ファーストステージは「やばい」?評判と口コミ143件を独自調査

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営業担当を置かず、設計士と直接やりとりしながら図面を詰めていく。ファーストステージのその体制に惹かれて社名を調べ始めたところで、検索窓に「やばい」や「高い」が出てきます。よさそうだと感じたばかりなのに、その二語が何を指しているのか気になって落ち着きません。候補にそうした語が出てきても、ファーストステージの評価がそこで決まるわけではありません。

幸せおうち体験談では、注文住宅を建てた施主1,132人へのアンケートと、住宅会社に関する独自の口コミ調査を行いました。断熱性能と気密性能、保証の条件は、公式情報と照らし合わせています。

結論を先にお伝えすると、ファーストステージは、価格の目安が公式サイトに出ていないため見積りで確かめる必要はありますが、性能を数字で選びたい人にとって有力な選択肢になります。公式サイトには、全棟で気密測定を行い、家のすき間の量を表すC値は0.3から0.5だと記載されていました。今回は、宅建士の視点から、断熱と気密の性能と価格の実際を詳しく見ていきます。

この記事でわかること

  • 「やばい」と検索する人が気にしているのは、工期とお金と連絡のどれなのか
  • 営業担当がいない会社では、誰と打ち合わせをして家づくりを進めるのか
  • 気密と断熱の公表値のうち、会社が「当社調査」と記載しているのはどの数値か
  • 坪単価の記載がないなかで、他社の見積もりと比べるときはどの項目を確認するのか
  • 全国に59社ある同名の法人と、水戸の会社をどう見分けるのか
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この記事の監修

宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 井口梓美

宅地建物取引業者である株式会社AZWAYの代表。不動産取引と住宅ローンの相談実務をふまえ、保証と価格の書き方、法人の裏づけを、公式に公開されている資料で確認しています。(監修日:2026年7月24日)

ファーストステージの評判を編集部が調べた道すじを、3つの段階に分けて描いた図。1つめの段階は、公開されていた口コミや体験談143件に目を通すこと。2つめの段階では、それをお金、住まいの性能、図面と外観、現場と引き渡し、保証と点検、地域と窓口、打ち合わせと担当者という7つの論点にふり分けた。3つめの段階は、公式サイトと、国税庁の法人番号公表サイト由来の登記情報、経済産業省のgBizINFO、官報の決算公告に当てて確かめること。図の中に「施主本人へのアンケートではありません」と明記されている。投稿に書かれている内容そのものは未検証である。
公開されていた143件に目を通し、論点ごとにふり分けるまでの道すじです。誰が書いたのかも、書かれている中身が正しいかどうかも、この段階では判定していません。会社と建物についての事実関係は、公式サイトと国の記録に当てて別に確かめています。施主本人へのアンケートではありません。
  1. ファーストステージの口コミ143件は、どんな話題に分かれていたか
    1. お金にまつわる話として書かれていたこと(言及24件)
    2. 住んでからの寒暖や光熱費について(言及24件)
    3. 図面と見た目について書かれていたこと(言及21件)
    4. 現場と引き渡しをめぐる書き込み(言及19件)
    5. 引き渡したあとの世話のされ方(言及21件)
    6. 地域と窓口の違いに触れた声(言及9件)
    7. 打ち合わせと担当者についての声(言及25件)
  2. 「やばい」という言葉は、何に向けられているのか
    1. ひとつめは、家が建つまでにかかる時間
    2. ふたつめは、営業がいない進め方への戸惑い
    3. 三つめは、連絡の取りやすさ
    4. 四つめは、金額の見え方
    5. 五つめは、同じ社名の別の会社との取り違え
  3. 「やばい」の問いを、公式の記載と公の記録で確かめました
    1. 検索の候補に出ることと、事実であることは別
    2. 会社は自分から「時間がかかる」と書いている
    3. 官報の決算公告に載っていた数字
    4. 厚生年金の適用事業所として登録されている
    5. 国の登録では、建設業の許可が2031年まで有効だった
    6. 同じ社名の会社が全国に59社ある
  4. ファーストステージはどんな会社で、何を強みにしているのか
    1. 1997年に水戸で始まり、いまは8つの窓口を持つ
    2. 断熱材を自分の工場でつくっている
    3. 許可と免許の括弧の数字は、それぞれ別のものを指す
  5. 営業担当がいない進め方は、実際どう動くのか
    1. 相談から引き渡しまでは12の段取り
    2. 1組に3人がつく体制
    3. 見積りのあとに追加を出さないと明記している
    4. 同じ担当が工事とアフターまで続く
  6. 家が建つまでの時間は、どれくらい見ておくのか
    1. 打ち合わせに約3か月、工事に約4か月
    2. 棟数を絞っていることが期間に効く
    3. 期間が延びたときに何を確かめるか
  7. 価格と坪単価は、どこまで見えるのか
    1. 公式サイトに坪単価の明記はなかった
    2. 掲載されていた1事例の価格帯
    3. 相見積もりで見ておくところ
  8. 性能の数字は、どこまで公式が裏づけているのか
    1. 全棟で気密を測り、数値を公表している
    2. 断熱材と窓は、何を使っているのか
    3. 全棟で許容応力度計算を行い、耐震等級3
    4. 公表値には「当社調査」という但し書きがある
  9. 入居してからの保証と点検は、いつまで続くのか
    1. 引き渡しから2年は、無料で無制限
    2. 構造と雨漏りは10年、地盤は20年
    3. 100年の制度は、第三者の財団のしくみ
  10. 前向きな受け止めは、どんなところに集まっていたか
    1. 設計士と直接話せること
    2. 家の暖かさについての声
    3. 押し売りがないことへの安心
  11. 契約の前に、自分の目で押さえておきたいこと
    1. 見積書の内訳と、追加が出ない範囲
    2. 打ち合わせの記録の残し方
    3. 検査と測定の結果をもらえるか
    4. 引き渡し後の連絡先
  12. ファーストステージが向いている人・立ち止まりたい人
    1. 選択肢になりやすい人
    2. いったん立ち止まって考えたい人
  13. よくある質問
    1. ファーストステージは本当に「やばい」のですか
    2. 会社の経営は続いていますか
    3. 家が建つまでどのくらいかかりますか
    4. 坪単価はいくらですか
    5. 保証はどのくらいの期間つきますか
    6. 断熱や気密の性能はどのくらいですか
    7. 営業担当がいないと、話が進まないのではありませんか
    8. 同じ名前の会社が他にもありますよね
  14. まとめ

