そろった街並みの分譲地と、枠のなかで選べる自由設計。完成した家を見てから決められるフジ住宅の進め方に惹かれて社名を検索すると、「やばい」や「倒産」が候補に並び、この区画で本当に決めていいのかと足が止まります。
幸せおうち体験談では、注文住宅を建てた施主1,132人へのアンケートと、住宅会社に関する独自の口コミ調査を行いました。保証とアフターサービスの条件は、公式情報と照らし合わせています。
結論を先にお伝えすると、フジ住宅は、倒産を心配する声はあるものの、東証プライムに上場して関西で分譲を続けている住宅会社です。編集部が独自調査した口コミ188件では、実物を見て納得してから買える分譲の進め方に、好意的な声が多くありました。今回は、宅建士の視点から、引き渡し後の窓口と保証の中身を詳しく見ていきます。
この記事でわかること
- 投稿のなかの「やばい」が、実際にはどこを指していたのか
- 読みのよく似た富士住建と取り違えていないか、どこを見れば切り分けられるのか
- 契約の形が分譲か建築条件付きか注文かで、変えられる範囲はどこまで動くのか
- 上場企業としての足もとを、どの開示をたどれば自分の目で確かめられるのか
- 坪単価が公式に出ていない家で、総額をどう見積もっていくのか

まずはここに注目
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この記事の監修
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 井口梓美
宅地建物取引業者である株式会社AZWAYの代表。不動産取引と住宅ローンの相談実務をふまえ、価格や保証の記述と会社の法人情報の裏づけを、公式に公開されている資料で確認しています。(監修日:2026年7月22日)

公開口コミ188件を分類してわかった、フジ住宅で語られていること
「やばい」が具体的に何を指しているのかは、投稿を一つずつ読むとつかめてきます。読み終えた188件は、設計、住宅性能、価格、施工、保証、会社と担当者という6つの論点に分かれました。

本題に入る前に、この調査がどんなものかをお伝えします。188件は、2026年7月の時点で公開されていた投稿のうち、内容を確認した数です。施主の人数ではありません。
施主本人へのアンケートではなく、無作為抽出でも全件収集でもない調査です。ですから割合や多数派を示せる調べ方ではありません。この記事で扱うのは、良い評判と気になる評判の両面、その背景にある事情、そして契約前にできる確認です。
投稿で言われていることと、公式に裏づけできることは、切り分けて扱っています。特定の口コミサイト名やアカウント名は記事に出さず、載せるのは媒体の種類だけにとどめました。法人としての情報は、国が運営する法人情報の公表サイトで照らし合わせています。上場企業としての数字は、会社が開示している資料に沿って確認したもので、第三者が一つずつ検証した値でも、すべての物件や商品に共通すると裏づけたものでもありません。
加えて、読み進める前に押さえておきたいことがあります。フジ住宅は1973年に個人創業、1974年に会社を設立し、2026年7月の時点で半世紀を超えて続いてきました。関西を地盤に、毎年まとまった数の住まいを世に出してきた会社です。届けた家が増えれば、投稿の総数も増えるでしょう。ただしそれは、一件ごとの不満の重さを軽くする理由にはなりません。
建物そのものは気に入っていても、打ち合わせでの一言が引っかかって評価が下がる。読み進むうちに、そんな書き込みにも出くわしました。そもそもネット上の投稿というのは、投稿者の層に偏りがあります。満足している人が、日頃わざわざ投稿する機会は多くありません。良い体験と気になる体験の、どちらが投稿に向かいやすいのかも、今回は確かめていない部分です。ですから、投稿の偏りがどちらを向いているかは、この件数だけでは読み取れません。だから、投稿の件数だけで住人ぜんたいの評価を読み取ることはできないのです。
この土台を頭の隅に置いて、先へ進んでください。
