入居して何年経っても困りごとがなければ、書く理由が生まれないからです。

三つめに、公開の場へ書き込む投稿者の層に偏りがあります。年代も住む地域もばらばらで、文章を書く習慣にも差があります。今回の147件でいえば、静岡県西部で建てた人の記録がまとまった分量を占めていました。北国で建てた人の投稿と、暖かい地域で建てた人の投稿では、冬について書く内容が同じになりようがありません。

こうした点をふまえたうえで、147件を7つの話題に分けました。多い順に並べると、次のようになります。

話題 言及 主に語られていたこと
住宅性能・設備 46件 冬の室温と暖房の効き、吹き抜けの空調、結露、音の響き、電気代
間取り・デザイン・物件選び 35件 真壁と無垢材の見え方、収納、メーターモジュールの広さ、手入れの手間
価格・費用 18件 本体価格と総額、坪単価の提示、オプションでの増減、他社との比較
施工品質・引き渡し 18件 現しの柱の仕上がり、工期、引き渡し前の立ち会い、進捗の様子
打ち合わせ・担当者・契約 11件 提案の中身、設計担当との距離、見積もりの進め方、書類の集中
エリア・店舗とモデルハウス 11件 展示場での説明、宿泊体験、加盟店の選び方
保証・アフター・点検 8件 定期点検の連絡、引き渡し後の対応、外部木部の再塗装

件数が示すのは、その話題に触れた投稿の数です。話題の良し悪しを採点したものではありません。件数の多い順に、中身をひとつずつたどります。

サイエンスホームについての言及147件を、7つの論点ごとに数えた横棒グラフ。住宅性能・設備が46件、間取り・デザイン・物件選びが35件、価格・費用が18件、施工品質・引き渡しが18件、打ち合わせ・担当者・契約が11件、エリア・店舗とモデルハウスが11件、保証・アフター・点検が8件。合計147件。割合は描かれていない。
棒の長さは、その論点に触れた投稿の数をそのまま写したものです。最も長いのは住宅性能・設備の46件で、7本を足すと147件になります。ここで数えたのは言及の回数であり、評価の順位ではありません。
サイエンスホームについての口コミ147件を、書かれていた場所の種類と、内容の傾向という二つの見方で分けた図。場所の内訳は掲示板Q&Aが79件、個人ブログが38件、SNSが23件、口コミ総合が7件。内容の傾向は肯定が54件、中立が52件、懸念が41件。合計147件。無作為抽出ではありません。
同じ147件を、どこに書かれていたかと、どんな傾向の内容かという二つの角度から分けています。無作為に選んだ集まりではないため、この多い少ないを世の中の分布として読まないでください。媒体は個別の名前を伏せ、種類だけを示しました。

冬の室温と吹き抜けのこと(言及46件)

46件と、いちばん多く語られていたのがこの話題です。うち前向きな内容が12件、気がかりを書いたものが14件、どちらとも言いがたいものが20件です。話題が集中しているぶん、書かれていることの幅も広くなっています。

気がかりの側では、冬の冷えを実感したという投稿が複数ありました。吹き抜けのある家で朝に室温が下がる、水回りが冷える、離れた場所のエアコンでは暖まるのが遅い、といった内容です。断熱の仕様をもっと詰めておけばよかった、と振り返る書き込みもありました。

いっぽうで、同じ冬について正反対のことを書いている投稿もありました。エアコン1台で足りている、吹き抜けのあるリビングでも連続運転で快適だ、室温は20度から21度で落ち着いている、寒波の日でも結露は出なかった。東北で1.5階建てに住んでいる人の投稿もこちら側です。展示場に泊まって翌朝の室温が19度だったことを確かめてから契約した、という記録も残っていました。

この食い違いは、どちらかが嘘をついているという話ではありません。読み進めるとはっきりしてきたのは、書き手が建てた土地の寒さと、選んだ断熱の仕様が、投稿ごとにまるで違うということです。地域の店が用意する二重の断熱と第一種換気を比較材料にしている投稿もあれば、北国の店で断熱を足したときの費用に触れている投稿もありました。加盟している店によって仕様に差がある、とはっきり書いている入居者もいました。この点は記事の後半で、公式に何が公表されているかとあわせて確かめます。

もうひとつ、読むときに区別しておきたいことがあります。気がかりを書いた投稿のうちいくつかは、実際に住んだ人ではなく、公表されている仕様を見て断熱を心配した人の書き込みでした。見学したこともないと自分で断っている回答もあります。住んだ人の実感と、資料を見た人の推測は、同じ「寒そう」でも重みが違います。

寒さ以外では、二階の音が響く、上下階の音が気になるという投稿がいくつかありました。壁や天井で仕切られない空間が増えるぶん、音も伝わりやすくなります。防音や補助の暖房を後から足して落ち着いた、という投稿もありました。電気代については、連続運転したときの月ごとの金額や、建て替え前後の年間の電力量を具体的に書いている入居者がいます。

真壁と無垢材の見え方、収納のこと(言及35件)

二番目に多かったのがこの話題で、35件のうち18件が前向きな内容でした。前向きな投稿の数だけで見ると、7つの話題でいちばん多いのがここです。

柱と梁が見えている空間そのものを選んだ理由に挙げる入居者、無垢の床と木製の建具を選んでよかったと書く入居者、古民家のような雰囲気が印象に残ったという見学者。玄関の動線上に作った収納が便利だ、上部がガラスの引き戸で玄関が明るい、といった暮らしの細部を書いた投稿も並んでいました。一般的な尺の単位より広く取るメーターモジュールについて、廊下や階段の広さで違いを感じたという声もあります。造作の棚に対応してもらえた、吹き抜けに格子状のすのこ床を入れて正解だった、という記録も残っていました。

