近江建設(山形)の評判と口コミを調査|価格・性能・保証を公式情報で確認

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山形で家を建てようと考えると、冬の暖房費と雪のことが先に頭に浮かびます。近江建設は、山形市や天童、米沢、庄内に店舗を構える地元の工務店で、断熱等級7をうたうモデルやアイフルホームの家を扱っています。数千万円の買い物ですから、実際に頼んだ人がどう感じたのかを先に知っておきたくなるはずです。

幸せおうち体験談では、注文住宅を建てた施主1,132人へのアンケートに加えて、住宅会社ごとの口コミを独自に調べています。価格や住宅性能、保証の条件は、公式サイトと公的な記録に照らして確認しました。

山形県内で建てる場所と担当者を実際に見てから決めたい人にとって、近江建設は検討する価値のある会社です。ただし注文住宅の坪単価も、新築の保証年数と点検の時期も、公式サイトでは見つかりませんでした。比べるための数字は、見積書と保証書という形で自分の手元にそろえる必要があります。

  1. この記事でわかること
  2. 近江建設の口コミを調べてわかったこと
    1. 7件の内訳
    2. 良い評価として書かれていたこと
    3. 気になる評価として書かれていたこと
    4. 新築で建てた人の投稿は確認できませんでした
  3. 「近江建設」で検索すると別の会社の情報が混ざります
    1. 混ざるもうひとつの理由は、扱っているブランドがフランチャイズだからです
    2. 山形の近江建設を見分ける3つの手がかり
  4. 近江建設はどんな会社か
    1. 経営状況について確認できたこと
  5. 山形県内のどこで建てられるのか
  6. 扱っている住宅ブランドと、フィアスホームがどうなったか
    1. フィアスホームは2026年3月末で契約が満了しています
  7. 近江建設の価格はいくらか
    1. これらの金額をどう読むか
    2. 坪単価が出ていないことをどう受け止めるか
  8. 住宅性能はどこまで確かめられるか
    1. 数字に付いている注記を見落とさないでください
    2. 設計の考え方は3通りあります
  9. 保証とアフターサービスで確認できたこと・できなかったこと
    1. フランチャイズ本部の保証制度との関係
  10. 口コミと公式情報から見えた近江建設の強み
  11. 契約前に知っておきたい注意点
    1. 価格の目安が公式サイトで見つかりません
    2. 掲げられている性能が標準仕様とは限りません
    3. 新築の保証の中身が公式サイトからは分かりません
    4. 他人の投稿から住み心地を知ることが難しい会社です
  12. 近江建設が向いている人・向いていない人
  13. 契約前に確認しておきたいこと
  14. よくある質問
    1. Q. 近江建設の坪単価はいくらですか
    2. Q. UA値0.23の家は標準で建てられますか
    3. Q. 耐震等級3は必ず取れますか
    4. Q. 保証は何年ですか
    5. Q. フィアスホームで建てましたが、保証はどうなりますか
    6. Q. 口コミが少ないのは、評判が悪いということですか
    7. Q. 検索して出てくる近江建設が同じ会社かどうか、どう見分けますか
    8. Q. 山形県ならどこでも建ててもらえますか
  15. まとめ

この記事でわかること

  • 近江建設で建てた人の投稿は、どれくらい見つかるのか
  • 「近江建設」で検索したときに、なぜ別の会社の情報が混ざるのか
  • 公式に出ている金額は何の金額なのか。注文住宅の坪単価は分かるのか
  • UA値0.23や耐震等級3は、標準でその性能になるのか
  • フィアスホームで建てた人の保証は、これからどうなるのか
  • 契約前に、どんな書面をもらっておけばいいのか
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住宅展示場へ行く前に、資料を集めて比較しておきましょう

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この記事の監修者

宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 井口梓美

宅地建物取引業者である株式会社AZWAYの代表。不動産取引と住宅ローンの相談実務をふまえ、価格と性能の記述、保証や制度の条件を一次情報で確認しています。

近江建設について、第三者が公開した投稿、公式サイトの記載、公的な記録の3つを照らし合わせて確かめた流れを示した図
公開されている投稿と、公式サイトの記載と、公的な記録を突き合わせて確かめました

近江建設の口コミを調べてわかったこと

第三者が公開している投稿のうち、山形県の近江建設のものだと確認できたのは7件でした。内訳は、口コミサイトに載っていたものが5件、掲示板とQ&Aサイトのものが2件です。