数えてみると、内訳はこうなりました。件数がいちばん厚かったのは設計・商品選択で63件。これに価格・費用34件、住宅性能・断熱31件が続き、施工品質・工期24件、経営・会社の現況・契約相手19件、保証・アフター17件という並びでした。
ここに出ている数字が映すのは、どんな話題が文章にされやすかったかという偏りだけです。数が多いから良い、あるいは悪いという評価にはつながりませんし、統計として取り出したものでもありません。
6つの論点を、一つの表に並べました。上ほど大事という順ではなく、どれも同じ重さで見ています。
| 6つの論点 | 公式や公的な記録で確かめられたこと | 公開情報だけでは見えない部分 | 契約前に確かめたいこと |
|---|---|---|---|
| 設計・商品選択 | 自由設計の戸建て、完成済みの分譲、注文までを扱う総合不動産であること | 各商品で標準に入る範囲、間取りや設備をどこまで動かせるか | 選べる幅の広さと、その枠を超えたときに増える金額の出し方 |
| 住宅性能・断熱 | 一級建築士事務所の登録があり、自由設計住宅は全邸で住宅性能評価書を取得すると公表していること | 断熱や耐震の等級表示、検討中の商品や一棟ごとの実際の数値 | わが家の性能評価書を受け取れるか、等級がいくつで確定するか |
| 価格・費用 | 分譲は価格が提示され、自由設計や注文は仕様で総額が動くこと | 坪単価の公表値、標準に含まれる範囲、オプションの単価 | 諸費用まで入れた総額と、標準の外に出たときに足される金額 |
| 施工品質・工期 | 建設業許可を持つこと(個別の戸建の施工主体や検査体制は物件によって異なる) | 現場ごとの検査の回数、工事写真の残し方 | 誰が施工と検査を行うのか、施主が立ち会える場面と記録の受け取り方 |
| 保証・アフター | 新築住宅の構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分に、引き渡しから10年の責任がかかること。定期点検を引渡しから3か月・1年・2年・5年・10年に行うと公表していること | 初期保証の年数、延長の条件、補修に動く会社と窓口 | 保証書に書かれた主体と免責、住み始めたあとに動く会社の名前 |
| 経営・会社の現況・契約相手 | 東証プライム上場の総合不動産で、事業を継続していること | 個々の物件で実際に契約する相手や担当の体制 | 契約書に載る売主と、住み始めたあとの連絡先の会社名 |

設計と商品選びをめぐる受け止め(言及63件)
いちばん多く語られたのが、この論点でした。フジ住宅の家づくりで話題になっていたのは、思い描いた自由度と実際との差です。自由設計と聞いてフルオーダーを想像していたら、選べる範囲が決まっていた。そう受け止めた投稿がいくつもありました。良い側では、区画や日当たりまで実物を見てから決められる、分譲ならではの納得感を挙げる声が並びます。
投稿だけでは、商品の選べる範囲そのものへの不満なのか、説明と受け取り方のずれなのか、その経緯までは確かめられません。ただ、フジ住宅は完成した建売、土地に建物を組み合わせる自由設計、一から描く注文までを扱っていて、どれを選ぶかで動かせる幅が変わります。契約の前に、自分が進めているのがどの形なのか、間取りや設備をどこまで変えられるのかを図面と仕様書で確かめておくと、認識のずれは起きにくくなります。
建物の造りと住み心地について(言及31件)
住宅性能に触れた投稿では、住んでからの暖かさや静かさへの評価と、逆に物足りなさを感じた声の両方がありました。分譲と自由設計では建物の仕様がそろっていないため、同じ会社の家でも体感の書き込みには幅が出ます。
ここで大切なのは、体感の口コミは住んだ人の条件つきの感想だという点です。断熱や気密の効き方は、間取りや窓の取り方、その土地の気候で変わってきます。気になるなら、検討している家の住宅性能評価書を受け取れるか、断熱等級や耐震等級がいくつで確定するのかを、営業担当に数字で尋ねるのが近道です。
お金をめぐる受け止めの幅(言及34件)
価格の投稿は、割安に感じたという満足と、進めるうちに予算を超えたという声に分かれていました。標準の仕様から外れる希望を足していくと、当初の見込みから総額が動く。これは分譲でも自由設計でも起こりうる話です。