気がかりを挙げていたのは7件です。吹き抜けや送風機の掃除に手がかかる、無垢の床のワックスが落ちて荒れてきた、現しにした柱や梁の継ぎ目が気になる、といった内容でした。手洗いの水はねで持ち込んだタオル掛けを使わなくなった、階段の照明をスイッチの位置のせいであまり使っていない、という細かな後悔も書かれています。木を見せる造りでは、掃除や手入れの対象も増える、と読み取れる内容です。

本体価格と総額のこと(言及18件)

金額に触れた投稿は18件でした。前向きな内容が4件、気がかりが5件、残る9件は金額そのものを書いた記録です。

実際に書かれていた金額には幅がありました。坪あたり45万円の提示を受けたという検討者、本体1400万円ほかの内訳を書いた入居者、30坪で本体がおよそ2000万円という見積もりを受け取った検討者、約2000万円で建てて5年住んでいるという人。ひのきの柱に関する特典が80万円弱だという投稿もあります。1000万円台に入るのかを掲示板で質問している検討者もいました。

気がかりの側では、設備を足していくうちに総額が上がっていったという実感、木材の価格が上がった影響を尋ねる質問、他社の見積もりと並べて迷っているという投稿が見られました。ひのきの家に惹かれたけれど予算が届かなかった、という書き込みもあります。

建築中の人の記録には、外構の仕様を見直して約13万円、カーテンを選び直して約9万円を削って予算内に収めた、という具体的なやりとりが残っていました。火災保険の見積もりが2社で37万円と79万円に分かれ、構造の区分を確認したという記録もあります。金額に関する公式の記載がどこまであるのかは、後の章で確かめます。

現しの柱の仕上がりと工期のこと(言及18件)

施工と引き渡しをめぐる投稿も18件ありました。前向きが8件、気がかりが6件、残りが進捗の記録です。

前向きな側には、引き渡し前の立ち会いで傷や未完成の箇所を確認し、扉の向きまで直してもらったという記録、シーリングファンの位置を変えてもらったという記録、二階のひのきの無垢床が張られていく様子を見学して香りと仕上がりに納得したという記録がありました。吹き抜けのすのこ床を手で刻んで作ってもらい、追加費用を払った甲斐があったと書いている人もいます。

気がかりの側では、性能や現しの柱の仕上がりが価格に見合わないと感じたという投稿、展示場で床の反りと気密の測定について尋ねた見学者、音の響きと床の汚れと外構の連絡について不満を書いた入居者がいました。木工事におよそ1か月、全体でおよそ2.5か月かかったという工期の記録もあります。屋外のコンセントに白い防水材が使われており、色を指定する必要を感じたという細かな指摘もありました。

柱や梁を見せる造りでは、隠れる部分が減るぶん、仕上がりがそのまま目に入ります。誰がその工事をするのかは、次の章で扱う会社のかたちに直結する話です。

提案の中身と設計担当との距離(言及11件)

打ち合わせと契約に関する投稿は11件でした。前向きが3件、気がかりが4件です。

担当者の知識と提案を評価した着工直後の施主、提案と見学会での対応がよかったと書いた経験者、宿泊体験のあとの商談で予算に配慮した提案を受けたという人がいました。50センチ単位の変更が梁にどう響くかを何度も相談した、という設計中の記録も残っています。

気がかりの側では、設計の担当者と直接会って話す機会を作りにくいと書いた施主、見積もりと打ち合わせでの対応を理由に見送った検討者がいました。建築中の施主が、担当への不安を書きながら、現場で作業する職人には好印象を持っていると書いている投稿もあります。引き渡し直前に登記と融資と保険の書類が一時期に集中して大変だった、という記録も残っていました。

展示場と宿泊体験のこと(言及11件)

店舗や展示場に関する投稿は11件で、そのうち7件が前向きな内容でした。気がかりに分類したものはありませんが、中立に分けた投稿のなかには、展示場で聞いた断熱の説明に引っかかったという見学者の記録があります。

木を生かした空間と、押しの強くない接客がよかったと書いた見学者。照明と塗り壁と手すりの仕上げを見て評価した人。実寸に近い展示場で柱の色や部屋と窓の大きさを確かめたという建築中の施主。モデルハウスに泊まれることを書いた投稿も複数ありました。

この宿泊体験は、後の章で扱う「寒いかどうかを自分で確かめる方法」に直接つながる話です。実際に、泊まって翌朝の室温を確認したうえで契約したという投稿が残っていました。

定期点検と引き渡し後の連絡(言及8件)

件数はいちばん少ないものの、8件のうち5件が気がかりでした。読んだ範囲では、いちばん厳しい声が集まった話題です。

引き渡し後の連絡や点検の対応への不満を書いた入居者、10年以上住んでいて意匠は気に入っているが点検には納得していないという人、予定されていた定期点検が来なかったと書いた入居者がいます。外壁の塗り替えが長期間いらないという説明に疑問を持った入居後2週間の施主、入居3年4か月で外部の木枠の再塗装と足場の費用を経験した人の記録もありました。

前向きな側には、引き渡しのときに設備の操作と保証やメンテナンスの説明を受けて満足したという記録、防蟻の処理と保証の内容を店で聞いてきたという検討者の投稿があります。

評価が店によって割れているようにも見えますが、それが店ごとの差によるものなのかは、投稿からは分かりません。ただ、誰が点検に来て、誰が保証を出すことになっているのかは、公式の記載で確かめられます。次の章で、そこを確かめます。

「寒い」「やばい」と調べる人がいる。気がかりの41件には何が書かれていたのか

前の章で分けた147件のうち、気がかりを書いたものは41件でした。検索候補に並ぶ語と、この41件の中身は、そのまま重なるわけではありません。実際に何が書かれていたのかを、話題ごとに並べておきます。

