浜松や磐田のあたりで土地を探していると、グッドリビングの店舗やモデルハウスを見かけることがあると思います。TATTA!の「あとは土地代のみ」という価格の出し方に惹かれて、資料を取り寄せた方もいるはずです。ただ、口コミを読み始めると、打ち合わせの途中で担当者が代わった、引き渡し後の補修がなかなか進まない、といった書き込みが目に入ります。
幸せおうち体験談では、注文住宅を建てた施主1,132人へのアンケートと、住宅会社に関する独自の口コミ調査を行いました。価格や性能、保証の条件については、公式サイトや公的な資料と照らし合わせて確認しています。
編集部は2026年9月、インターネット上に公開されていた投稿を1件ずつ読みました。そのうち、静岡県浜松市中央区佐鳴台に本店を置くグッドリビング株式会社に関するものだと確かめられた187件を対象にしています。同じ商号の会社が全国に複数あるため、投稿者の所在地、掲載ページの運営会社表記、法人番号3080401001495の一致で帰属を判定しました。
確かめた範囲では、グッドリビングは、含まれる範囲がはっきりした価格で家を建てたい方に向いた会社です。TATTA!は2階建て20坪1,700万円から35坪2,280万円までの税別のコミコミ価格を公開し、太陽光発電も付帯工事費も設計費も価格に含むと明記しています。2025年7月18日には、東証プライムに上場する静岡ガスが全株式を取得して完全子会社になりました。
いっぽうで、断熱と耐震の水準はブランドごとに違います。建物長期保証60年についても、初期保証が何年なのか、延長に何が必要なのかが公式サイトに書かれていません。この2つは、契約前に書面で確かめておく必要があります。
読んだ187件の受け止め方は、気になる内容が112件、中立が38件、良い評価が37件でした。ただし無作為に選んだ187件ではないので、この内訳が世の中の評価の割合を示すわけではありません。187件のうち161件が掲示板とQ&Aサイトの投稿で、もともと困りごとが書き込まれやすい場所です。
それにしても、担当者の話がこれほど繰り返し出てくるのはなぜなのか。投稿を年ごとに並べてみると、書かれている内容には時期の偏りと店舗の偏りがありました。
- 担当者が代わったという投稿は、いつの時期に、どの店舗について多かったのか
- 「あとは土地代のみ」という価格に、本当に追加はかからないのか
- 土地探しの前に20万円という書き込みは、公式にはどう説明されているのか
- 断熱の数字が資料によって違って見えるのは、どうしてなのか
- 60年という保証は、どこまでが無条件なのか

この記事の監修
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 井口梓美
宅地建物取引業者である株式会社AZWAYの代表。不動産取引と住宅ローンの相談実務をふまえ、価格や保証にかかわる記載と法人の情報を、公式に公開されている資料で確認しています。監修日は2026年9月3日です。

まずはここに注目
住宅展示場へ行く前に、資料を集めて比較しておきましょう
詳しい内容を見ていく前に、ひとつだけ。建てる土地に対応した住宅会社の資料は、展示場へ行く前に集めておいてください。

一社ずつ調べるのは手間がかかります。条件に合う会社の資料をまとめて請求できるサービスを使うのが早いです。
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口コミ187件を、8つの話題に分けた
ここから先に出てくる数字は、投稿の数を数えたものです。単位は「件」であって「人」ではありません。同じ方が複数回書き込んでいる場合もあるため、187件が187人を意味するわけではないという前提で読んでください。
この187件は、編集部が直接尋ねた施主本人へのアンケートではありません。インターネット上に公開されていた投稿を読んで分類したものです。無作為に選んだわけでも、公開されている投稿を全部集めたわけでもありません。ですから「何%の人がこう言っている」「多数派はこちら」という書き方はしていません。件数は、割合や多数派を示すものではありません。
掲載元は、住宅系の掲示板、Q&Aサイト、寄せられた口コミに企業が公式回答する評判ポータル、住宅会社の口コミ評価サイト、個人ブログです。媒体の名前そのものは記事に書きません。会社の価格や性能、保証といった数値は、口コミではなく公式サイトと公的な資料で別に確認しています。

この187件をそのまま評価の分布として読めない理由
内訳には、はっきりした偏りが4つあります。読み進める前に確かめておいてください。
1つ目は、媒体の偏りです。187件のうち161件が掲示板とQ&Aサイトの投稿でした。掲示板は困りごとを書き込む場になりやすく、満足している方はわざわざ書き込まないことが多い場所です。口コミサイトからの25件のうち23件も、寄せられた苦情に会社が公式回答する形式のポータルからのものでした。
2つ目は、良い評価が構造的に抜けていることです。ブランド別の口コミを掲載しているサイトに、運営会社としてグッドリビング株式会社を明示したページがあり、そこで20件を実際に読みました。価格の納得感や資金計画の提案、標準装備の充実を評価する内容が多数でした。ただし投稿ごとのURLが存在せず、あとから誰でも同じ投稿を確認できないため、件数に入れていません。良い投稿が無いのではなく、良い投稿が集まっていた場所が今回の記録の条件に合わなかった、ということです。
3つ目は、時間の幅です。投稿は2010年8月から2026年8月までの16年分にわたります。古い投稿の多くは、もみの木の内装やイングランドカントリーハウスなど、いまは主力ではない商品について書かれたものでした。TATTA!の販売開始は2020年12月、GL SERIESは2024年です。それ以前の投稿は、現在の主力商品を評価したものではありません。
4つ目は、店舗の偏りです。有玉、磐田、藤枝、半田、西尾、二宮、岐阜、豊橋という具体的な店舗名を挙げた投稿が多く、投稿者自身が「支店による」と書いている例もありました。10店舗を展開する会社なので、ある店舗の話をそのまま会社全体の評価として読むのは無理があります。
もうひとつ、限界を書いておきます。中心的に読んだ掲示板のスレッドは全256件の書き込みのうち223件しか表示されず、33件は削除または非表示で本文を確認できませんでした。何が書かれていたかは分からないので、その内容を推測することはしていません。


| 話題 | 言及件数 | 良い | 中立 | 気になる |
|---|---|---|---|---|
| 打ち合わせと担当者 | 53件 | 9件 | 6件 | 38件 |