フジ住宅は分譲の物件には価格を出していますが、自由設計や注文の坪単価は公表していません。だからこそ、標準に何が含まれ、どこからがオプションなのかを一覧でもらい、諸費用まで入れた総額で比べることが、あとからの上振れを防ぎます。価格の詰め方は、後ろの章でもう一度取り上げます。
現場と工期をめぐる声(言及24件)
施工の書き込みでは、外構や仕上がりが案内どおりで満足という声がある一方、入居後の水回りの不具合や、建築中に見つけた部材の欠けを指摘する投稿もありました。個別の戸建の施工主体や検査体制は物件によって異なるため、投稿だけでは不具合の原因までは確かめられません。
だからこそ、契約の前に自分で押さえておける部分があります。誰が施工と検査を行うのか、施主が立ち会える場面がどこにあるのか、工事中や引き渡し前の写真を記録としてもらえるのかを、着工の前に確かめておくと安心につながります。
住み始めたあとに向けられた声(言及17件)
引き渡し後の対応をめぐっては、安心できたという声と気になる声の両方がありました。定期点検やフォローに満足したという投稿がある一方で、連絡がつきにくかった、補修の対応に納得できなかったという書き込みも見られます。家を建てる会社への評価は、住み始めてからの窓口の動きで大きく変わるものです。
ただし、これらは裏の取れていない投稿で、対応が実際にどうだったかまでは確かめられていません。裏を返せば、ここは契約の前に自分で詰められる部分でもあります。点検の時期はいつか、不具合の連絡先はどの会社か、返答や訪問までの流れがどうなっているかを保証書の文面で確かめておくと、住んでからの不安は小さくなります。
会社の現況と担当者について(言及19件)
会社の現況や担当者に触れた投稿もありました。おうち館での提案や現地案内がていねいだったという声がある一方で、商談のなかで価格の説明が変わった、打ち合わせの記録が残らず希望とのずれが出た、という書き込みもあります。ただ、これらは裏の取れていない個人の投稿で、事実関係までは確認できていません。会社全体の進め方を示すものではありません。
大切なのは、決めたことを口約束で終わらせず、契約書や打ち合わせのメモに残しておくことです。契約書に載る売主が誰で、住み始めたあとの連絡先がどの会社になるのかも、紙の上で押さえておきましょう。会社の安定は次の章で公的な情報から確かめ、担当者との相性は打ち合わせの場で見きわめる。そう切り分けると、判断がぶれにくくなります。
「やばい」の中身を、公的情報と会社の開示で確かめる
前の章で188件を6つの論点に分けました。そのうち「会社は大丈夫なのか」という不安には、口コミよりも公開された記録のほうがはっきり答えてくれます。ここからは会社が出している情報で照らしてみましょう。
会社のいまは法人番号と上場情報から確かめられる
フジ住宅の法人番号は1120101037457で、本店は大阪府岸和田市にあります。国の法人情報の公表サイトなら、この番号から商号や所在地をたどれます。会社は東京証券取引所のプライム市場に上場し、1990年から株式を公開してきました。上場している会社には、決算の内容を定期的に開示する義務があります。直近の開示では、純資産は数百億円の規模でプラスを保ち、自己資本比率はおおむね3割前後で推移していました。宅地建物取引業の免許は国土交通大臣(13)第2430号。この(13)は、これまで13回にわたって免許を更新してきたことを表します。更新のたびに事業を続けてきた積み重ねが、番号の中に残っているわけです。数字の細かな確認のしかたは、この記事のよくある質問でも触れます。

「危ない」「潰れる」と検索されることと、記録で見えること
検索の続きには、会社の存続を心配する言葉が並ぶことがあります。強い言葉が出てくること自体は、それを調べた人がいたという足あとにすぎません。会社の経営が実際にどうなっているかは、検索の並びではなく開示された数字で見るのが筋です。
公開されている範囲では、フジ住宅は上場を維持し、決算を開示し、免許を更新し続けています。ここから言えるのは「事業は続いている」という事実までで、将来にわたって何も起きないと保証するものではありません。上場企業であっても住宅購入のリスクがゼロになるわけではなく、確かめられるのは今の記録だけです。この線引きを守って読むと、不安の大きさを実物の情報に合わせて整えられます。