7件は少ない数です。そして、少ないこと自体がこの会社を判断するうえでの材料になります。他人の投稿から住み心地を知るのが難しい会社だ、ということだからです。

ここでいう7件は投稿の数であって、人数ではありません。施主本人へのアンケートではなく、公開されている投稿を読んで数えたものです。無作為に抜き出したわけでも、全部を集めたわけでもないので、世の中の割合を示すものではありません。媒体の名前は総称で書き、価格や性能の数字は公式の一次情報から取っています。

口コミにはもともと偏りがあります。強い不満や強い満足を持った人ほど書き込みやすく、ふつうに満足した人は何も書かないまま終わります。投稿された時期の仕様や担当者が、いまも同じとは限りません。書いた人がどの商品を選び、どの店舗で契約したのかも、たいてい書かれていません。件数が少ないぶん、1件をそのまま会社全体の評価に置き換えないでください。

7件の内訳

区分 件数
口コミサイト 5件
掲示板・Q&Aサイト 2件
良い内容 4件
気になる内容 1件
どちらとも言えない内容 2件
営業・打ち合わせの対応について 3件
施工品質・現場について 2件
価格・費用について 1件
間取り・仕様について 1件

良い評価として書かれていたこと

打ち合わせの進め方を評価する投稿が目立ちました。部屋ごとの使いみちに合わせて壁紙を提案してもらい、選択肢の多さと仕上がりに満足したという投稿があります。体の状態と現場の形に合わせて手すりとスロープを付けてもらい、家の中の移動が楽になったという投稿もありました。

費用について書かれていたものもあります。家が近くて打ち合わせがしやすく、工期も短く、追加した工事を含めても金額は妥当だと感じた、という内容でした。

気になる評価として書かれていたこと

相談の窓口で一方的な説明が続いたため、候補から外したという投稿がありました。担当者との相性は会社全体の評価とは別の話ですが、最初の接点で判断されることがあるのは確かです。

仕上がりの範囲についての指摘もあります。屋根の塗装そのものには満足しつつ、軒先まで塗ってほしかったという投稿がありました。床の張り替えについては、短い時間で安く仕上がった一方で、目につきにくい部分の仕上げに甘さがあった、という投稿です。

この床の投稿は、1件の中で評価が分かれている点で参考になります。速さと価格は評価され、細かい仕上げには不満が残っています。工事の範囲と、どこまで仕上げるのかを着工前に文字で確かめておくと、この種のずれは減らせます。

新築で建てた人の投稿は確認できませんでした

7件の中身を分けると、5件はリフォームや塗装の工事について、1件は住宅設備の見学先について、1件は相談の窓口での対応についての投稿でした。注文住宅を建てた施主が書いたと確認できる投稿は、今回の調査では見つかりませんでした。

見つからなかったことと、存在しないことは違います。書かれていないだけかもしれませんし、公開されていない場所にあるのかもしれません。ただ、新築の住み心地や工事中のやりとりを他人の投稿から知るのは、この会社については難しいと考えたほうがよさそうです。実物を見て、担当者と話し、書面で確かめる。この3つの比重が大きくなります。

だからこそ、モデルハウスと完成見学会が判断の中心になります。近江建設は山形県内の4か所でモデルハウスを公開しているので、まずは足を運んで確かめてください。

気になる点を確認したら、ほかの住宅会社とも比べておきましょう

口コミだけでは判断しにくい部分も、資料を並べると、価格・間取り・保証の違いを整理しやすくなります。

「近江建設」で検索すると別の会社の情報が混ざります

口コミが少ないことには、はっきりした理由があります。「近江建設」という商号の会社は全国に複数あり、検索した結果がひとつの会社の情報として並ばないからです。

今回の調査で、商号と所在地の両方を確認できた「近江建設」は、山形県の株式会社近江建設のほかに6社ありました。滋賀県近江八幡市、滋賀県長浜市、三重県津市、岩手県一関市、東京都町田市、秋田県秋田市です。このほかに商号か所在地を確認しきれなかった候補も残っているので、これで全部という数ではありません。商号に「近江建設」を含む会社としては、山形県鶴岡市の株式会社庄内近江建設、滋賀県草津市の近江建設工業株式会社もありました。

これらはいずれも山形市の株式会社近江建設とは法人番号の異なる別の法人で、土木工事業などを営む会社も含まれます。なお、株式会社庄内近江建設の本店所在地は山形県鶴岡市美咲町6番22号で、近江建設のアイフルホーム鶴岡店がある鶴岡市美咲町6-22と同じ場所です。鶴岡店で契約する場合は、契約書に書かれた請負人の商号と法人番号を確かめてください。この記事では、別の会社の評判や事業の中身については触れません。名前が同じだというだけで、混ぜて読んではいけない相手だからです。