| お金と費用 | 31件 | 3件 | 16件 | 12件 |
| 仕上がりと不具合 | 28件 | 3件 | 0件 | 25件 |
| 点検とアフター | 25件 | 6件 | 5件 | 14件 |
| 工事の進み方と現場 | 24件 | 6件 | 3件 | 15件 |
| 間取りと内装材 | 14件 | 9件 | 2件 | 3件 |
| そのほか | 7件 | 1件 | 4件 | 2件 |
| 住宅性能 | 5件 | 0件 | 2件 | 3件 |
| 合計 | 187件 | 37件 | 38件 | 112件 |
打ち合わせと担当者について書かれていたこと(言及53件)
いちばん多かったのが、この話題の53件でした。中身の中心にあるのは担当者の交代です。
2013年1月の投稿には、図面がまとまらないまま打ち合わせが2年続き、その間に営業担当の退職が相次いだとありました。2022年1月の投稿では、遅刻や連絡の遅さに加えて、完成前に担当者と店長が辞めたと書かれています。2026年7月にも、有玉店では営業も現場監督も図面の担当も経験が浅いという投稿がありました。
同じ交代の話でも、その後の受け止め方は分かれます。2018年1月の投稿は、契約直後に担当者が辞めたものの、引き継いだ2人との打ち合わせは楽しくできたという内容でした。2016年1月には、1年ぶりに訪ねても以前の話や好みを覚えていてくれたという書き込みがあります。2025年5月には、一緒に作り上げる姿勢で臨めばとても良い会社だと書いた投稿もありました。
担当者の異動や退職そのものは、どの住宅会社でも起こります。ただ、それを個々の施主の運の問題にしてしまうと話が終わってしまう。引き継ぎの手順と、決めた内容を誰がどう記録して次の担当へ渡すのかは、会社が仕組みとして説明できる部分です。打ち合わせの記録を書面で残してもらえるかどうかは、最初の面談で聞いておいてください。
お金と費用について書かれていたこと(言及31件)
2番目に多いのがお金の話で31件です。この話題だけは中立が16件と最も多く、金額の相場や仕組みを尋ねる投稿が目立ちました。
金額に触れた投稿では、オプションを加えると大手と変わらない見積もりになった、という趣旨の書き込みが2019年2月と2022年7月に出ています。坪単価に触れた投稿もいくつかありましたが、時期も条件もばらばらでした。金額の話は価格の章でまとめて扱います。
いっぽうで、価格を評価する投稿もありました。2019年1月には有玉店で建てて良い家を安く買えたという内容があり、2025年1月には2軒目をここで建て、他社より500万円以上安かったという投稿もあります。金額の話は条件によって振れ幅が大きく、投稿だけでどちらが正しいとは決められません。
この話題でもうひとつ繰り返し出てくるのが、土地探しの前の申込金です。金額として20万円を挙げる投稿が2013年から2022年にかけて複数ありました。これは公式サイトでは確認できなかった数字なので、記事の後半で公式の記載と並べて扱います。
仕上がりと不具合について書かれていたこと(言及28件)
28件のうち25件が気になる内容で、良い評価は3件でした。
2022年2月の投稿には、引き渡し時のクロスの裂けやカビ、入居後の床鳴りに加えて、床下の断熱材が抜けていた箇所があったと書かれています。2015年5月には、注文と違う製品が取り付けられ、大工が図面を持っておらず窓枠の寸法も誤っていたという投稿がありました。2024年5月にも、引き渡し確認で床鳴りや階段の踏板の傾きが見つかったという書き込みがあります。
良い側の3件は、いずれももみの木の内装に関するものでした。2015年4月には前年に建てて問題は出ていないという投稿があり、2019年1月にはささくれは出ていないという書き込みがあります。同じ月には、藤枝店で建ててもみの木もきれいだという投稿もありました。いっぽうで、この2019年1月には、ささくれと隙間が多く家族の足に刺さるという投稿もあります。同じ素材で評価が正面から割れていました。
ここに挙げた不具合は、投稿された内容であって、編集部が現地で確認したものではありません。ただし、書かれていた内容が事実でないという意味でもありません。クロスや床鳴りのように施工の直後には見えにくい部分があるので、引き渡し前の確認を施主だけで背負わずに済む方法を、会社側にどう用意してもらうかが実務的な論点になります。第三者機関の検査を入れているかどうかについては、公式の記載を後の章で扱います。
点検とアフターについて書かれていたこと(言及25件)
25件のうち14件が気になる内容、6件が良い評価でした。
気になる側では、2013年11月に点検後の補修が半年以上進まなかったという投稿があり、2016年12月には2年点検の補修日程が立つまで2か月以上かかったと書かれています。2020年12月には、1年点検が玄関から覗くだけで終わり、以降は委託業者に替わると説明されたという投稿がありました。2026年8月にも、引き渡し後すぐ現場監督が辞め、点検に来る担当も知識が乏しかったという書き込みがあります。
良い側では、2019年1月に9年前に建てて土地やローンまで相談にのってもらい満足しているという投稿がありました。同じ月には、10年点検の案内が手紙で届き、希望を返送したら担当から連絡が来たという書き込みもあります。2024年1月には、外壁の相談をしたらすぐ職人が来たという投稿がありました。2022年5月と6月にも、引き渡し後の対応に満足したという投稿がありました。
対応の速さについては、良い側と気になる側の両方に投稿があります。時期でも店舗でも分かれているため、平均的にどうだとは言えません。点検の時期と回数が公式にどう示されているのかは、後の章であらためて扱います。
工事の進み方と現場について書かれていたこと(言及24件)
24件のうち15件が気になる内容、6件が良い評価です。この話題は、施主本人ではなく近隣の住民が書いた投稿が混ざっているのが特徴でした。
気になる側では、2015年10月に隣の工事で自宅の塀のタイルを壊されたという投稿がありました。2019年3月には、敷地に重機やトラックを置かれ、外水栓を無断で使われたという書き込みもあります。2018年5月には、床下に木屑や空き缶が残されていたという投稿がありました。
良い側で目立ったのは、現場のきれいさと挨拶についての投稿でした。2020年8月には神奈川で完成前から現場がきれいに保たれていたという投稿があり、2021年10月には近所の現場で作業者が元気に挨拶していたという書き込みがあります。2025年8月にも、ほぼ毎日現場に通ったが気持ちの良い状態が保たれていたという投稿がありました。