公表されている数字と、公表されていない数字がある
会社の開示でわかることと、わからないことは、意外とはっきり分かれているのです。上場企業なので、売上や利益、純資産といった財務の数字は開示資料で追えます。一方で、自由設計や注文の坪単価、商品ごとの断熱等級や耐震等級、初期保証の年数といった住まいの細かな数値は、公式サイトからは読み取りにくいのが実際のところです。
ここを混ぜてしまうと、会社が確かだから家の仕様も確かだ、と話が飛んでしまいます。会社の安定と、わが家の性能や価格は、別々に確かめる必要があります。財務は開示で、住まいの数値は見積もりと住宅性能評価書で。分けて押さえておけば、「やばい」という言葉に振り回されずにすみます。
気になる点を確認したら、ほかの住宅会社とも比べておきましょう
口コミだけでは判断しにくい部分も、資料を並べると、価格・間取り・保証の違いを整理しやすくなります。
「フジ住宅」と「富士住建」は別の会社
口コミを読むときに、まず外せない注意点があります。名前も読みもよく似た「富士住建」という会社が、別に存在するのです。この二つを取り違えると、まったく関係のない評判を自分の検討先の話として受け取ってしまいます。
名前が似た会社との見分け方
フジ住宅は大阪府岸和田市に本社を置く、東京証券取引所プライム市場の上場企業です。証券コードは8860。関西を地盤に、分譲や自由設計の戸建て、マンションを手がけています。一方の富士住建は埼玉県の会社で、「完全フル装備の家」を掲げ、関東で注文住宅を展開しています。事業の中身も拠点も、まったく別です。
確実なのは、投稿元の会社概要や契約書にある商号・本店所在地・法人番号・証券コードで確かめることです。こちらのフジ住宅は法人番号1120101037457、証券コードは8860。大阪や岸和田、泉州、自由設計の街づくりといった言葉だけでは断定できませんが、埼玉や千葉、完全フル装備という言葉が出てきたら、それは別の会社の評判です。検索でたどり着いた記事がどちらを扱っているのかを、最初に見ておくと後の判断がぶれません。
投資や就職の話題も混ざりやすい
上場企業ならではの事情もあります。フジ住宅と検索すると、株価やIR、配当、年収といった投資家や就職希望者向けの話題が一緒に出てきます。これらは家を建てる話ではないので、住まいの評判を探すときは切り分けておきたいところです。
口コミを読むときは、住んだ人・買った人・建てた人の声かどうかを見ます。株や仕事の評価は、住宅の品質とは別の物差しです。同じ社名の下に違う関心が集まっているだけなので、自分が知りたいのは住まいの話だと意識して読むと、必要な情報にたどり着きやすくなります。
「注文住宅だと思っていた」を避ける、契約の形の違い
設計の自由度をめぐっては、受け止めに幅がありました。自由設計と注文と分譲は、契約の形がどう違うのか。ここを先に押さえておくと、「思っていたのと違う」が起きにくくなります。
建売・建築条件付き・注文の違い
フジ住宅が扱う住まいは、大きく三つの形に分かれます。完成した分譲、いわゆる建売は、間取りや仕様が決まった家を見て買う形です。建築条件付きの土地に自由設計を組み合わせる形は、決められた枠の中で間取りや設備を選んでいきます。一から考える注文や建て替えは、自由度がいちばん高いかわりに、決めることも金額の幅も大きくなります。
下の表に、三つの違いを整理しました。どれが良い悪いではなく、自分の希望と予算に合う形を選ぶための地図として見てください。
| 住まいの形 | 設計が決まる時点 | 変えられる範囲 | 向いている人 | 契約前に確かめること |
|---|---|---|---|---|
| 完成した分譲(建売) | 購入前にほぼ確定 | 原則そのまま。オプションは限られる | 実物を見て早く決めたい人 | 現地で日当たり・間取り・仕上げを自分の目で確認 |
| 建築条件付き+自由設計 | 契約後の打ち合わせで確定 | 決められた枠内で間取り・設備を選択 | 枠内で自分好みに整えたい人 | 標準に入る範囲と、変更・追加で動く金額 |