いちばん多いのは住宅性能・設備の14件です。内訳は先に見たとおりで、冬の室温、吹き抜けの空調、音の響き、換気の掃除といった内容でした。次が間取りとデザインの7件で、手入れの手間や細かな後悔が中心です。施工品質・引き渡しが6件、価格・費用が5件、保証・アフター・点検が5件、打ち合わせ・担当者・契約が4件と続きます。展示場や店舗については、気がかりに分類された投稿がありませんでした。

ここで、検索候補の話に戻ります。「寒い」という語が候補に出てくること自体は、そう調べた人がいたという記録です。実際に読んだ147件のなかでも、冬の冷えに触れた投稿はたしかにありました。いっぽうで、冬でも問題なく暮らせていると書いた投稿もありました。片方だけを取り出せば、どちらの結論も作れてしまいます。

「やばい」のほうは、今回の147件のなかに、この語をそのまま使って会社を評した投稿は見当たりませんでした。検索候補に語が並ぶことと、その内容の投稿が実在することは、別の話です。

検索候補には「後悔」や「失敗」という語も並びます。どれも、そう打ち込んだ人がいたという記録で、それ以上の意味を読み取ることはできません。

そして、41件を読んでいて何度も出てきたのが、同じブランドなのに店によって仕様も対応も違う、という指摘でした。ここがこの記事のいちばん大事なところなので、章を改めます。

気になる点を確認したら、ほかの住宅会社とも比べておきましょう

口コミだけでは判断しにくい部分も、資料を並べると、価格・間取り・保証の違いを整理しやすくなります。

サイエンスホームはブランドの名前で、家を建てるのは各地の加盟店

最初に押さえておきたいことがあります。サイエンスホームはブランドの名前で、それを掲げるフランチャイズの本部と、実際に家を建てる各地の加盟店は、別の会社です。

本部は株式会社綿半林業SHといいます。静岡県浜松市に本社があり、法人番号は7080401018073です。公式サイトに書かれている事業は、住宅ネットワークの運営、住宅の設計と研究開発、資材と販促物の販売、広告宣伝の受託、そして加盟店への技術と販売の支援です。家を建てる工事そのものは、ここには挙がっていません。

公式には、建築の請負契約を結ぶ相手は加盟店だと書かれています。建設業許可の番号も、全国共通の本部のものではなく、加盟店がそれぞれ持っています。実際、ある県の店は運営する法人が本部とは別で、自社の大工が施工すると公式ページに明記していました。青森県の店は、地域に合わせた独自の仕様と性能を追求すると明記しています。

つまり、あなたが契約書に判を押す相手は、本部ではなく加盟店です。現場で実際に工事をする人や、引き渡し後に点検に来る人が誰になるのかは、下請けに出すかどうかも含めて、契約書と保証書で確かめてください。ここが分かると、口コミの読み方は変わってきます。

役割 担うのは 公式にどう書かれているか
ブランドと商品の企画 本部(株式会社綿半林業SH) 住宅ネットワークの運営、住宅の設計・研究開発、加盟店の技術・販売支援
建築請負契約 加盟店 建築請負契約の相手方は加盟店
建設業許可 加盟店 全国共通の本部許可番号ではなく各加盟店の許可番号
設計と施工 加盟店 店ごとに自社の大工が施工する例、地域に合わせた独自仕様を掲げる例がある
保証 住宅保証機構の保険、または加盟店 住宅保証機構による住宅瑕疵担保責任保険または加盟店保証

加盟店により条件が異なる場合があります。表の内容は2026年7月28日に公式サイトで確認した記載にもとづくもので、公表された時点の事実であり、将来を保証するものではありません。

フランチャイズという仕組みそのものは、住宅業界では珍しいものではありません。地域の工務店が全国ブランドの商品と技術を使えるようになる仕組みで、施主から見れば、地元の会社に頼みながら統一された商品を選べるという利点があります。いっぽうで、施工の質も、営業の進め方も、引き渡し後の連絡も、契約した店が担う部分です。本部にも商品の企画と、加盟店への技術と販売の支援という役割がありますから、何かあったときにどちらの範囲の話なのかは、事案ごとに変わります。同じブランド名の下で評価が割れて見える背景には、この役割の分かれ方があります。

これは加盟店の努力不足という話ではありませんし、施主が調べ足りなかったという話でもありません。ブランド名だけでは、実際に付き合う相手の姿までは分からない。それだけのことです。だからこそ、後の章で挙げる書類は、本部ではなく契約する店に対して確認する必要があります。

2024年6月に運営会社の名前が変わった。同じ会社なのかを記録で確かめる

調べ始めると戸惑うのが、会社名です。ブランドはサイエンスホームですが、運営している会社は綿半林業SHです。

親会社である綿半ホールディングスの沿革ページによると、2024年6月1日に株式会社サイエンスホームから株式会社綿半林業SHへ商号が変更されました。法人番号は7080401018073のままで、変わっていません。法人番号は法人ごとに一つだけ割り当てられる番号なので、番号が同じであれば同じ法人だと分かります。名前が変わっただけで、別の会社に引き継がれたわけではありません。

資本のほうにも動きがありました。この会社は株式会社綿半林業の100%子会社で、EDINETという国の開示システムでは綿半ホールディングスの連結子会社として記載されています。2024年4月1日には、株式会社夢ハウスを存続会社、当時の株式会社綿半林業を消滅会社とする吸収合併が行われました。ここで注意したいのは、合併したのは親会社どうしであって、サイエンスホームを運営するこの会社自体は合併の当事者ではないということです。この会社の株式が夢ハウスへ移った、というのが公式沿革に書かれている内容です。そして2024年12月、サイエンスホームとcotton1/2という二つのブランドを持つ住宅ネットワークの統一名称として「綿半林業」が始動しました。