混ざるもうひとつの理由は、扱っているブランドがフランチャイズだからです

近江建設が扱うアイフルホームは、全国に加盟店があるフランチャイズです。加盟しているのはそれぞれ別の会社で、山形県の店舗を運営しているのが近江建設にあたります。

今回の調査でも、名古屋や大阪、広島、盛岡、秋田、姫路、松江といった県外の店舗についての投稿が多く見つかりました。ブランド名で検索すると、これらが同じ会社の評判のように並びます。県外の店舗についての投稿は、山形で建てるときの判断材料にはなりません。

さらに、検索結果には転職や求人のサイトに投稿された社員の書き込みも多く並びます。働く場所としての評価であって、家を建てる相手としての評価ではないので、今回の7件には数えていません。坪単価や口コミを他所から集めてきてまとめただけの記事も同じ理由で数えていません。

山形の近江建設を見分ける3つの手がかり

山形の株式会社近江建設を見分ける手がかりとして、法人番号7390001004252、本店所在地が山形市馬見ヶ崎、公式サイトのドメインがlh-oumi.co.jpであることを並べた図
同じ商号の会社と区別するときは、法人番号と本店所在地と公式サイトのドメインで照らし合わせます

いちばん確実なのは法人番号です。山形県の株式会社近江建設の法人番号は7390001004252で、法人番号は1社に1つしか割り当てられません。本店所在地は山形県山形市馬見ケ崎2丁目7番40号で、公式サイトのドメインはlh-oumi.co.jpです。

資料やチラシ、ポータルサイトの掲載を見るときは、この3つのどれかが一致しているかを確かめてください。会社名だけで判断すると、まったく別の会社の情報を持ち込むことになります。

近江建設はどんな会社か

山形市に本店を置き、山形県内で注文住宅とリフォームを手がける会社です。1990年2月1日に近江建設として創業し、1995年11月に株式会社近江建設として法人になりました。

公式サイトの会社概要には、売上高と従業員数、資本金が記載されています。数字は下の表にまとめました。注文住宅のほか、アイフルホーム、リフォーム、不動産の売買と仲介、サービス付き高齢者向け住宅までを自社で扱っています。

項目 内容
商号 株式会社近江建設
法人番号 7390001004252
本店所在地 山形県山形市馬見ヶ崎2丁目7番40号
創業 1990年2月1日
法人化 1995年11月
代表者 代表取締役社長 新保一広
資本金 6,000万円
売上高 40億円(2024年8月期)
従業員 82名
建設業許可 山形県知事許可(特ー5)第100024号
宅地建物取引業免許 山形県知事許可(6)第1962号
一級建築士事務所 山形県知事登録(1604)第1865号

建設業許可の括弧の中の数字は、許可を受けた年度を表すもので、更新した回数ではありません。「特」は特定建設業の許可を持っていることを示します。特定建設業は、元請として大きな金額の工事を下請へ出すときに必要になる区分で、一般建設業より厳しい財産的な基準があります。

宅地建物取引業免許の括弧の中の数字は、最初の免許を1として、更新のたびに1つずつ増えます。(6)は5回更新していることを示し、免許を受けてから15年を超えていることになります。土地探しから相談できる会社かどうかを見るときの目安になります。

従業員数については、数え方の違う数字が並んでいる点に注意してください。公式サイトの82名に対して、行政の公開情報では社会保険の被保険者数として別の数字が出てきます。基準の日も数える範囲も違うので、どちらかが誤りというわけではありません。

経営状況について確認できたこと

確認できたことは3つです。公式サイトに直近の売上高が掲げられていること。2025年に米沢で新しい店舗を開いていること。そして特定建設業の許可と宅建業免許が公式サイトに掲げられていることです。

山形県内のどこで建てられるのか

拠点は山形市、天童市、鶴岡市、米沢市の4か所です。店舗にはモデルハウスが併設されていて、建てる前に実物を見られます。

拠点 所在地
山形店(本店)/山形馬見ヶ崎モデルハウス 山形県山形市馬見ヶ崎2-7-40
天童店/天童南町平屋モデルハウス 山形県天童市南町1-4-33
米沢店/米沢春日平屋モデルハウス 山形県米沢市春日2丁目4番59号
庄内店モデルハウス 山形県東田川郡三川町大字猪子字大堰端300
アイフルホーム山形中央店 山形県山形市馬見ヶ崎2-7-40
アイフルホーム天童店 山形県天童市南町1-4-31
アイフルホーム鶴岡店 山形県鶴岡市美咲町6-22