| 注文・建て替え | ゼロから設計して確定 | 間取りから仕様まで幅広く | こだわりを一から形にしたい人 | 打ち合わせ回数、確定するまでの総額の見え方 |
「自由設計」という言葉は、フルオーダーと枠内の選択の両方に使われます。だからこそ、営業担当に「これは三つのうちどれですか」と聞いてしまうのが確実です。契約する形がはっきりすれば、どこまで変えられて、どこから追加費用になるのかも見えてきます。
街づくりの分譲では、まわりの条件も間取りに関わる
フジ住宅の分譲は、50戸から200戸ほどの規模で街ごとつくる「街づくり」が特徴です。まとまった区画を一体で整えるので、街並みがそろい、道路や公園の配置も計画的になります。その反面、区画の位置や隣の家との距離、外構の共通ルールが、間取りや窓の取り方に関わってくることもあります。
気に入った区画があれば、建物だけでなく、道路付けや隣棟との間隔、日当たりも合わせて見ておくと安心です。街全体でそろえる決まりがある場合、外観や塀の自由度がどこまでかも確認しておきたい点です。実物の街を歩いて、暮らしの動線を想像してみると、図面だけではわからない部分が見えてきます。
口コミと公開情報から見えるフジ住宅の強み
気になる声ばかりを見てきましたが、良い評価もはっきりありました。では、フジ住宅の強みはどこにあるのか。口コミで語られた良い点と、公開情報から確認できる現況を、分けて挙げておきます。
良い口コミで語られていること
満足の声で多かったのは、実物を見て決められる分譲の安心感でした。完成した家や街並みを歩いて確かめてから買えるので、暮らしのイメージがつかみやすいという受け止めです。価格に対する納得感を挙げる人もいます。自由設計では、枠のなかで間取りや設備を選ぶ楽しさに触れた投稿も見られました。関西で数多くの住まいを届けてきた実績から、地元での安心感を語る声もあります。
もちろん、これらも投稿者の条件つきの感想です。同じ強みが自分にも当てはまるかは、モデルハウスや完成物件を自分の目で見て確かめるのがいちばんです。おうち館のような相談窓口で、実際の販売図面や仕様書を見せてもらうと、口コミの良し悪しを自分の基準で判断できます。
公開情報から確認できるフジ住宅の現況
口コミとは別に、公開情報から確認できる現況もあります。フジ住宅は東証プライムに上場する総合不動産です。分譲のほか、マンション、賃貸のフジパレス、中古住宅の再販まで手がけています。宅地建物取引業の免許は、これまで13回にわたって更新されてきました。ただし、上場していることや免許の更新は現時点で確認できる事実であって、将来の経営や個別の住宅の品質を保証するものではありません。
会社の現況と、わが家の仕上がりが良いことは、別の話として見る必要があります。公開情報は判断材料の一つですが、それだけで住まいの満足が決まるわけではありません。間取りや仕様、担当者との相性は、自分の目と足で確かめていくことになります。
公表されない坪単価と、総額の組み立て方
お金の不安は、口コミでも繰り返し出てくる論点でした。表に出ていない坪単価を、どう固めていけばいいのか。ここは自分の動き方しだいで、あとからの上振れをかなり抑えられます。
公表されている情報と、出ていないもの
分譲の物件には、価格がはっきり示されています。見て、比べて、納得して買えるのが分譲の良さです。一方で、自由設計や注文の坪単価、標準にどこまで含まれるか、オプションの単価といった数字は、公式サイトからは読み取りにくいのが実際です。
非公表の理由は、公開情報だけでは確かめられません。ただ、選ぶ仕様で総額が動く商品では、標準に何が入っていて、どこからがオプションになるのかを表にしてもらうと役に立ちます。そうすれば、金額の中身が見えてきます。
見積もりは、標準・オプション・付帯・諸費用に分けて読む
総額を固めるコツは、見積もりを四つに分けて読むことです。標準で入る本体の価格、追加で選ぶオプション、地盤改良や外構といった付帯の工事、登記や税やローンにかかる諸費用。この四つを分けて並べると、どこで金額が動くのかがひと目でわかります。