現場の印象がこれだけ割れるのは、施工にあたる業者が地域ごとに違うからだと書いた投稿もあります。2019年9月には、仕上がりは支店の担当者と地域の施工業者次第で決まる、という経験からの書き込みがありました。近隣への挨拶の範囲と、工事車両をどこに置くのかは、着工前に書面で確認しておける項目です。
間取りと内装材について書かれていたこと(言及14件)
この話題だけは良い評価が多数で、14件のうち9件が良い側でした。内容の中心はもみの木の床です。
2011年4月には床の肌触りと白い壁が気に入っているという投稿があり、2019年2月には床を来客に必ず褒められると書かれています。2016年9月には、床と腰壁と天井までもみの木を使い、子供に優しい素材だと満足しているという投稿がありました。2020年1月には岐阜店で希望どおりの家ができたという書き込みもあります。
気になる側の3件は、選択肢の幅に関するものでした。2013年2月には、近隣に似た外観の家が続いて設計の幅が乏しいと感じたという投稿がありました。2016年8月には、モデルハウスは全面もみの木でも完成見学会では一部だけの家が多かった、という書き込みがあります。2017年2月には、展示場の各棟の内装材が似ていて物足りなかったという投稿がありました。
もみの木は現在のブランド一覧に商品名として掲げられていません。内装材として選べるかどうかは時期と店舗で変わる可能性があるため、古い投稿を見て気に入った方は、いま同じ仕様が選べるかを最初に確認してください。
そのほかの話題(言及7件)
どの話題にも収まらなかった投稿が7件です。中立が4件で、複数のブランドを展開していることを紹介した投稿や、家の良し悪しは大工と営業でほぼ決まるという持論を書いた投稿が含まれます。
気になる側の2件は、契約前の方へ再考を勧める投稿と、同じ思いをして泣き寝入りしている人が多いと書いた投稿でした。いずれも具体的な出来事の記述がなく、書き手の状況も分かりません。編集部としては、こうした投稿を評価の根拠にはしていません。
住宅性能について書かれていたこと(言及5件)
いちばん少ないのがこの話題で5件でした。良い評価は0件です。ただし件数が5件しかないので、これをもって性能の評価が低いと読むことはできません。
2019年5月には、断熱材の施工に隙間があったという投稿がありました。2022年7月には、床下の断熱材が一部入っておらず、冷気を指摘したものの納得できる説明が得られなかったという書き込みがあります。この内容は、仕上がりと不具合の節で挙げた2022年2月の投稿とほぼ同じです。同じ方が別の媒体にも書いた可能性があります。2018年12月には、藤枝店で2×4で建てたが階の間の音が響く、もみの木の部屋は暖かいという投稿がありました。
断熱材の施工に関する投稿は、断熱の設計値ではなく現場の仕上がりの話です。公式サイトが掲げているUA値やHEAT20の認証は設計や仕様に対するもので、施工の精度は別の管理項目になります。この2つは分けて考える必要があるため、性能の章で公式の数字を確認したうえであらためて整理します。
担当者の交代と店舗差を、会社の体制と突き合わせる
口コミでいちばん多かった話題なので、公式に分かっている体制の情報と並べて整理します。ここで分かるのは、投稿の内容が正しいかどうかではありません。どこを確認すれば自分の場合の見通しが立つのか、という点です。
10店舗と年間約200棟を、従業員84人の規模で回している
親会社である静岡ガスが2025年7月18日に公表した資料によると、グッドリビングの従業員数は2025年3月時点で84人です。年間の着工棟数は2023年から2025年の平均で約200棟、売上高は同じ期間の平均で約50億円とされています。
公式サイトのトップページに並ぶ店舗は、静岡県に富士店・藤枝店・掛川店・磐田店・有玉店・宮竹店の6か所、愛知県に豊橋店と半田店、岐阜県に岐阜店、神奈川県に二宮店の合わせて10か所です。店舗・モデルハウスのページには、本社と同じ住所の佐鳴台店も載っています。建設業許可と宅地建物取引業免許がどちらも国土交通大臣のものになっているのは、2つ以上の都道府県に営業所を置いているためで、この店舗展開と整合します。
84人で10店舗、年間約200棟という規模から考えると、1つの店舗あたりの人数は多くありません。担当者が1人抜けたときの影響が大きくなるおそれはあります。ただしこれは規模から読み取れる可能性の話であって、投稿にある個々の交代の原因を説明するものではありません。
店舗名を挙げた投稿が多く、会社全体の話にしにくい
投稿を読んでいて目立つのが、店舗名の多さです。有玉、磐田、藤枝、二宮、豊橋、半田、岐阜に加えて、現在の店舗一覧にはない西尾の名前も挙がっていました。良い評価も気になる評価も、どちらにも複数の店舗名が出てきます。
2019年9月には、仕上がりは支店の担当者と地域の施工業者次第で決まると経験から書いた投稿がありました。同じ会社に依頼しても、担当者と地域の職人が違えば結果が変わるという指摘です。実際、有玉店については良い投稿と気になる投稿の両方がありました。
そのため、この記事の件数を「グッドリビングという会社の点数」として読むことはできません。検討している方にとって意味があるのは、自分が通う店舗の担当者と、その地域で工事にあたる業者がどうなのか、という一段細かい情報のほうです。
最初の面談で確かめておきたい3つのこと
投稿の内容をそのまま信じる必要はありませんが、書かれていた困りごとは、いずれも事前の確認で見通しが立つ種類のものでした。次の3つは、最初の面談で聞いておいてください。
- 打ち合わせで決めた内容を、どの書面に、いつまでに残してもらえるのか
- 担当者が変わった場合、誰がどの範囲を引き継ぐのか。窓口は店舗と本社のどちらになるのか
- 着工から引き渡しまで、現場を見に行ける日と、立ち会える検査のタイミング
何をいつ決めるのかを説明するのは会社側の仕事ですから、この3つは遠慮せずに聞いて構いません。同時に、施主の側でも打ち合わせの日付と決定事項を自分で控えておくと、担当が代わったときに話を戻しやすくなります。どちらか一方に任せる話ではありません。
気になる点を確認したら、ほかの住宅会社とも比べておきましょう
口コミだけでは判断しにくい部分も、資料を並べると、価格・間取り・保証の違いを整理しやすくなります。
親会社は静岡ガス。会社の実像を公的な記録で確かめる
会社の素性については、口コミよりも公表資料のほうがはっきりしています。順番に確認します。
2025年7月18日に静岡ガスの完全子会社になった
静岡ガス株式会社は東京証券取引所プライム市場に上場する会社で、証券コードは9543です。同社が2025年7月18日に公表した資料によれば、グッドリビング株式会社の全株式を取得し、完全子会社としました。資料には、静岡県西部での販売体制の強化とハウジング事業の成長が目的として記されています。