リフォームについては、山形県内に3店舗のショールームがあると公式サイトに書かれています。設備を実際に見て触って比べられる場所です。

いっぽうで、会社としての施工対応地域は明示されていませんでした。規格住宅のYUIEについては取扱会社の一覧に山形県全域と書かれていますが、これはそのブランドの対応範囲で、注文住宅やアイフルホームも同じ範囲とは限りません。県境に近い場所や庄内から内陸へまたがる土地を考えている場合は、その住所で施工できるかを最初に聞いてください。

扱っている住宅ブランドと、フィアスホームがどうなったか

近江建設が現在ウェブサイトに載せている住まいは3つです。自由設計の注文住宅としてOUMIとアイフルホーム、規格住宅としてYUIEがあります。

OUMIは最高断熱の等級7を掲げるモデルで、生涯にかかる費用と資産価値を軸に説明されています。アイフルホームは、良質でコストパフォーマンスに優れた住宅という位置づけで、時代に合った商品と保証を提供するという説明です。YUIEは、自由度の高い注文住宅とも、費用を抑えた建売住宅とも違う、デザインを決めてある規格住宅として紹介されています。

性能と設計の自由度を優先するならOUMIです。費用と仕様のバランスを取りたいならアイフルホーム、決まった形から選んで打ち合わせの手間を減らしたいならYUIEという並びになります。ただし各商品の標準価格は、公式サイトでは確認できませんでした。実際にどれを選ぶかは、見積もりを取ってからの話になります。

フィアスホームは2026年3月末で契約が満了しています

近江建設は2002年8月にワンダーホームのフランチャイズへ加盟し、これがのちのフィアスホームにあたります。山形店、天童店、庄内店、米沢店とフィアスホームの店舗を広げてきました。

そのフィアスホームのフランチャイズ契約は、2026年3月31日の契約満了をもって終わっています。現在の公式サイトの商品一覧にフィアスホームが載っていないのは、このためです。少し前に書かれた記事や比較サイトではまだフィアスホームの取扱店として紹介されていることがあるので、いま調べている情報がいつのものかを確かめてください。

すでにフィアスホームで建てている人にとっては、保証がどうなるかが気になるところだと思います。近江建設は、契約が満了したあとも保証、アフターサービス、定期点検などに変更はなく、引き続き自社で対応すると公式に告知しています。心配な場合は、手元の保証書を出して、窓口と連絡先が変わっていないかだけ確認しておいてください。

近江建設の価格はいくらか

価格は、この会社を検討するうえでいちばん情報が少ない部分です。注文住宅の坪単価は公式サイトで見つかりませんでした。商品ごとの価格帯も出ていません。

公式に金額が出ているのは、売り出し中の分譲住宅と土地です。たとえば山形市浜崎の平屋は3,890万円です。建物面積104.02平方メートル(31.46坪)、土地面積201.46平方メートル(60.94坪)、間取りは2LDKと納戸、完成時期は2026年5月と記載されています。東根市神町東の平屋は3,069万9000円で、全12区画の分譲地の1棟でした。

2026年9月に確認した不動産情報の一覧では、戸建は3,069万9000円から3,890万円でした。土地だけの物件には、東根市神町北の98坪が990万円、山形市飯塚町の約60坪が630万円といったものがありました。

建物だけの金額が出ている場所もあります。米沢市中田町の土地情報のページに、その区画に建てる場合の平屋プラン例として、建物面積89.07平方メートル(26.9坪)で建物参考価格2,400万円(税込)という数字が載っていました。ただしこれは特定の区画に合わせたプラン例で、どの商品にあたるのかは記載されていません。会社としての標準価格ではない点に注意してください。

これらの金額をどう読むか

大事なのは、それぞれの金額が何を含んでいるかです。分譲住宅の価格は土地と建物を合わせた売り出し価格で、プラン例の2,400万円は建物だけの参考価格です。どちらも特定の1件に付いた数字で、注文住宅を建てるときの目安ではありません。

それでも役に立つ数字ではあります。山形市や東根市で、土地込みで3,000万円台という水準がこの会社の売り出し価格として実際に存在する、ということは分かるからです。自分が考えている予算と大きくかけ離れていないかを見る目安にはなります。

アイフルホームについては、フランチャイズ本部がセミオーダーの注文住宅を坪単価60万円台からと表示しています。ただしこれは本部が示す全国向けの表示で、加盟店ごとの見積額でも、近江建設が提示する金額でもありません。山形の積雪や土地の条件は、この数字には入っていません。