2024年より前に書かれた口コミが「サイエンスホーム」という会社名で書かれているのは、当時の商号がそれだったからです。法人番号が同じである以上、同じブランドについて書かれたものとして読んで差し支えありません。今回の147件も、ブランドへの言及として数えたもので、運営会社そのものへの評価として集めたわけではありません。

「サイエンス」の名前を持つ会社は、ほかにもある

検索していると、住宅とは関係のない会社が混ざってきます。区別のしかたは次のとおりです。

まず、住宅とはまったく違う分野で事業をしている同名の会社が実在します。大阪府に本社を置く株式会社サイエンス(法人番号5120001125762)がそれにあたり、住宅のブランドとは関係がありません。生活用品の評判を探していて行き着いた場合、それは別の会社の話です。

次に、ブランド名をそのまま社名にしている法人が別に存在します。兵庫県の株式会社サイエンスホーム(6140001045776)と、鹿児島県の株式会社サイエンスホーム九州(4340001019803)です。どちらも本部の綿半林業SHとは法人番号が異なる別の会社です。

さらに、商号に「サイエンス」を含む法人は全国に複数あります。法人番号の検索サイトで短い名称を完全一致で検索したところ21件が表示され、そのうち15件について法人番号を個別に確認できました。残る6件は一覧の全件表示が取得できず、確認できていません。商号の一部に「サイエンス」を含む法人の総数についても、公的なサイト上で確定できませんでした。ここは分からないまま書いておきます。

見分けるときは、社名ではなく法人番号を見るのが確実です。国税庁の法人番号公表サイトで番号を入れれば、商号と本店所在地、登記記録の変更履歴を確認できます。契約前に、目の前の会社の法人番号を控えておくと、後から迷いません。

運営会社の基本情報は、どこまで公開されているのか

会社の現況について、公開されている記録から確認できた範囲は次のとおりです。いずれも2026年7月28日に確かめたものです。

項目 公表されている内容 確認した先
商号 株式会社綿半林業SH(2024年6月1日に株式会社サイエンスホームから変更) 親会社の公式沿革
法人番号 7080401018073 国の法人情報サイト
本店所在地 静岡県浜松市中央区萩丘3丁目4番27-1号 公式サイト・法人情報の公表サイト
設立 2011年5月2日 公式サイト
資本金 700万円 公式サイト
代表者 代表取締役社長 木下晃 公式サイト
従業員数 21人(2026年7月時点) 公式サイト
厚生年金の適用事業所 被保険者22人。全喪年月日欄は空欄 国の法人情報サイト
登記記録の閉鎖等の事由 記載なし(国税庁由来データ更新日2025年12月5日) 国の法人情報サイト
資本関係 株式会社綿半林業の100%子会社。EDINETでは綿半ホールディングスの連結子会社と記載 公式サイト・EDINET
決算期 3月31日(年1回) 国の法人情報サイト

公表された時点の事実であり、将来を保証するものではありません。

公式の従業員数21人と、厚生年金の被保険者22人は、数え方も基準の日も違う可能性があるので、そろえずに両方載せています。

この会社単体の売上高や純資産は、公式サイトでも、国の法人情報サイトの決算欄でも、確認できませんでした。EDINETに載っている数字は親会社の連結の数字なので、この会社の数字として扱うことはできません。分からないものは、分からないまま書いておきます。

直近の活動については、公表されているものがいくつかありました。2026年7月時点の会社案内が公開されており、加盟店数160社と従業員21人が記載されています。2026年4月には、コンパクトな住宅の新商品を全国で売り出しています。加盟店側では、2026年7月21日に構造見学会の告知、7月14日に新しいモデルハウスの公開、6月19日に完成見学会の告知が出ていました。

なお、検索候補には地名と組み合わせた語も表示されます。ただし各地の店は本部とは別の法人ですから、それがどの会社について検索された語なのかを、外部から特定することはできません。確定できないことについて、この記事では触れずにおきます。上の表は2026年7月28日に確認できた公表項目の範囲で、経営の中身や施工の質まで分かるものではありません。

サイエンスホームの本部が公表している内容を10行の表にまとめた図。運営会社は株式会社綿半林業SHで、法人番号は7080401018073。本社は静岡県浜松市中央区萩丘。2024年6月1日にサイエンスホームから商号が変更された。設立は2011年5月2日、資本金は700万円。事業は戸建木造住宅のフランチャイズ事業。従業員は21人で、厚生年金の被保険者は22人。加盟店数は160社で、もう一つのブランドとの合計。建築請負契約は加盟店と結ぶ。工法は真壁づくり、国産ひのき、メーターモジュール。断熱は外張り断熱と記載があるが、全国共通の数値と保証年数の記載はない。図の下に、2026年7月28日に本部の公式サイトと国の法人情報サイトで確認したこと、全国共通の坪単価・断熱の数値・保証年数は公表されておらず、仕様と価格は加盟店ごとに異なることが注記されている。
左に項目、右に公表されている中身を置きました。会社としての登録は国の記録で確認できたもので、工法や断熱の説明は本部の公式サイトに書かれている内容です。ここに並ぶ項目が一軒ごとの家にどう反映されるかは、契約する加盟店によって変わります。全国で共通の坪単価と保証年数は見つからなかったため、表には入れていません。

断熱の数字は、全国共通のものが公表されていない

「寒い」という検索語に答えるなら、まず数字を見たいところです。ところが、ここで壁に当たります。

本部の公式サイトに書かれているのは、外張り断熱を採用し、高気密・高断熱であるという説明までです。2026年7月28日に公式ページを確認した範囲では、全国共通のC値、UA値、一次エネルギー消費量等級、断熱等性能等級、断熱材の厚み、サッシとガラスの仕様、換気の方式について、数値の記載を見つけられませんでした。