この取得によって商号や商品体系、保証の内容が変わったという発表は確認できませんでした。上場企業の子会社になったから安心だ、あるいは方針が変わるはずだ、といった読み方はどちらも根拠がありません。契約の相手方はこれまでどおりグッドリビング株式会社です。
創業は1980年、設立は1988年。累計は約15,000棟
公式の沿革では創業が1980年9月、公式の会社概要では設立が1988年2月17日となっています。創業年と法人の設立年が8年ずれている形です。求人媒体などで1980年9月を設立日として載せているものもありますが、公式の会社概要は1988年です。
累計の施工実績は約15,000棟とされています。静岡ガスの資料はこれを1988年の会社設立以降の累計としており、自社サイトは創業45年以上の実績として同じ数字を掲げています。起点の書き方が資料によって違うので、どちらの意味で使われている数字なのかを見て読んでください。
資本金は9,250万円、代表者は代表取締役社長の永野武氏です。許可と免許の番号も公式サイトに載っています。建設業許可は国土交通大臣許可(般-5)第18084号、宅地建物取引業免許は国土交通大臣(3)第8489号、建築士事務所登録は静岡県知事(6)第6668号です。建設業許可の括弧の中の数字は許可を受けた年度を表すもので、更新した回数ではありません。宅建業免許の括弧の中の数字は、最初の免許を1として更新のたびに1つずつ増える数字で、いまは3期目の免許にあたります。
なお、国土交通省の建設業者・宅建業者企業情報検索システムは今回の調査時点で接続できませんでした。番号そのものは公式サイトに掲げられていますが、第三者のデータベースでの突き合わせはできていません。
決算の数字は今回確認できなかった。同名会社の公告と混同しない
グッドリビング株式会社の公式サイトにはIR情報のページがありますが、今回確認した時点では「現在記事を準備中です」の表示で中身がありませんでした。経済産業省のgBizINFOでも、財務の欄は空欄です。
ここで注意が要ります。官報の決算公告を集めたデータベースを検索すると「グッドリビング株式会社 第61期決算公告」が見つかります。ただしこれは、群馬県前橋市に本店を置く法人番号5070001002694の別会社のものです。浜松の対象会社は1988年設立なので、2020年の時点で第61期にはなりません。この決算の数字を浜松の会社の財務として読むのは誤りです。
今回の調査で使える財務系の数字は、静岡ガスの資料に出ている売上高約50億円だけでした。利益や自己資本の状況は、公開されている範囲では確認できていません。財務を判断材料にしたい場合は、契約前に決算書の提示を求めるという方法があります。
同じ商号の会社が全国にある
全国の法人を検索できるサイトで見ると、この会社のページには同名企業が19件あると表示されます。今回の調査で、法人番号と所在地が異なる同名・類似名の法人を7社確認しました。
| 商号 | 法人番号 | 所在地 |
|---|---|---|
| グッドリビング株式会社(この記事の対象) | 3080401001495 | 静岡県浜松市中央区佐鳴台1丁目8-8 |
| グッドリビング株式会社 | 5070001002694 | 群馬県前橋市元総社町一丁目2番地3 |
| 株式会社グッドリビング | 7040001071807 | 千葉県野田市花井1丁目19番地の21 |
| 株式会社グッドリビング | 3011801023821 | 東京都足立区千住2丁目22番地 |
| グッドリビング株式会社 | 1013301027528 | 東京都豊島区池袋2丁目57番2号 |
| 株式会社グッドリビング | 5020001036929 | 神奈川県横須賀市ハイランド2丁目5番10号 |
| 有限会社グッドリビング | 5020002069317 | 神奈川県(詳細住所は未取得) |
| 株式会社グッドリビング北関東 | 2070001010403 | 栃木県河内郡上三川町大字磯岡600番地 |
いちばん間違えやすいのは千葉県野田市の会社です。野田市・流山市・柏市・松戸市で注文住宅を扱っていて、業種も商号もほぼ同じ。浜松の会社との資本関係を示す記載は確認できませんでした。神奈川県横須賀市の会社にも注意が必要で、浜松の会社は神奈川県二宮町に店舗を持っているため、神奈川の口コミは特に取り違えやすくなります。
栃木県の株式会社グッドリビング北関東は、法人番号も所在地も代表者も違い、建設業許可も栃木県知事許可です。ただし、この会社が使うメールのドメインと屋号が、浜松の会社の沿革にあるグループ会社の名称と重なります。両社を結ぶ登記や公式発表を確認できなかったので、関係があるともないとも書けません。別の法人であるという事実だけを使ってください。
「ニコニコ住宅」は、ほかの地域の会社も同じ名前で建てている
現在のブランドは、TATTA!、ニコニコ住宅、平屋生活、GL SERIES、コトハグの5つです。このうちTATTA!、平屋生活、GL SERIES、コトハグはグッドリビングの自社ブランドです。ニコニコ住宅についても、グッドリビングは2025年10月31日付のリリースで自社が展開する住宅ブランドと説明していますが、口コミを読むときには事情が違います。
同じリリースでは、全国15都道府県の販売店でキャンペーンを行うとしています。島根県出雲市の中央建設株式会社も、ニコニコ住宅を自社が立ち上げたブランドとして紹介し、山陰地方で同じ名前の家を建てています。2社のあいだにフランチャイズの本部と加盟店のような契約関係があるのかは、公表資料では確認できませんでした。静岡などの地域向けのブランドサイトの会社概要には、運営会社としてグッドリビング株式会社と、浜松市中央区佐鳴台の住所、対象会社と同じ建設業許可・宅建業免許の番号が載っています。
この違いは、口コミを読むときに問題になります。ニコニコ住宅の名前で書かれた投稿には、新潟や福岡、愛媛、山口、長崎など他県の販売会社に関するものが混ざります。今回の調査では、静岡・愛知・岐阜・神奈川であることを示す記述がないニコニコ住宅の投稿は採用していません。検討中の方も、ブランド名だけで検索した口コミを読むときは、どこの販売会社の話なのかを見てください。
この会社は、もともとフランチャイズ加盟から出発した多ブランド事業者です。沿革には1988年3月のアイフルホームFC加盟、1995年10月のユニバーサルホームFCが並びます。さらに2008年9月のMISAWAインターナショナルとの提携、2009年10月のユニテハウスFC加盟も記載されています。これらは現行のブランド一覧には含まれておらず、いま加盟が続いているかどうかは公式サイトでは確認できませんでした。過去にこれらのブランドで契約した方にとっても、施工と対応の相手はグッドリビング株式会社です。