坪単価が出ていないことをどう受け止めるか

坪単価は、延床面積の取り方や工事の範囲によって大きく動きます。同じ家でも、計算に含める面積を変えるだけで数字が変わってしまうので、比べる指標としては当てにしにくい面があります。公式サイトに坪単価が見当たらないこと自体が不誠実だとは言えません。

とはいえ、検討する側は何かの数字で比べる必要があります。坪単価がないなら、総額でそろえて比べてください。本体工事、付帯工事、屋外の給排水、地盤改良、外構、照明とカーテン、登記と住宅ローンの諸費用、火災保険、そして土地代です。近江建設は建物や土地代金以外に発生する費用も総額で提案すると公式サイトに書いているので、その総額を書面で出してもらってください。

見積書に一式とだけ書かれている項目があれば、内訳を出してほしいと伝えて構いません。何にいくらかかるのかを説明するのは会社側の仕事です。地盤調査の結果によっては地盤改良の工事が別に発生することも公式サイトに書かれているので、その可能性と概算も先に聞いておきましょう。

ここまで見てきた金額が高いのか安いのかは、1社の資料だけを眺めていても判断がつきません。同じくらいの広さの家を、ほかの会社ならいくらで建てられるのか。手元に何社かのカタログがあれば、その見当がつきます。

まだ候補を絞りきる時期でなければ、タイプの違う会社をいくつか取り寄せておくと、価格の幅が見えてきます。同じ条件で見積もってもらえば、金額の差もはっきりするはずです。

住宅性能はどこまで確かめられるか

公式サイトに数字が出ている項目と、出ていない項目がはっきり分かれています。断熱と耐震には具体的な数値が出ており、気密と価格には出ていません。

断熱については、HEAT20という基準の最高グレードであるG3をクリアし、熱の逃げにくさを示すUA値がG3の基準である0.26を上回る0.23を実現した、と書かれています。ただし、HEAT20が示すG3のUA値の目安は地域の区分によって違い、0.26は6・7地域の値です。3地域では0.20、4・5地域では0.23なので、建てる場所の区分によっては、0.23がG3の目安を上回るとは言えません。米沢市の平屋モデルハウスは、このダブル断熱仕様で建てられていて、断熱の違いを比べられる断熱ルームも設けられています。数字だけでは分かりにくい性能を、体で確かめられる場所です。

耐震については、住宅性能表示制度の「構造の安定」で最高等級である耐震等級3に相当する性能を実現している、という記載があります。工法は在来の木造軸組工法で、接合部の強度を高める独自の技術を使うと説明されています。

数字に付いている注記を見落とさないでください

UA値0.23にも耐震等級3にも、公式サイトには「ご提案内容の一部となります」という注記が付いています。つまり、これらは提案できる仕様の一例であって、どの家を建てても標準でその性能になるという意味ではありません。

ここは費用に直結します。断熱材の種類と厚さ、サッシとガラスの仕様を上げれば性能は上がりますが、その分だけ金額も上がります。自分のプランで実際にいくつになるのかは、見積もりと一緒に計算書をもらって確かめる必要があります。

気密性能を示すC値については、近江建設の公式サイトで数値を確認できませんでした。C値は設計だけでは決まらず、実際に建てた家で測ってはじめて分かる数字です。気密測定を行うのか、行うなら費用は誰が持つのか、測った結果を書面でもらえるのかを、契約前に聞いておいてください。

設計の考え方は3通りあります

公式サイトでは3つの設計スタイルが紹介されています。太陽の光や熱、風を生かして機器に頼りすぎないパッシブ設計。全館空調や高性能エアコンを前提に自由な間取りを取るアクティブ設計。その両方を組み合わせるハイブリッド設計です。

山形の冬をどう過ごしたいかで、選ぶ方向が変わります。暖房の方式と設置場所は、間取りが決まってからでは動かしにくい部分です。吹き抜けや大きな窓を希望するなら、その分を断熱と暖房でどう補うのかを、設計の段階で担当者に確かめておきましょう。

近江建設について公式サイトで確認できた項目として断熱UA値0.23、耐震等級3相当、木造軸組工法、建設業許可、分譲住宅の価格を、確認できなかった項目として注文住宅の坪単価、新築の保証年数、C値、標準仕様の性能値を並べた図
公式サイトで確認できた項目と、確認できなかった項目を分けて並べました

保証とアフターサービスで確認できたこと・できなかったこと

新築住宅の保証について、年数や対象の部位を書いたページは公式サイトで見つかりませんでした。家づくりの流れも、来店から引き渡しまでの12段階で終わっていて、引き渡し後の保証や点検にはふれていません。