ファーストステージの口コミ143件は、どんな話題に分かれていたか

数の話から始めます。この143件は、2026年7月時点で公開されていた投稿のうち、内容を確認した数です。数えたのは投稿のほうで、施主の人数ではありません。ひとりが別々の場所に書けば、その分だけ件数は増えます。

今回の調べ方は、施主本人へのアンケートではなく、無作為抽出でも全件収集でもない調査です。ですから割合や多数派を示せる調べ方ではありません。特定の口コミサイト名やアカウント名は記事に出さず、載せるのは媒体の種類だけにとどめました。数の大小を根拠にした話も、この先には置いていません。建物と会社にかかわる事実のほうは、公式の記載と、国が運営する法人情報の公表サイト、それに官報に載った決算の公告で確かめています。

口コミを読むときの手つきについても、先に断っておきたいことがあります。この章で並べるのは、良い評判と気になる評判の両面、そしてそれが書かれた事情です。まず、棟数を重ねてきた会社なら、その年月のぶん投稿の総数も増えるでしょうし、目につく数も自然と多くなります。ただしそれは、一件ごとの不満の重さを軽くする理由にはなりません。目の前の一軒を建てる人にとって、他社と比べた確率の話は何の慰めにもならないからです。

それから、住まいそのものに不満がなくても、もうひとつ、打ち合わせでの一言が長く残ることがあります。人と人が半年以上つき合う仕事なので、建物の出来とは別のところに引っかかりが生まれるのでしょう。反対に、不満なく暮らせている人ほど、口コミ欄からは足が遠のきます。満足しているときこそわざわざ投稿する機会は多くありません。確かめようがないのは、書かずにいた人の受け止めのほうです。この記事では、そこを推し量らないことにします。もう一点、公開されている書き込みは投稿者の層に偏りがあり、そこは念頭に置いてください。文章を書く習慣のある人と、そうでない人とでは、そもそも記録の残り方が違います。