価格は、何が含まれているかで見え方が変わる
価格については、公式に金額が出ている部分と、出ていない部分がはっきり分かれています。まず出ている部分から確認します。
TATTA!は税別1,700万円から2,280万円のコミコミ価格
TATTA!は、価格に含まれる範囲を決めて金額を先に示すブランドです。公式サイトは「施工面積でワンプライス」と掲げていて、示されている坪数はいずれも施工面積です。2026年7月現在の2階建てのプラン別価格は次のとおりで、どれも土地代は含みません。
| プラン(坪数は施工面積) | 価格(税別) | 価格(税込) |
|---|---|---|
| 2階建て 施工面積20坪 2LDK | 1,700万円 | 1,870万円 |
| 2階建て 施工面積23坪 3LDK | 1,830万円 | 2,013万円 |
| 2階建て 施工面積25坪 4LDK | 1,900万円 | 2,090万円 |
| 2階建て 施工面積30坪 4LDK | 2,070万円 | 2,277万円 |
| 2階建て 施工面積35坪 4LDK | 2,280万円 | 2,508万円 |
この価格に含まれるものが、公式サイトに列挙されています。設備は、太陽光発電、食洗機、システムバス、洗面化粧台、ウォシュレット付きトイレ、全室のLED照明が挙がっています。ほかに室内ドア、LDKの大型エアコン、アクセントクロス、システムキッチン、玄関と各室の収納、テレビドアホン、断熱玄関ドア、高性能樹脂サッシ、網戸、換気乾燥暖房機。さらに敷地調査、地盤調査、仮設工事、電線の引き込み、屋外の給排水工事といった付帯工事費と、設計費、建築確認申請費まで含まれます。そのうえで「あとは土地代のみ」と明記されています。
ここまで含めて金額を示す会社は多くありません。太陽光発電と屋外給排水、設計費が価格の内側に入っている点は、他社の見積もりと並べるときに差が出る部分です。ただし地盤改良の工事費、外構工事、カーテン、登記や住宅ローンの諸費用、火災保険は別枠で見ておく必要があります。地盤調査は含まれていても、その結果として必要になる改良工事まで含むとは書かれていません。
TATTA!には平屋のプランもあります。施工面積20坪が税込1,892万円、23坪が税込2,035万円、25坪が2,101万円、30坪が2,288万円、35坪が2,519万円と、2階建てと同じ坪数の5プランが並んでいました。
坪単価という数字は、公式サイトでは見当たらなかった
今回確認した公式サイトの範囲では、坪単価として示された数値は見当たりませんでした。TATTA!のコミコミ価格から機械的に割り戻すと、税別で20坪が1坪あたり85万円、30坪が69万円、35坪が65万円になります。
ただ、この数字を他社の坪単価とそのまま並べることはできません。理由は2つあります。1つは、一般に坪単価と呼ばれる数字が建物本体の価格を延床面積で割ったもので、付帯工事費や設計費、太陽光発電までは含まないという点。
もう1つは、割り算の分母が違うという点です。TATTA!の坪数は施工面積であり、一般的な坪単価の分母である延床面積とは面積の取り方が異なります。分子に入る工事の範囲も、分母の面積の取り方も違う数字を並べると、割高にも割安にも見えてしまいます。
坪単価は、延床面積の取り方や含まれる工事の範囲で大きく動きます。比べる指標として当てにしにくい面があるので、公式サイトに坪単価を載せていないこと自体を不誠実だとは言えません。とはいえ、検討する側は何かの数字で比べる必要があります。総額でそろえた見積書を各社からもらう方法が、結局いちばん確実です。
口コミには坪単価に触れた投稿がいくつかありました。2012年11月には、すべて込みで最終的に坪あたり70万円になったという趣旨の書き込みがあります。2021年2月には、オプションを足すと坪55万円から60万円ほどになるという投稿がありました。2021年10月にも、坪単価62万円ほどで以前より上がっている様子だという書き込みがあります。どれも投稿者の条件での金額で、時期もばらばらです。目安として読む以上の使い方はできません。
ニコニコ住宅の2,790万円からという価格は、モデルハウスの販売価格
ニコニコ住宅のサイトには2,790万円から3,590万円という金額が並んでいます。磐田市千手堂のモデルが2,790万円、富士市森島のモデルが3,280万円、富士市今泉のモデルハウスが3,590万円という具合です。
これは所在地に紐づいた個別の物件の販売価格で、土地を含んでいる可能性が高い金額です。注文住宅の建物本体の価格ではありませんし、坪単価の根拠にも使えません。TATTA!の1,700万円からという金額と単純に比べると、まったく違うものを比べることになります。
平屋生活のサイトには「550万円~」という表示があります。同じサイトのモデルハウスのイベントのページには「建物本体価格550万円(税込み605万円)から」と書かれていて、商品プランのページでは9.77坪のプランが605万円(税込)です。建物本体の価格として示されているので、付帯工事や土地の費用がどれだけ加わるのかは、見積もりで確かめる必要があります。この数字だけで判断しないでください。
土地探しの前の申込金について、口コミと公式の記載を並べる
お金の話でいちばん多く書かれていたのが、土地探しの前に必要だという申込金です。金額として20万円を挙げる投稿が、2013年から2022年にかけて複数ありました。
2020年6月には磐田で土地探しを勧められた際に申込金20万円が必要だと言われたという投稿があります。2021年9月には、20万円を払わないと見積もりが出ないため他社と比較できなかったという書き込みと、返金に2か月以上かかり振込手数料まで差し引かれていたという書き込みがありました。2022年3月にも、20万円を払っても希望に合う土地を紹介されず、返金に2か月かかったという投稿があります。
公式サイトを確認すると、家づくりの流れのなかに「パートナー契約」という段階が置かれています。ただし、その費用がいくらなのか、手付金なのか申込証拠金なのか、どういう場合に返ってくるのかを説明する記載は見つけられませんでした。2021年4月の投稿でも、投稿者自身が公式サイトに位置づけの説明がないと指摘しています。