とくに付帯工事と諸費用は、本体価格の陰で見落とされがちです。土地の状態によっては地盤改良が要りますし、外構をどこまでやるかでも総額は変わります。契約の前に、諸費用まで入れた総額の見積もりをもらい、標準の外に出たときにいくら足されるのかを聞いておく。この一手間が、予算オーバーへの一番の備えになります。
ここまで見てきた金額が高いのか安いのかは、1社の資料だけを眺めていても判断がつきません。同じくらいの広さの家を、ほかの会社ならいくらで建てられるのか。手元に何社かのカタログがあれば、その見当がつきます。
まだ候補を絞りきる時期でなければ、タイプの違う会社をいくつか取り寄せておくと、価格の幅が見えてきます。同じ条件で見積もってもらえば、金額の差もはっきりするはずです。
引き渡しのあとは誰が動くのか、その確かめ方
住み始めてからの対応については、気になる声もありました。ただ、論点別の件数は肯定や中立も含むので、件数から苦情の順位や利用者全体の傾向は測れません。引き渡しのあと、実際に動くのは誰なのか。ここは契約の前に自分で詰めておける部分なので、確かめ方を具体的にしておきます。
アフターの口コミは、こう受け止める
連絡がつきにくかった、返事に時間がかかった、補修に納得できなかったという書き込みが、引き渡し後の論点では見られました。ただし、これらは未検証の個人の投稿で、実際の対応がどうだったかまでは確かめられていません。一件の書き込みから会社全体の対応を決めつけることはできない、という前提は外さないでください。
その一方で、投稿が示す不安そのものは軽くありません。住まいは引き渡しで終わりではなく、暮らしはそこから始まります。この論点は、会社を一方的に疑う材料にも、会社の責任を軽くする理由にもなりません。契約前に自分で確かめられることを固めつつ、引き渡し後の対応は会社選びの確認材料の一つとして見ておきましょう。
引き渡し後に備える、確認の手順
契約前の文書確認は大切ですが、それだけで住んでからの対応が保証されるわけではありません。だからこそ、保証範囲と窓口、回答の目安、補修の手順を確かめ、連絡の記録を残しておくことが効いてきます。以下を保証書と契約書の文面で押さえておくと、いざというときに迷いません。
- 保証の主体はどの会社か、売主と補修に動く窓口の会社名を確かめる
- 初期保証の年数と延長の条件、点検の時期がいつ来るのかも見ておく
- 不具合の連絡先は電話かフォームか、受付から返事までの目安の日数を聞く
- 連絡したことは日付で記録に残し、いつ・何を・誰に伝えたかをメモしておく
- 直った状態は写真と書面で受け取り、是正が完了したことを形に残す
- 定期点検は何年目に誰が来るのか、担当が替わっても引き継がれる仕組みかを確かめる
これらは特別な交渉ではなく、聞けば答えてもらえる範囲の確認です。住まいは法律上、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について、引き渡しから10年の責任が売主か請負人に課されます。その土台の上に、会社ごとの保証がどう上乗せされるのかを、紙で確かめておけば十分です。
フジ住宅が向いている人・慎重に検討したい人
最後に、これまでの話を人物像へあてはめてみます。合う合わないは価値観しだいで、どちらが良い悪いという話ではありません。
向いているのは、完成した家や街並みを実際に見てから納得して決めたい人です。関西で腰を据えて家を探していて、上場企業としての安定を重く見る人にも合います。枠のなかで間取りや設備を選ぶ自由設計の進め方に、楽しさを感じられる人にも向いています。分譲の街づくりがつくる、そろった街並みや計画的な区画に魅力を感じるなら、相性は良いでしょう。
慎重に検討したいのは、間取りも仕様も一から自由に決めたい、フルオーダーへのこだわりが強い人です。この場合は、契約する形が注文なのか枠内の自由設計なのかを、最初にはっきりさせる必要があります。対応エリアが関西中心なので、それ以外の地域で建てたい人も候補から外れます。打ち合わせの回数や担当者との相性を重く見るなら、契約前に進め方をよく確かめておきたいところです。
よくある質問
フジ住宅がやばいと言われるのはなぜですか?