そのうえで、143件を7つの論点にふり分けました。いちばん数が集まったのは打ち合わせと担当者で25件。次いでお金にまつわる話に24件、住んでからの寒暖や光熱費に24件が並びました。あとは図面と見た目に21件、引き渡したあとの世話に21件、現場と引き渡しに19件、地域と窓口に9件という並びです。

ファーストステージについての言及143件を、7つの論点ごとに数えた横棒グラフ。内訳は打ち合わせ・担当者・契約が25件、価格・費用が24件、住宅性能・設備が24件、間取り・デザイン・物件選びが21件、保証・アフター・管理が21件、施工品質・引き渡しが19件、エリア・拠点とモデルハウスが9件。総数143件。
棒の長さは、その話題に触れた投稿がいくつあったかを表します。数がいちばん集まったのは打ち合わせ・担当者・契約で25件、7つを足すと143件になります。話題にのぼった回数を映したもので、評価の高低とは別のものとして見てください。

お金にまつわる話として書かれていたこと(言及24件)

金額の話は、住宅会社を選ぶ人がいちばん先に知りたがるところです。この論点の24件は、前向きな受け止めが3件、気がかりが1件、どちらとも言い切れないものが20件でした。その大半は、高い安いの判定ではありませんでした。選んだ設備とその差額、他社の見積りとの違い。そうした条件の書き留めが中心でした。

同じ会社の同じ工法でも、土地の状態と選んだ設備で総額は動きます。地盤の改良が要るかどうかだけでも、数十万円から百万円台の差が出ることがあります。ですから金額の書き込みは、その人の土地と仕様がセットでないと比べようがありません。

実際、建築の途中を書き残していた人は、地盤調査で一か所だけ弱い層が見つかり、改良の費用と日程が上乗せになりそうだと記していました。別の書き込みでは、建物の仕様を決めきったあとになって、外構に回せるお金が細っていたことに気づいています。総額の話は、建物の本体だけを見ていると見誤ります。

住んでからの寒暖や光熱費について(言及24件)

暮らしはじめてからの体感は、24件が該当しました。前向きが8件、気がかりが6件、中立が10件です。冬の朝の室温や、エアコンの効きかたに触れた書き込みが目立ちました。

この会社は断熱材を自社の工場でつくり、窓は樹脂のトリプルサッシを使うと公式に書いています。体感の話は、その仕様が実際にどう効いたかの手ざわりに近いものです。ただし、家の向きや窓の大きさ、住む人の暮らし方でも体感は変わります。

図面と見た目について書かれていたこと(言及21件)

間取りと外観に触れた投稿は21件です。内わけは前向きが15件、気がかりが2件、中立が4件でした。設計士と直接やりとりしたという話が、この論点にはよく出てきます。

この論点でいちばん細かかったのは、建築の途中を順に書き残していた記録でした。外壁は面ごとに素材を変えています。道路から見える側は経年で表情が出るもの、北側は汚れに強い金属板、南側は塗り壁という選び分けです。天井の高さも部屋ごとに変え、窓は全部トリプルの樹脂サッシでそろえたと書かれていました。一つずつの決めごとが、選んだ理由とともに残っています。

ただし、そこまで決められた人は、時間もかけています。間取りを自分たちで詰めるのに1年ほど費やしたと書いている人がいました。設計士と直接やりとりできる体制は、施主の側にも図面を読む手間を求めます。

いっぽうで、公式は「極端なデザイン重視の建物は設計しません」と自ら明記しています。住みやすさとメンテナンスのしやすさを先に置く、という方針です。奇抜な外観を求めて相談に行った人と、暮らしやすさを求めて行った人とでは、同じ提案でも受け止めが分かれます。

現場と引き渡しをめぐる書き込み(言及19件)

施工の質や引き渡しに触れたものは19件でした。前向きが3件、気がかりが12件、中立が4件です。工事の期間そのものへの言及も、ここに含まれます。なお、書き手が施主本人かどうかも、書かれた出来事が実際にあったかどうかも、編集部では確かめられていません。