なぜ公表されていないのか、その理由は公開されている資料からは分かりません。分かっているのは、前の章で見たとおり、設計と施工をするのは加盟店で、地域に合わせた仕様を掲げている店があるということです。全国で一つの数字を出したとしても、それはどの店にも当てはまらない数字になります。

ただし、施主の側から見れば話は別です。数字が公表されていないということは、ブランド名だけでは断熱性能を判断できないということでもあります。ここは、契約する店に個別に聞くしかありません。

数値についてもうひとつ。今回確認した記事のなかには、UA値やC値の具体的な数字を全国共通の仕様のように載せているものもありました。編集部が公式サイトをあたった範囲では、その数字の出どころと、どの地域のどの条件で測ったものなのかを確かめられませんでした。ブランド全体の値として受け取らないほうが安全です。

ですから、実際の断熱の数字を確かめる相手は、あなたの地域の加盟店になります。ブランドとして共通の設計方針や支援の中身のほうは、本部に聞けば分かる部分です。

加盟店が公表している仕様を、二つ並べてみる

全国共通の数字はなくても、加盟店が自分の店の仕様を公表している例はあります。公式ページで確認できた二つの店を並べます。どちらもその店の地域仕様であって、全国共通の内容ではありません。

項目 静岡県の店の記載 青森県の店の記載
断熱の構成 外張り断熱 外張り断熱に加え、壁の中にグラスウールを充填するダブル断熱
断熱等性能等級 標準仕様は等級5 当該ページに数値の記載なし
気密 C値0.18〜0.4を公表 当該ページに数値の記載なし
サッシとガラス 樹脂サッシ、Low-E複層ガラスを標準仕様 樹脂サッシ、ダブルLow-Eトリプルガラス
換気 当該ページに方式の記載なし 第一種熱交換型の24時間換気
構造 在来工法と2×4工法を組み合わせたハイブリッド工法 自社で許容応力度計算を行う
保証 当該ページに記載なし 構造の初期保証20年、有償メンテナンス等を条件に最長60年

加盟店により条件が異なる場合があります。上の内容は各店の公式ページで2026年7月28日に確認したもので、公表された時点の事実であり、将来を保証するものではありません。

二つを見比べると、掲げている仕様に差があることが分かります。冬の厳しい地域の店は、壁の中にも断熱材を入れ、ガラスを3枚にし、熱を回収する換気を組み合わせていました。温暖な地域の店は外張り断熱を軸にして、数値を公表しています。この差の理由が地域の気候にあるのかどうかは、公開資料からは読み取れませんでした。

口コミの食い違いも、この差で説明がつく可能性があります。掲示板で「地域の店が二重断熱と第一種換気を用意している」ことを比較していた投稿も、北国の店で断熱を足すときの費用に触れていた投稿も、いずれもこの仕組みを前提にした話です。ただし、それぞれの投稿がどの店の、どんな図面の、どんな気候での話なのかは分かりません。仕様の差だけが食い違いの原因だ、と決めるのは早計です。

逆に言えば、あなたが検討している店の仕様書を見ないかぎり、そのブランドの家が寒いかどうかは決められません。他の地域の人の投稿は、参考にはなっても、答えにはならないということです。

真壁づくりと吹き抜けは、冬の体感にどう関わるのか

数字の話とは別に、この家のつくりそのものが体感に関わる部分があります。工法一般の性質として整理しておきます。

真壁づくりは、柱や梁といった構造材を室内に見せる造り方です。公式サイトの説明もそうなっていました。壁の中に柱を隠す造りに比べると、室内側に木があらわれるぶん、壁の断面の構成が変わります。断熱材を外側に張る外張り断熱は、この造りと組み合わせやすいやり方です。公式が採用した理由までは書かれていません。

次に吹き抜けです。加盟店の公式ページには、ロフトや吹き抜けを生かした空間の例が載っており、2026年に公開されたモデルハウスも吹き抜けと勾配天井を採用しています。暖かい空気は上へ動きますから、天井の高い空間では、足元と頭上で温度に差が出やすくなるのです。朝いちばんに室温が下がったという投稿も、離れた場所のエアコンでは暖まるのが遅いという投稿も、この性質から説明がつく部分があります。

一般的な尺の単位より広く取るメーターモジュールも、公式に採用が明記されています。同じ間取りでも床面積が広くなるということは、暖める空気の量がそれだけ増えるということでもあるのです。

この三つを並べると、次のことが見えてきます。木を見せて、天井を高くして、空間を広く取る家は、それ自体が魅力である一方、暖房の計画をていねいに立てる必要がある家です。実際、連続運転で快適だと書いている入居者、エアコン1台で足りていると書いている入居者は、いずれも運転のしかたや設備の選び方に触れていました。気密の施工を工夫して室温20度から21度で落ち着いていると書いた人もいます。

断っておきたいのは、これが施主の準備不足を責める話ではないということです。暖房の計画を立てるのは設計する側の仕事で、その計画を施主に説明するのも同じです。ここで挙げた性質は、契約前に「この間取りで、この地域で、冬はどう暖めるのか」を具体的に聞くための材料として使ってください。答えられる店であれば、それ自体が一つの判断材料になります。

「寒くないか」を、契約前に自分で確かめる手順

ここまでの話をまとめると、公表された数字だけでは判断できず、他人の口コミも地域と店が違えばそのままは当てはまらない、ということになります。では何ができるのか。確かめる順番を書いておきます。

手がかりになるのが宿泊体験です。ただしモデルハウスは、仕様も立地も実際に建てる家とは違います。そこで得た数字は参考として受け取ってください。今回読んだ投稿のなかにも、モデルハウスに泊まれることに触れたものが複数あり、泊まって翌朝の室温が19度だったことを確かめてから契約したという記録が残っていました。冬に泊まれるなら、次の点を自分で測っておくと、後から迷いません。