確認できたのはリフォーム工事のほうです。リフォームのページには、引き渡し後2か月、6か月、1年、2年、5年、10年、15年、20年、そして最長60年まで、本部が指定する時期に定期点検を実施すると書かれています。60年までの部分には有償と明記されています。自社の専門の点検部署と外部の点検機関が連携していて、点検の時期以外でも気になる場所があれば対応するという説明もありました。

これはリフォーム工事についての記載です。新築の家に同じ点検が付くとは限らないので、そのつもりで読んでください。

フランチャイズ本部の保証制度との関係

アイフルホームについては、フランチャイズ本部が保証制度を公開しています。構造と防水と防蟻は初期20年で最長60年、地盤が20年、地震が10年、設備が10年、短期の保証が2年という内容です。20年を超えて延ばすには、有料の点検と有料のメンテナンスを受けることが条件になります。

ただし本部自身が、保証や点検の条件、内容、期間は加盟店によって異なる場合があると断っています。ですから、この年数がそのまま近江建設との契約に適用されると考えないでください。適用されるかどうかは、契約前に保証書の現物で確かめる話です。

項目 確認できたこと
新築の初期保証年数 公式サイトでは確認できませんでした
新築の定期点検の時期 公式サイトでは確認できませんでした
リフォームの定期点検 2か月・6か月・1年・2年・5年・10年・15年・20年、最長60年(有償)
点検の体制 自社の点検部署と外部の点検機関が連携
アイフルホーム本部の保証 構造・防水・防蟻は初期20年で最長60年、地盤20年、地震10年、設備10年、短期2年。延長には有料点検と有料メンテナンスが条件
本部の保証の適用 加盟店によって異なる場合があると本部が明記。近江建設の契約への適用は確認できませんでした
フィアスホームで建てた人の保証 FC契約満了後も変更なく近江建設が対応すると公式に告知

保証書をもらったら、対象になる部位、免責になる条件、延長するための条件と費用の3つを見てください。特に延長の条件は、10年目や20年目に有料の工事を求められる形になっていることが多いので、そのときいくらかかるのかを先に聞いておくと安心です。

口コミと公式情報から見えた近江建設の強み

判断の材料になりそうな点は4つあります。

1つめは、実物を見て決められることです。山形市、天童、米沢、庄内の4か所にモデルハウスがあり、リフォームのショールームも県内に3店舗あります。米沢のモデルハウスには断熱の違いを体感できる部屋まで用意されています。断熱性能のように数字だけでは分かりにくいものを、体で確かめてから決められます。

2つめは、会社の規模と許認可です。県内に4つの拠点を持ち、建設業許可は特定建設業、宅建業免許は5回の更新を重ねています。土地から探す場合も、同じ会社の中で相談を進められます。

3つめは、扱う住まいの幅です。自由設計の注文住宅から規格住宅、リフォーム、サービス付き高齢者向け住宅まであります。予算や希望が固まりきっていない段階でも、どの方向がありそうかを一度の相談で見比べられます。

4つめは、断熱性能を上げる選択肢が用意されていることです。断熱等級としては最高にあたる等級7のモデルを掲げており、UA値0.23の仕様で建てたモデルハウスも米沢で公開されています。冬の暖房費を抑えたい人にとっては、話が通じやすい相手になります。

口コミの側で目立ったのは、提案の細やかさを評価する声でした。使いみちに合わせた壁紙の提案や、体の状態に合わせた手すりとスロープの工事は、いずれも打ち合わせで要望を引き出したうえでの結果です。いずれもリフォーム工事についての2件ですが、場所や使う人に合わせて提案してもらえたことが評価されていました。

契約前に知っておきたい注意点

気をつけたい点も4つあります。強みと裏返しの関係にあるものが多いので、順に見てください。

価格の目安が公式サイトで見つかりません

注文住宅の坪単価が出ていないため、最初の段階で他社と横並びに比べることができません。公式に出ている金額は分譲住宅と土地、それに1区画向けのプラン例だけで、いずれも注文住宅の目安ではありません。総額でそろえた見積書をもらうまで、費用の判断は保留にしてください。

掲げられている性能が標準仕様とは限りません

UA値0.23も耐震等級3相当も、提案できる内容の一部という注記が付いています。自分のプランがその性能になるかどうかは別の話で、仕様を上げれば費用も上がります。パンフレットの数字を自分の家の数字だと思い込まないでください。

新築の保証の中身が公式サイトからは分かりません

年数も対象の部位も点検の時期も、公式サイトでは確認できませんでした。フランチャイズ本部の制度はありますが、加盟店によって異なる場合があると本部自身が断っています。書面で確かめる以外に方法がない部分です。