A. 「やばい」が検索候補に並ぶのは、その三文字で調べた人がいたという足あとであって、会社に何かの判定が下ったわけではありません。今回読んだ188件でも、実物を見て選べる分譲への良い評価と、住み始めてからの対応や設計の自由度への気になる声とが、別の論点に散らばっていました。良い意味と気になる意味の両方が、同じ三文字で語られているのが実際のところです。
フジ住宅と富士住建はどう違いますか?
A. まったく別の会社です。こちらのフジ住宅は岸和田に本社を置く証券コード8860の上場企業で、関西で分譲や自由設計の家を手がけています。富士住建のほうは関東の会社で、「完全フル装備の家」を掲げています。名前も読みもよく似ていますが、拠点も事業の中身も別物です。口コミを読むときは、地名だけでなく、商号や法人番号1120101037457、証券コード8860で見分けるのが確実です。
フジ住宅で注文住宅は建てられますか?
A. 建てられます。ただしフジ住宅は完成した分譲や自由設計の戸建てが主軸で、注文や建て替えも扱う総合不動産です。「自由設計」という言葉は、枠のなかで選ぶ形とフルオーダーの両方に使われます。契約前に、自分が進めるのが分譲・建築条件付きの自由設計・注文のどれなのかを、営業担当に確かめておくと認識のずれが起きません。
フジ住宅の坪単価はいくらですか?
A. 自由設計や注文の坪単価は公式サイトに載っていないので、本記事でも具体的な金額は挙げていません。分譲の物件には価格が提示されています。総額を知りたいなら、本体・オプション・付帯工事・諸費用まで入れた見積もりを取り、同じ枠に落として比べるのが確実です。
フジ住宅が対応しているのはどの地域ですか?
A. 公式サイトによると、主な営業エリアは大阪府全域と、兵庫県・和歌山県の一部です。本社は大阪府岸和田市にあります。全国どこでも建てられる会社ではないので、検討している土地が対応エリアに入るかは、商品や物件ごとに公式サイトや担当窓口で確かめてください。
フジ住宅は経営が危ないのですか?
A. 公開された情報を見るかぎり、事業は続いています。東京証券取引所プライム市場に上場して決算を開示し、宅地建物取引業の免許も13回にわたって更新してきました。純資産はプラスを保ち、自己資本比率もおおむね3割前後です。ここから言えるのは今の記録までで、将来を保証するものではありませんが、「潰れる」と断定できる材料は公開情報からは見当たりません。
フジ住宅のアフターや保証はどう確認すればいいですか?
A. 法律上は、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について、引き渡しから10年の責任が売主か請負人に課されます。そこへ会社ごとの保証がどう上乗せされるか、初期保証の年数や点検の時期、連絡の窓口は、契約時の保証書で確かめてください。口コミでは住み始めてからの対応に気になる声もあったので、この部分はとくに文面で押さえておくと安心につながります。
まとめ 契約の前に確かめたい6項目
フジ住宅の「やばい」を分解すると、会社への不安と、住まいの進め方への不安に分かれていました。会社の側は、上場や免許といった公開情報で「事業は続いている」ことまで確かめられます。住まいの側は、契約の形と総額と引き渡し後の窓口を、自分で詰めていく部分です。最後に、判を押す前の確認点を並べておきます。
- 検討先が岸和田本社・証券コード8860のフジ住宅か、富士住建など別の会社と混同していないかを確かめる
- 契約する形は分譲・建築条件付きの自由設計・注文のどれで、変えられる範囲はどこまでかを押さえる
- 標準に含まれる範囲とオプションの境目、付帯工事と諸費用まで入れた総額を出してもらう
- 建物の住宅性能評価書を受け取り、断熱や耐震の等級がいくつで確定するかを聞く
- 保証の主体と年数、点検の時期、引き渡し後の連絡先がどの会社かを確かめる
- 会社の安定は開示で、担当者との相性は打ち合わせで、分けて見極める
この6つを、モデルハウスやおうち館で資料をもらいながら一つずつ確かめれば、ネット上の三文字に振り回されずに済みます。判断の軸になるのは、誰かの評判ではなく、自分の条件と、手元の紙に書かれた事実です。