  1. 泊まった日の外の最低気温と、その地域の省エネ基準上の地域区分
  2. 暖房の設定温度と、運転していた時間(連続なのか、就寝時に切ったのか)
  3. 朝いちばんの室温を、一階と二階、リビングと洗面所で別々に
  4. 足元の床の表面温度と、窓ガラスの表面温度
  5. 使っていた暖房機の種類と能力、そして台数
  6. 吹き抜けがある空間なら、床上と天井近くの温度の差

宿泊体験ができない場合や、季節が合わない場合は、契約する店に書面で聞くことになります。聞く相手は本部ではなく、契約する加盟店です。

確かめたいのは、その店の標準仕様でのUA値とC値、断熱等性能等級、断熱材の種類と厚み、サッシとガラスの構成、換気の方式です。C値については、標準で全棟測定しているのか、それとも希望した場合だけなのかもあわせて聞いてください。その数字が設計上の計算値なのか、完成後に測った値なのかも、あわせて聞いておいてください。

そのうえで、検討している間取りに対する暖房の計画を聞きます。どの部屋にどの能力の機器を置くのか、吹き抜けがある場合はどう暖めるのか、連続運転を前提にするのかどうか。ここまで具体的に答えが返ってくるかどうかで、店の姿勢はかなり分かります。

断熱の仕様を上げたい場合の費用も、早い段階で聞いておくとよいと思います。今回の投稿のなかにも、北国の店で断熱を追加したときの費用に触れたものがありました。後から仕様を上げるより、契約前に見積もりへ入れておくほうが手戻りが少なくて済みます。

建ててから断熱の改修を考えている、という入居者の投稿もありました。そうなる前に確かめられることは、契約前に確かめておいたほうが負担は軽くなります。

価格は、加盟店の地域価格と全国共通の商品で分けて見る

金額についても、断熱と同じく、本部と加盟店の違いに注意が必要です。坪単価は本部の公式サイトに記載がありません。

公式ページで確認できた価格は次のとおりです。静岡県の店では、Sクラスという商品の本体基本価格が2,100万円から、Rクラスが1,950万円からとなっており、いずれも30坪程度が想定されています。これはその店の地域価格です。2026年7月に公開された同じ店のモデルハウスは、本体価格2,221万円(税抜)、延床90平方メートル、27.22坪という個別の例でした。

いっぽう、2026年4月に全国で売り出されたQクラスという商品は、本体工事費999万円からとされています。こちらは全国100棟の限定で、諸経費と消費税は別途です。全国共通の商品と、地域ごとの価格は、性格が違うものとして分けて見てください。

掲示板にも金額を書いた投稿がありました。坪あたり45万円の提示、本体1400万円ほかの内訳、30坪で本体およそ2000万円という見積もり、約2000万円で建てたという5年入居者。ひのきの柱に関する特典が80万円弱という投稿もありました。ただし、書かれた時期も地域も、税や工事の範囲もばらばらです。公表されている価格に近いかどうかを、この並びから判断することはできません。

ただし、本体価格は総額ではありません。今回の投稿のなかにも、設備を足していくうちに総額が上がったという実感が書かれていました。建築中の人の記録には、外構やカーテンを見直して予算に収めたやりとりが残っています。火災保険の見積もりが2社で37万円と79万円に分かれたという記録もありました。付帯工事、外構、諸費用、保険まで含めた総額で比べないと、他社との比較になりません。

見積もりを受け取ったら、標準に含まれる範囲がどこまでなのかを、項目ごとに確かめてください。真壁づくりの家では、見える部分の造作が金額に効いてくることがあります。吹き抜けのすのこ床を追加費用で入れたという投稿も、そうした例のひとつです。

ここまで見てきた金額が高いのか安いのかは、1社の資料だけを眺めていても判断がつきません。同じくらいの広さの家を、ほかの会社ならいくらで建てられるのか。手元に何社かのカタログがあれば、その見当がつきます。

まだ候補を絞りきる時期でなければ、タイプの違う会社をいくつか取り寄せておくと、価格の幅が見えてきます。同じ条件で見積もってもらえば、金額の差もはっきりするはずです。

耐震と保証は、誰が出すことになっているのか

ここも、本部と加盟店で分かれます。

本部の公式サイトには、全国共通の耐震等級、制震装置、構造計算の方法についての記載を見つけられませんでした。加盟店の側では、静岡県の店が在来工法と2×4工法を組み合わせたハイブリッド工法を掲げ、青森県の店が自社で許容応力度計算を行うと記載しています。ただし青森県の店の当該ページでは、耐震等級の数値までは確認できませんでした。

保証についての本部の全国共通の記載は、住宅保証機構による住宅瑕疵担保責任保険、または加盟店の保証、というところまでです。初期の保証年数、延長の条件、点検の時期については、全国共通の値が公表されていません。青森県の店は構造の初期保証20年、有償のメンテナンス等を条件に最長60年と記載していますが、これはその店の内容です。

住宅瑕疵担保責任保険は、法律にもとづく制度です。新築住宅を引き渡す事業者は、構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防止する部分。この二つに対して、引き渡しから10年の瑕疵担保責任を負います。その履行のために保険か供託が義務づけられています。この10年は、どの店で建てても共通です。

問題になるのはその先です。10年より後の保証、定期点検の回数と時期、点検が有償なのか無償なのか、延長の条件は何か。ここは店ごとに違います。今回の投稿で保証・アフター・点検の8件中5件が気がかりだったこと、予定されていた点検が来なかったという記録があったことを踏まえると、契約前に書面で確かめておく意味は大きいと思います。