ですから、20万円という金額は口コミで繰り返し出てくる数字ではあるものの、公式に確認できた金額ではありません。金額そのものより問題なのは、法的な性質と返金の条件がはっきりしないまま先に進んでしまうことです。土地探しを依頼する前に、その契約書の名称、支払う金額、預り金なのか手付なのか、契約に至らなかった場合にいつまでにいくら戻るのかを、書面で示してもらってください。金銭の性質を説明するのは会社側の責任ですから、この確認は遠慮なく求めて構いません。
安さの理由として公式が挙げていること
公式サイトのコストのページには、価格を抑える仕組みが3つ書かれています。資材の計画発注と大量一括仕入れによるスケールメリット、下請けと孫請けを使わない自社一貫施工での中間マージンの排除、モデルハウスの維持費や広告費といった販売管理費の削減です。
このうち3つ目については、確かめておきたい点があります。同じページに「派手な広告や展示場もなくし」と書かれている一方で、実際には静岡と愛知を中心に複数のモデルハウスを公開し、販売もしているためです。住宅業界で展示場という言葉は、複数社が出展する総合住宅展示場を指して使われることが多く、自社のモデルハウスとは別のものを指している可能性があります。この記述がどちらのことなのかは、面談の場で聞いておくとよい部分です。
2つ目の自社一貫施工についても、口コミには反する内容がありました。2021年2月と2022年6月に、支店に技術者がおらず下請け任せだという投稿があります。工事にあたる職人が地域ごとの協力業者であること自体は珍しくありませんが、公式の説明とどう整合するのかは、契約前に確認しておくとよい項目です。誰が現場を管理し、どの工程を誰が施工するのかを聞いてください。
ここまで見てきた金額が高いのか安いのかは、1社の資料だけを眺めていても判断がつきません。同じくらいの広さの家を、ほかの会社ならいくらで建てられるのか。手元に何社かのカタログがあれば、その見当がつきます。
まだ候補を絞りきる時期でなければ、タイプの違う会社をいくつか取り寄せておくと、価格の幅が見えてきます。同じ条件で見積もってもらえば、金額の差もはっきりするはずです。
断熱と耐震の水準は、ブランドごとに違う
性能については、会社全体のページとブランドごとのページで書かれている水準が違います。ここを混ぜて読むと実態を取り違えるので、分けて確認します。
性能ページのUA値は0.60。HEAT20 G2認証は2025年3月31日付
公式の性能ページには、長期優良住宅の基準0.60に対してグッドリビングの数値も0.60という比較表が載っています。どの商品の数値なのかは書かれておらず、地域区分の記載もありません。基準と同じ値なので、基準を上回る数字ではないという点は押さえておいてください。
同じページには、ZEH基準に対応していること、高断熱の樹脂サッシを標準装備していることが書かれています。外壁には光触媒を採用していて、紫外線で汚れが付きにくくなり雨で流れる、という説明です。
いっぽう、公式のお知らせには、20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会が運用する住宅システム認証でG2認証を取得したという記事があります。2025年3月31日付の認定書も公開されていました。ただし記事には「当社が提供する住宅に」とあるだけで、全商品が対象なのか特定の住宅システムが対象なのかは明記されていません。住宅システム認証は仕様のシステムに対する認証なので、全棟がG2の水準で建つという意味には読み替えられません。
TATTA!の公表水準は2020年省エネ基準
TATTA!の品質と性能のページでは、断熱性能について「2020年省エネ基準適合」と書かれています。高気密・高断熱という表現も使われていますが、公表されている基準は会社全体のページにあるZEH基準やHEAT20 G2よりも低い水準です。
これは矛盾ではなく、商品によって仕様が違うということです。だからこそ、会社全体のページで見た数字が自分の建てる家の数字だとは限りません。検討しているブランドとプランで、UA値がいくつになるのかを個別に出してもらってください。
C値については、公式サイトのどのブランドのページにも数値の記載を確認できませんでした。TATTA!も高気密という表現にとどまり、数字の裏づけはありません。これは気密測定をしていないという意味ではなく、今回確認した公開資料の範囲では数値が見つからなかった、ということです。気密が気になる方は、測定を行うかどうかと、測定した結果を書面でもらえるかどうかを確認してください。
耐震等級は「相当」と「取得」で意味が違う
会社全体の性能ページには「耐震等級3相当」と書かれています。等級3相当は、等級3を取得したという意味ではありません。制振ダンパーのMIRAIEについて、性能ページは「装備可能」と書いています。いっぽう2024年9月27日付の公式のリリースでは、MIRAIEを組み込んだ「セーフティ ストロング工法」をすべての住宅商品に採用し、標準装備にしていると説明しています。揺れ幅を最大95%低減するという数値は、2017年1月の実大実験で、震度7相当の加振2回目の揺れ幅を比べた結果です。
これに対してGL SERIESの特徴ページには、許容応力度計算による耐震等級3を取得すると明記されています。構造計算の方法まで示されているのはこのブランドだけでした。TATTA!のページでは制震工法を採用していること、「防災施設と同等レベルの耐震性能」という表現までで、等級の数値表示は確認できませんでした。ニコニコ住宅と平屋生活については、性能値の記載そのものが見当たりません。
| 対象 | 断熱の公表水準 | 耐震の公表水準 |
|---|---|---|
| 会社全体の性能ページ | UA値0.60。ZEH基準対応、樹脂サッシ標準 | 耐震等級3相当。制振ダンパーMIRAIEは装備可能と記載し、リリースでは標準装備と説明 |
| 会社の認証 | HEAT20 G2認証(住宅システム認証・2025年3月31日付) | 記載なし |
| TATTA! | 2020年省エネ基準適合 | 制震工法。等級の数値表示は確認できず |
| GL SERIES | 記載を確認できず | 許容応力度計算による耐震等級3を取得 |
| ニコニコ住宅・平屋生活 | 記載を確認できず | 記載を確認できず |
ZEHの実績は2024年度に35%。それ以前の3年は0%
ZEHビルダーとしての公表値も出ています。普及実績は2021年度が0%、2022年度が0%、2023年度が0%、2024年度が35%です。目標は2025年度が20%、2030年度が80%と掲げられています。
2024年度の実績35%に対して2025年度の目標が20%と、実績より低い目標が並んでいる形です。数字は公表されているとおりに書いています。ZEH仕様で建てたい方は、この推移を見たうえで、自分のプランをZEH仕様にできるか、その場合いくら増えるのかを見積もりの段階で確認してください。