他人の投稿から住み心地を知ることが難しい会社です

新築で建てた施主の投稿は、今回の調査では確認できませんでした。あるのはリフォームや塗装の工事、住宅設備、相談窓口での対応についての投稿です。よその家の評判をあてにできないぶん、モデルハウスと完成見学会で自分の目で確かめる時間を多めに取ってください。

ひとつ補っておくと、これは近江建設だけの事情ではありません。地域で仕事をしている工務店は、全国区の掲示板やSNSに投稿が積み上がりにくいことがあります。投稿が少ないことを、そのまま評価が低いことだと読み替えないでください。とはいえ、それで一件ごとの不満が軽くなるわけでもありません。相談の窓口で一方的な説明が続いたという投稿があったのは事実ですから、担当者との相性は最初の面談で見極めてください。

近江建設が向いている人・向いていない人

向いているのは、次のような人です。

  • 山形県内で建てる予定で、モデルハウスや見学会に足を運べる人
  • 冬の暖房費を抑えたくて、断熱性能を優先して考えたい人
  • 土地探しから相談したい人
  • 注文住宅と規格住宅を並べて比べたい人
  • 将来のリフォームまで同じ会社に任せたい人

いっぽうで、次のような人には合わないかもしれません。

  • 公表された坪単価を見て、資料請求の前に候補を絞りたい人
  • 先に多くの施主の口コミを読んでから相談したい人
  • 保証の年数を各社のウェブサイトで比べてから決めたい人
  • 山形県から離れた場所に建てたい人

後半の3つは、書面をもらう段階まで進めば解消できるものもあります。判断を急がず、見積もりと保証書が出てくるところまで話を進めてから決めても遅くはありません。

契約前に確認しておきたいこと

近江建設と契約する前に書面でもらう4点として、総額でそろえた見積書、自分のプランのUA値の計算書、保証書の写し、自分の土地と間取りで耐震等級3を取得できるかどうかの回答を並べた図
この4つを書面でそろえると、他社と同じ条件で並べられます

打ち合わせのときに、次の4つを書面でもらってください。口頭の説明だけで進めると、あとから食い違いが出やすい部分です。

  • 総額でそろえた見積書。本体工事、付帯工事、屋外の給排水、地盤改良、外構、照明とカーテン、登記と住宅ローンの諸費用、火災保険、土地代まで含めた金額です。一式とある項目は内訳を求めてください
  • 自分のプランのUA値の計算書。断熱材の種類と厚さ、サッシとガラスの仕様も一緒に確認します。気密測定を行うかどうか、行うなら費用と結果の受け取り方も聞いてください
  • 保証書の写しまたは保証の一覧。対象になる部位、免責の条件、10年目と20年目に保証を延ばすための条件と、そのときにかかる費用まで確かめます
  • 耐震等級3を取得できるかどうかの回答。自分の土地と間取りで取れるのか、取るために追加費用がかかるのかを、設計の担当者に聞いてください

あわせて、建てたい土地の住所を伝えて、その場所で施工できるかを最初に確かめておきましょう。会社としての対応地域が公式サイトで確認できないので、ここは口頭でも早めに聞いておく価値があります。

地盤調査の結果によっては地盤改良の工事が別に発生します。見積もりの段階でその可能性と概算を聞いておくと、後から予算が動く幅を小さくできます。

よくある質問

Q. 近江建設の坪単価はいくらですか

A. 公式サイトの新築住宅のページにも、商品ごとの案内にも、坪単価と商品別の価格帯の記載は見当たりませんでした。金額が出ているのは売り出し中の分譲住宅と土地、それに特定の区画に合わせたプラン例だけです。分譲住宅では山形市浜崎の平屋が3,890万円、東根市神町東の平屋が3,069万9000円で、いずれも土地と建物を合わせた価格です。プラン例は26.9坪の平屋で建物参考価格2,400万円(税込)でした。どれも1件ごとの数字なので、比べるときは総額でそろえた見積書をもらってください。

Q. UA値0.23の家は標準で建てられますか

A. 標準仕様とは確認できませんでした。公式サイトにはHEAT20のG3基準を上回るUA値0.23という記載がありますが、「ご提案内容の一部となります」という注記が付いています。G3の目安とされる0.26は6・7地域の値で、3地域では0.20、4・5地域では0.23です。断熱材やサッシの仕様を上げれば近づきますが、そのぶん費用も上がります。自分のプランでいくつになるかは、計算書を見積もりと一緒にもらって確かめてください。米沢のモデルハウスはこの仕様で建てられているので、体感してから決める方法もあります。