保証書に、保証の主体として本部と契約した店のどちらの名前が書かれているのかも見てください。点検の連絡が来る先も、そこで決まります。

加盟店の数が、記事によって違って見えるのはなぜか

調べていると、加盟店の数がまちまちに書かれていることに気づきます。ここは数え方の違いです。

2026年7月時点の公式の会社案内には、加盟店数160社と記載されています。ただしこれは、サイエンスホームとcotton1/2という二つのブランドを合わせた本部ネットワークの数字です。同じ公式資料には、両ブランドの住宅を全国200以上の工務店で体感できるという記載もあります。こちらは体感できる場所の数で、加盟している会社の数とは集計の単位が違います。

サイエンスホーム単独で、いま何店あるのか、何都道府県に広がっているのか。この数字は、公式サイトで確認できませんでした。施工エリアについては全国(一部地域を除く)と記載されているところまでです。

古い記事に載っている数字は、その時点の数字です。数え方の単位と基準の日が書かれていない数字は、比べても意味を持ちません。加盟店の数そのものより、あなたの地域に店があるか、その店がどれだけ建てているかのほうが、判断には効きます。

真壁づくりの家で、満足の声が多かったのはどこか

気になる点ばかり続いたので、前向きな54件が何を評価していたのかも書いておきます。話題ごとに見ると、良い評価がいちばん集まっていたのは間取りとデザインで、35件中18件でした。

まず、木の見え方そのものです。柱と梁が室内にあらわれる空間を選んだ理由に挙げる入居者、無垢の床と木製の建具を選んでよかったと書く入居者、古民家のような雰囲気が印象に残ったという見学者がいました。建築中に二階のひのきの無垢床が張られていくのを見て、香りと仕上がりに納得したという記録も残っています。展示場を見て、木の家にずっといたいと書いた人もいました。

次に、広さの感覚です。メーターモジュールを採用しているため、廊下や階段の幅が一般的な尺の単位より広くなります。この違いを実感として書いている投稿がありました。造作の棚に対応してもらえた、玄関の動線上の収納が便利だ、上部がガラスの引き戸で玄関が明るい、といった細部の満足も並んでいます。

住み心地について前向きに書いた投稿も、住宅性能・設備の46件中12件ありました。3年住んで不満がなく快適だという投稿、夏の涼しさと冬の暖かさの両方に満足しているという投稿、台風のときも金属屋根の雨音が気にならなかったという投稿。連続運転したときの月ごとの電気代を具体的に書いている入居者や、吹き抜けのある家の室温と売電額まで載せている5年入居者もいました。

展示場と接客についても、11件中7件が前向きな内容でした。押しの強くない接客をよかったと書いた見学者、実寸に近い展示場で柱の色や窓の大きさを確かめられたという建築中の施主。宿泊体験で翌朝の室温を確かめ、押し売りがなかったことも決め手になって契約したという記録もあります。

施工の場面でも、引き渡し前の立ち会いで指摘した箇所を直してもらえた、シーリングファンの位置の変更に応じてもらえた、という記録が残っていました。前の章で見たとおり工事をするのは加盟店ですから、これらは契約した店の仕事ぶりでもあります。

契約の前に、加盟店へ確かめたい6つの書類

ここまでの話は、結局のところ「本部の資料では決められないことが多い」という一点に集まります。だとすれば、確かめる先は契約する店です。聞くのではなく、書面で受け取っておきたいものを並べます。

確かめる書類 見るところ 相手
標準仕様書(断熱・気密) UA値、C値、断熱等性能等級、断熱材の種類と厚み、サッシとガラスの構成、換気の方式。C値は全棟測定か希望時のみか 加盟店
暖房計画の説明資料 検討中の間取りに対して、どの部屋にどの能力の機器を置くのか。吹き抜けの暖め方。連続運転を前提にするか 加盟店
諸費用を含む総額見積もり 本体価格に含まれない付帯工事、外構、諸費用、保険。標準に含まれる範囲の線引き 加盟店
建築請負契約書 契約の相手方の商号と法人番号。工期と支払いの時期 加盟店
建設業許可の証明 許可番号と許可業種。設計と施工をそれぞれ担当する会社 加盟店
保証書と点検の予定表 保証の主体が誰か。10年より先の保証年数、延長の条件、点検の時期と回数、有償か無償か 加盟店

加盟店により条件が異なる場合があります。

この6つがそろえば、「寒い」も「やばい」も、具体的な数字と条件の話に変わります。もっとも、書面で分かるのは契約の条件までです。実際の施工の出来ばえや担当者の対応、何年も先の点検が予定どおり行われるかどうかまでを、書類が請け合うわけではありません。

もし出せないと言われたら、その理由と、代わりに見せてもらえる資料、そして契約前のどの時点で渡されるのかまで聞いておいてください。遠慮のいるお願いではありません。

サイエンスホームが合いやすい人と、慎重に進めたい人

147件と公式の記載を突き合わせると、どういう人に合いやすいかの傾向が見えてきます。今回読んだ範囲からの見立てとして受け取ってください。

向いていると思われるのは、まず木があらわれた空間そのものに惹かれている人です。前向きな評価がいちばん集まっていたのがここでした。柱と梁を見せる造りは好みが分かれるところなので、写真を見て気持ちが動いた人には、代わりの選択肢が多くありません。

地元の工務店に頼みたいけれど、商品としてまとまったものを選びたい、という人にも合います。フランチャイズの仕組みは、まさにその中間を埋めるものだからです。

展示場に足を運べる距離に店がある人も向いています。宿泊体験まで含めて実物を確かめられるかどうかで、判断の精度がかなり変わります。

いっぽう、慎重に進めたいのは、寒冷地で建てることが決まっていて、断熱の数字を先に固めたい人です。全国共通の数字が公表されていない以上、地域の店の仕様書を取り寄せるところから始まります。そこに時間をかけられるなら問題はありませんが、数字を基準に先に候補を絞り込む進め方とは相性がよくありません。