工法と検査体制について書かれていること
TATTA!の仕様としては、ベタ基礎工法、基礎パッキング工法、サヤ管ヘッダー工法、外壁通気工法、制震工法が挙げられています。基礎パッキングについては、従来の床下換気の約2倍の換気能力があるという説明です。
ただし、会社全体として主体構造が木造軸組なのか2×4なのかを明示する公式の記載は確認できませんでした。口コミには2018年12月に藤枝店で2×4で建てたという投稿がありますが、これは投稿者の話であって公式の情報ではありません。構造は見積もりの前提そのものなので、最初の打ち合わせで確認してください。
検査については、自社検査と第三者機関による検査の二重体制だと公式ページに書かれています。あわせて、技術力・現場管理・品質管理・顧客満足度・情報管理能力の5つの視点で評価を受けて「三ツ星工務店」に認定されたという記載があります。ただし、認定した機関の名称、認定を受けた年、有効期間は公式ページに書かれていませんでした。第三者の情報によれば、これは住宅検査を行う会社が加盟工務店を対象に年1回実施している施工技術の評価制度です。認定の年次を確かめたい場合は、認定証の提示を求めるのが早い方法になります。
保証60年と点検。契約前に書面で確かめること
保証は、この会社を検討するうえで確認事項がいちばん多い部分です。公式に書かれている内容と、書かれていない内容を順に整理します。
建物長期保証60年に、初期保証と延長条件の記載がない
公式のアフターサポートページには「建物長期保証60年」と書かれています。第三者機関による住宅瑕疵保険に加えて、独自の60年保証で構造躯体と防水をサポートするという説明です。倒産や廃業といったリスクにも備え、将来にわたり継続される保証体制だとも記されています。
いっぽうで、この60年がどういう形の60年なのかは書かれていません。最初に付いてくる保証が何年なのか、延長するために有償のメンテナンス工事が必要なのか、点検を受けることが条件になるのかが、どれも記載されていないためです。GL SERIESのページでは「ずっと安心の最長60年保証」と、最長という言葉付きで書かれています。
延長に条件が付くかどうかは会社ごとに違いますが、この会社がどうなのかは公式サイトからは分かりません。ですから、60年という数字を無条件の保証として受け取らないでください。契約前に、初期保証の年数、延長の条件、費用の目安、保証の対象になる部位と免責の範囲を、保証書または保証規定の書面で確認してください。
設備の延長保証、地震の建替え保証、24時間の駆けつけ
公式ページには、60年保証のほかに3つの制度が並んでいます。
| 制度 | 公式に書かれている内容 | 公式に書かれていないこと |
|---|---|---|
| 建物長期保証60年 | 構造躯体と防水が対象。住宅瑕疵保険に加えた独自保証 | 初期保証の年数、延長の条件、費用 |
| 住宅設備延長保証 | 給湯器、キッチン設備、バスルームなど主要な住宅設備を最大10年間 | 対象設備の一覧、メーカー保証との関係 |
| 地震100%建替え保証 | 新築住宅が対象。地震による倒壊・半壊での建替えや修繕費用を100%保証。リリースでは住宅の購入価格が上限で、全保証物件の総保証限度額は10億円 | 対象となる地震の規模、倒壊・半壊の判定方法、引受先、費用負担 |
| 24時間365日の緊急かけつけ | 水漏れや電気のトラブルに夜間・休日も対応。年中無休の専用窓口 | 無償で対応する範囲、出張費の有無、引き渡し後いつまで使えるか |
地震の建替え保証は、書かれている言葉のうえでは強い内容です。地震で倒壊や半壊に至った場合の建替えや修繕の費用を100%保証する、と読めます。2024年9月27日付の公式のリリースには、補修費用を住宅の購入価格を上限に100%保証すること、全国の全保証物件の損壊に対する総保証限度額が10億円で、超えた場合は按分することが書かれています。総保証限度額を超えた地震のあとに、再び地震で損壊した場合は保証の対象外とされています。ただし、どの規模の地震が対象なのか、倒壊と半壊を誰がどう判定するのか、保険としての引受先はどこなのかは公式ページに書かれていません。この制度を判断材料にするなら、保証の約款を見せてもらう必要があります。
点検の時期と回数が書かれていたのはTATTA!のページだけ
定期点検については、公式のアフターサポートページに保証4種の説明はあるものの、いつ、何回点検に来るのかというスケジュールの記載がありません。いっぽうTATTA!の家づくりの流れのページには、引き渡し時・3カ月・1年の通信点検と、2年・5年・10年の訪問点検が示され、10年以降の点検は希望する人に有償で対応すると書かれています。GL SERIESのページには見当たりませんでした。
GL SERIESの「アフター保証」のページは、確認した時点で「h2見出し」「h3見出し」といったダミーの文言が入ったまま公開されていました。内容が作られていない状態です。これは公式サイトの整備が追いついていないという事実であって、点検を実施していないという意味ではありません。
口コミの内容は分かれていました。案内が届いたという投稿がある一方で、入居10年で連絡は1年目の点検だけだったという2014年3月の投稿もあります。2020年12月には、1年点検のあとは委託業者に替わると説明されたという書き込みがありました。
投稿の内容がばらついている以上、点検の運用がどうなっているのかは外からは分かりません。だからこそ、点検の時期と回数、無償の範囲、誰が点検に来るのかを、契約前に書面でもらってください。60年保証との連動があるなら、その条件も同じ書面に含めてもらうと確実です。

グッドリビングが向いている人と、慎重に考えたい人
ここまでに確認した内容から、判断の材料になりそうな条件を整理します。会社の良し悪しではなく、条件との相性の話です。
向いていると考えられる条件
- 建物にかかる金額を先に固定したい方。TATTA!は付帯工事費と設計費、太陽光発電まで含んだ金額を公開しています
- 静岡県西部、または愛知・岐阜・神奈川の店舗の近くで建てる方。10店舗の商圏に入っていれば、着工後も現場に通いやすくなります
- 平屋を検討している方。平屋専門のブランドがあり、TATTA!にも平屋のプランがあります
- 構造計算による耐震等級3を求める方。GL SERIESは許容応力度計算による等級3の取得を明記しています
- 親会社の規模を重く見る方。2025年7月から東証プライムに上場する静岡ガスの完全子会社です。ただし保証や体制が変わったという発表はありません