Q. 耐震等級3は必ず取れますか

A. 必ずとは言えません。公式サイトには耐震等級3相当という記載がありますが、こちらも提案内容の一部という注記が付いています。工法は在来の木造軸組工法です。土地の条件や間取り、積雪の扱いによって結果は変わるので、自分の計画で取得できるのか、取得するために追加費用がかかるのかを設計の担当者に確認してください。

Q. 保証は何年ですか

A. 新築の保証年数は公式サイトで確認できませんでした。リフォーム工事については、引き渡し後2か月から始まり20年まで、そして最長60年まで有償で定期点検を行うと記載されています。アイフルホームのフランチャイズ本部は構造と防水と防蟻を初期20年、最長60年としていますが、条件は加盟店によって異なる場合があると本部が断っています。契約前に保証書の現物で確かめてください。

Q. フィアスホームで建てましたが、保証はどうなりますか

A. 近江建設が引き続き対応すると公式に告知しています。フィアスホームのフランチャイズ契約は2026年3月31日の契約満了をもって終わりましたが、保証、アフターサービス、定期点検などに変更はないという内容です。手元の保証書を確認したうえで、点検の窓口と連絡先が変わっていないかを一度問い合わせておくと確実です。

Q. 口コミが少ないのは、評判が悪いということですか

A. そうとは限りません。今回確認できた7件は、リフォームや塗装の工事、住宅設備、相談窓口での対応についてのもので、内容は良い評価のほうが多く、気になる評価は1件でした。地域で仕事をしている工務店は、全国区の掲示板やSNSに投稿が積み上がりにくいことがあります。同じ商号の会社が全国に複数あることや、検索結果に求人サイトの社員の書き込みが混ざることも、探しにくさの原因になっています。件数の少なさは評価の低さとは別の話です。

Q. 検索して出てくる近江建設が同じ会社かどうか、どう見分けますか

A. 法人番号と本店所在地と公式サイトのドメインで確かめてください。山形県の株式会社近江建設は、法人番号が7390001004252、本店所在地が山形県山形市馬見ケ崎2丁目7番40号、公式サイトのドメインがlh-oumi.co.jpです。同じ商号の会社は滋賀県や三重県などにも実在します。会社名だけで判断すると、別の会社の情報を持ち込むことになります。

Q. 山形県ならどこでも建ててもらえますか

A. 会社としての施工対応地域は確認できませんでした。規格住宅のYUIEについては取扱会社の一覧に山形県全域と記載がありますが、これはそのブランドの対応範囲です。注文住宅やアイフルホームが同じ範囲かどうかは分かりません。拠点は山形市、天童市、鶴岡市、米沢市の4か所なので、建てたい土地の住所を伝えて、最初の相談で確かめてください。

まとめ

確かめられたのは、次の6点です。

  • 山形市に本店を置く株式会社近江建設は、1990年創業で売上高40億円、従業員82名。建設業許可は特定建設業で、宅建業免許は5回の更新を重ねている
  • 拠点は山形市、天童市、鶴岡市、米沢市の4か所。モデルハウスとリフォームのショールームで実物を確かめられる
  • 現在の住まいはOUMI、アイフルホーム、YUIEの3つ。フィアスホームは2026年3月31日で契約満了となり、既存の顧客への保証と点検は変更なく継続すると告知されている
  • 断熱はUA値0.23、耐震は等級3相当という記載があるが、いずれも提案内容の一部という注記付き
  • 公式に出ている金額は分譲住宅と土地、それに特定の区画に合わせたプラン例(26.9坪の平屋で建物参考価格2,400万円)だけ。注文住宅の坪単価は公式サイトで見つからなかった
  • 第三者の投稿として確認できたのは7件で、内訳はリフォームや塗装の工事が5件、住宅設備が1件、相談窓口での対応が1件

公開されている資料からは確かめられなかった項目もあります。注文住宅の坪単価と本体価格、新築の保証年数と点検の時期、標準仕様としてのUA値とC値と耐震等級、会社としての施工対応地域。それに、登記上の設立年月日です。見つからなかったという意味であって、存在しないという意味ではありません。

公式サイトで見つからない数値は、書面でもらえば比べられます。総額でそろえた見積書、自分のプランのUA値の計算書、保証書の写し、耐震等級3を取得できるかどうかの回答。この4つがそろえば、ほかの会社と同じ条件で並べられます。まずはいちばん近い店舗のモデルハウスを見て、建てたい土地の住所を伝えるところから始めてください。

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