手入れの手間を減らしたい人も、造りの性質を先に確かめてください。木があらわれる面が多い家は、掃除と手入れの対象も増えます。無垢の床のワックスや、外部の木部の再塗装に触れた投稿がありました。

引き渡し後の窓口を一本にしておきたい人は、契約前に保証と点検の主体を書面で確かめておくことをおすすめします。今回の調査で、8件のうち5件が気がかりだったのがこの話題です。

そして、近くに加盟店がない地域の人。施工エリアは全国(一部地域を除く)と記載されていますが、実際に頼めるかどうかは店の有無で決まります。ここは最初に確かめるところです。

よくある質問

Q. サイエンスホームの家は寒いですか?

A. 一律には答えられません。今回読んだ147件のうち住宅性能・設備に触れたものは46件で、冬の冷えを書いた投稿と、エアコン1台で足りている、室温20度から21度で落ち着いていると書いた投稿の両方がありました。本部の公式サイトには全国共通のUA値やC値、断熱等性能等級の記載がなく、数値は加盟店ごとに公表されています。たとえば静岡県のある店は断熱等性能等級5とC値0.18〜0.4を掲げ、青森県のある店は外張り断熱に壁内のグラスウールを足したダブル断熱とダブルLow-Eトリプルガラスを記載していました。いずれも一部の加盟店の例で、全国共通の値ではありません。あなたが検討している店の仕様書を確かめてください。

Q. サイエンスホームを運営しているのはどの会社ですか?

A. 株式会社綿半林業SHです。法人番号は7080401018073、本店は静岡県浜松市中央区萩丘3丁目4番27-1号、設立は2011年5月2日となっています。2024年6月1日に株式会社サイエンスホームから商号が変更されましたが、法人番号は変わっていないため同じ法人です。株式会社綿半林業の100%子会社で、EDINETでは綿半ホールディングスの連結子会社として記載されています。

Q. 契約する相手は本部ですか、それとも加盟店ですか?

A. 加盟店です。公式には建築請負契約の相手方は加盟店と書かれており、建設業の許可も全国共通の本部の番号ではなく、各加盟店の番号になります。設計と施工も加盟店が行い、保証は住宅保証機構による住宅瑕疵担保責任保険または加盟店の保証です。契約書に書かれた商号と法人番号を必ず確かめてください。

Q. 坪単価はいくらですか?

A. 本部の公式サイトに坪単価の記載はありません。公式に出ているのは商品ごとの本体価格です。静岡県の店ではSクラスが本体基本価格2,100万円から、Rクラスが1,950万円から(いずれも30坪程度)です。2026年4月に全国で売り出されたQクラスは本体工事費999万円からで、全国100棟の限定、諸経費と消費税は別途となっています。地域価格と全国共通の商品は分けて見てください。

Q. 保証は何年ですか?

A. 全国共通の年数は公表されていません。本部の記載は、住宅保証機構による住宅瑕疵担保責任保険または加盟店保証というところまでです。新築住宅では、構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防止する部分。ここについて引き渡しから10年の瑕疵担保責任が法律で定められており、どの店で建てても共通です。それ以降の保証年数、延長の条件、点検の時期は店ごとに違うので、保証書と点検の予定表を契約前に受け取ってください。

Q. 真壁づくりとは何ですか?

A. 柱や梁などの構造材を室内に見せる工法です。公式にもそう説明されています。壁の中に柱を隠す造りに比べて木があらわれる面が多くなり、外側に断熱材を張る外張り断熱と組み合わせるのが基本です。一般的な尺の単位より広く取るメーターモジュールも公式に明記されており、同じ間取りでも床面積が広くなります。

Q. モデルハウスに泊まって確かめられますか?

A. 今回読んだ投稿のなかに、宿泊体験に触れたものが複数ありました。泊まって翌朝の室温が19度だったことを確かめてから契約したという記録も残っています。実施の有無と条件は店ごとに違うので、検討している加盟店に直接確かめてください。冬に泊まれるなら、外の最低気温、暖房の設定温度と運転時間、一階と二階それぞれの朝の室温、床と窓の表面温度を控えておくと、後の判断がしやすくなります。

まとめ

長くなりましたが、押さえておきたいのは一つです。検索候補がなぜそう並ぶのかは分かりませんが、「寒い」という言葉を読み解くには、この会社のかたちを知っておく必要がありました。

編集部が2026年7月に読んだ147件のうち、前向きなものが54件、気がかりが41件、どちらとも言いがたいものが52件でした。無作為抽出ではないため、割合は母集団全体を代表するものではありません。それでも、冬の冷えを書いた投稿と、冬でも快適だと書いた投稿が同じくらいあったことは事実です。

その食い違いを読み解く手がかりが、フランチャイズという仕組みです。ブランドは一つでも、設計と施工と契約と保証を担うのは各地の加盟店で、掲げている断熱の仕様も店によって違いました。本部の公式サイトに全国共通のUA値やC値、断熱等性能等級が見当たらないことも、あわせて確かめています。

ですから、判断するために必要なのは、他人の口コミではなく、あなたが契約する店の書類です。標準仕様書、暖房の計画、総額の見積もり、請負契約書、建設業許可、保証書と点検の予定表。この6つがそろえば、不安は具体的な数字と条件に置き換わります。

会社の現況について確認できたことも書いておきます。運営会社は2024年6月1日に商号を変更しましたが法人番号は同じで、国の法人情報サイトを見るかぎり登記記録の閉鎖等の事由は記載されていません。厚生年金の適用事業所として被保険者22人の登録があり、2026年4月には新商品を全国で売り出しています。公表された時点の事実であり、将来を保証するものではありません。

柱と梁が見える家は、写真を見て気に入った人にとって、ほかでは代えにくい選択肢です。冬のことが気がかりなら、それは調べれば確かめられる範囲の話でした。展示場に足を運んで、できれば泊まって、朝の室温を自分で測ってみてください。