慎重に考えたほうがよい条件
- 断熱と気密の数値で会社を選びたい方。今回確認した公開資料では、C値の数値も、商品別のUA値も見つかりませんでした
- 保証の条件を事前に読み込んでから決めたい方。60年保証の初期保証年数と延長条件は、今回確認した公開資料では確認できませんでした。点検のスケジュールが書かれていたのはTATTA!のページだけです
- 土地探しから任せたい方。土地探しの前の費用について、公式サイトに金額と返金条件の説明が見当たりません
- 同じ担当者に最後まで見てもらいたい方。担当者の交代に関する投稿が16年分の記録に散らばっています
- 間取りや内装材の選択肢の幅を最優先する方。設計の幅について気になる投稿が複数ありました
この整理は、公開されている情報と187件の投稿から読み取れる範囲のものです。今回確認できなかった項目は、見積もりや契約の段階で書面をもらえば埋められます。埋めたうえで他社と並べるのが、いちばん確実な進め方です。
よくある質問
グッドリビングの坪単価はいくらですか。
A. 今回確認した公式サイトの範囲では、坪単価としての数値は見当たりませんでした。TATTA!のコミコミ価格から割り戻すと、税別で施工面積20坪が1坪あたり85万円、30坪が69万円、35坪が65万円になります。ただしこの金額には付帯工事費や設計費、太陽光発電まで含まれ、坪数も延床面積ではなく施工面積です。分子も分母も一般的な坪単価とは前提が違います。他社と比べるときは、坪単価ではなく総額でそろえた見積書を各社からもらってください。
TATTA!のコミコミ価格に土地代は含まれますか。
A. 含まれません。公式サイトには「あとは土地代のみ」と明記されています。価格に入っているのは建物本体、設備、付帯工事費、設計費、建築確認申請費です。2026年7月現在の2階建ての価格は、税別で施工面積20坪1,700万円から35坪2,280万円までです。土地代のほかに、地盤改良工事、外構工事、カーテン、登記や住宅ローンの諸費用、火災保険は別に見ておいてください。
土地探しの前に申込金が必要というのは本当ですか。
A. 口コミには2013年から2022年にかけて20万円という金額を挙げる投稿が複数ありました。ただし公式サイトには「パートナー契約」という段階名があるだけで、金額も、手付なのか預り金なのかという性質も、返金の条件も記載を確認できませんでした。20万円は公式に確認できた数字ではありません。土地探しを依頼する前に、契約書の名称と金額、返金の条件を書面で示してもらってください。
断熱のUA値やC値は公表されていますか。
A. UA値は会社全体の性能ページに0.60と出ています。長期優良住宅の基準と同じ値で、どの商品の数値かは書かれていません。C値については、今回確認した公開資料の範囲では数値の記載が見つかりませんでした。測定していないという意味ではありません。TATTA!の公表水準は2020年省エネ基準で、会社全体のページとは違います。検討するブランドの数値を個別に出してもらってください。
建物長期保証60年は無条件で続くのですか。
A. そこが公式サイトでは分かりません。60年という数字と、構造躯体と防水が対象であることは書かれていますが、初期保証が何年なのか、延長に有償メンテナンスが必要なのかという条件の記載がないためです。GL SERIESのページでは「最長60年」と書かれています。保証書または保証規定を見せてもらい、初期保証の年数、延長の条件と費用、免責の範囲を確認してください。
定期点検はいつ行われますか。
A. TATTA!の家づくりの流れのページには、引き渡し時・3カ月・1年の通信点検と、2年・5年・10年の訪問点検が示されていて、10年以降の点検は希望する人に有償で対応すると書かれています。会社全体のアフターサポートページとGL SERIESのページでは、点検の時期と回数を示す記載を確認できませんでした。GL SERIESのアフター保証のページは、確認した時点で見出しのダミー文言が入ったまま公開されていました。口コミには1年点検や10年点検の案内が来たという投稿がある一方、点検が短時間で終わったという投稿もあります。点検の時期、無償の範囲、誰が来るのかを、契約前に書面でもらってください。
静岡ガスの子会社になったことで何が変わりますか。
A. 変更を示す発表は確認できませんでした。静岡ガス株式会社が2025年7月18日に全株式を取得して完全子会社にしたこと、目的が静岡県西部での販売体制の強化とハウジング事業の成長であることが公表されています。商号、商品体系、保証内容の変更を示す発表は見当たりません。契約と施工、アフターの相手方はグッドリビング株式会社のままです。
まとめ
ここまで確かめられたのは、次の5点です。
- 公開されていた口コミ187件の内訳は、気になる内容112件、中立38件、良い評価37件。ただし161件が掲示板とQ&Aサイトからで、良い評価が集まっていた口コミサイトの20件は記録の条件に合わず件数に入っていない
- 話題別では打ち合わせと担当者が53件で最多。担当者の交代に関する投稿が16年分に散らばり、店舗名を挙げた投稿も多い
- TATTA!は2026年7月現在、2階建て施工面積20坪1,700万円から35坪2,280万円の税別コミコミ価格を公開。太陽光発電、付帯工事費、設計費まで含み、土地代は別
- 断熱と耐震の水準はブランドごとに違う。会社全体の性能ページはUA値0.60と耐震等級3相当、GL SERIESは許容応力度計算による耐震等級3、TATTA!は2020年省エネ基準適合
- 2025年7月18日に静岡ガスが全株式を取得し、完全子会社になった。年間着工は約200棟、従業員は84人、累計は約15,000棟
今回確認した公開資料からは確かめられなかった項目もあります。C値、商品別のUA値、建物長期保証60年の初期保証年数と延長条件、地震100%建替え保証の対象となる地震の規模と判定方法、TATTA!以外のブランドの定期点検の時期と回数、土地探しの前の費用と返金条件、そして会社の決算の数字です。官報の決算公告データベースに出てくる同名の会社の数字は、群馬県前橋市の別法人のものなので使えません。
確認できなかった項目は、書面でもらえば比べられます。検討するブランドとプランのUA値の計算書、気密測定を行うかどうかの回答、点検スケジュール。保証書に書かれた初期保証年数と延長条件と免責の範囲、そして土地代を含む総額でそろえた見積書。この5つがそろえば、他社と同じ条件で並べられます。まずは資料請求と最初の面談で、この5つを頼んでみてください。


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