公式は施主と一緒に現場をチェックする段取りを流れのなかに置き、第三者の機関による全10回の全数工程検査を行うと書いています。現場を見せる姿勢そのものは、公式の記載から確認できました。書き込みに出てくる個別の出来事の真偽までは、こちらでは判定していません。

着工より前の段階についても記録が残っていました。敷地に縄を張って建物の位置を示す地縄を見て、図面で見たときより小さく感じたと書いている人がいます。解体や造成から順に進んでいく様子も、日付とともに残されていました。工程のどこで何が起きるのかを先に知っておくと、現場に立ったときの戸惑いは小さくなります。

引き渡したあとの世話のされ方(言及21件)

保証と点検の話は21件です。前向きが3件、気がかりが8件、中立が10件でした。入居してから何年か経った人の書き込みが、この論点には混ざります。

公式が案内している保証は4本立てです。引き渡しから2年は補修が無料・無制限、構造と雨漏りは10年、地盤は20年。もう1本が完成引渡保証で、こちらは別途の費用がかかると書かれていました。11年目から先は100年住宅財団という第三者の制度に乗り、定期点検は6か月と12か月と24か月に置かれています。期間と条件は後段の章で一つずつ並べます。

地域と窓口の違いに触れた声(言及9件)

対応エリアや拠点に関する言及は9件でした。前向きが2件、気がかりが3件、中立が4件です。水戸とつくばが中心で、東京と神奈川と群馬にも窓口があります。

会社は施工エリアを絞ることを公式にデメリットとして挙げています。地域に密着して1棟ずつ丁寧に建て、アフターを回しきるための線引きだ、という説明です。土地が対応エリアの外だと、そもそも相談の入口に立てません。

打ち合わせと担当者についての声(言及25件)

この論点は25件。前向きが8件、気がかりが9件、中立が8件でした。営業担当がいない進め方をどう感じたか、という話がここでは中心です。

売り込みがなくて楽だったという受け止めと、こちらから動かないと進まなかったという受け止めが、同じ体制から生まれています。この割れ方には理由があるので、次の章でほどきます。

ファーストステージについての口コミ143件を、載っていた場所の種類と、書き手の受け止め方で分けた図。載っていた場所の内訳は住まいの掲示板とQ&Aサイトが107件、個人のブログが36件。受け止め方は、前向きなものが42件、どちらとも言い切れないものが60件、気がかりを書いたものが41件。合計143件。
143件を、どんな場所に載っていたかと、書き手がどう受け止めていたかで分けたものです。選び方が無作為ではないので、ここでの多い少ないは世の中の割合とは別のものです。掲載先は種類だけを記し、媒体の名前は伏せています。

掲載されていた場所の内わけは、住まいの掲示板とQ&Aサイトが107件、個人のブログが36件でした。同じ投稿が別の場所に転載されているものは、1件として数えています。

この内わけには、はっきりした偏りがあります。掲示板の側は、水戸の本社住所と公式サイトのURLが併記された1本の長いスレッドに集まっていました。ブログの側も、その多くが同じ施主の建築記録です。着工前から引き渡しまでを順に書き残した記事が並びます。つまり、書き手の人数は件数よりずっと少ない。143という数字は投稿の数であって、143人の施主から聞き取ったものではありません。

「やばい」という言葉は、何に向けられているのか

前の章で143件を7つに分けました。その分け方をもう一度たどると、読んだ範囲で繰り返し出てきた引っかかりは、五つに整理できます。検索した人がこの五つだけを気にしていたと決めることはできませんし、候補欄に語が出ることだけで、会社が危ないとも危なくないとも言えません。ここでは、確かめられる形になっている五つを順に当たります。

ひとつめは、家が建つまでにかかる時間

まず出てくるのが期間の話です。公式は打ち合わせにおよそ3か月、工事におよそ4か月、合わせて7か月ほどを見てほしいと書いています。大手の規格住宅なら4か月前後で引き渡す商品もあるので、そこと比べれば長く感じます。

この7か月は、はじめから公表されている標準の目安です。企画のプランを当てはめるのではなく、施主と一緒に図面をつくるから時間がかかる、というのが会社の説明です。ただし、これは目安の話にすぎません。個々の工事が契約した予定より遅れたかどうか、遅れたときの説明や埋め合わせが足りていたかどうかは、まったく別の論点です。書き込みに出てくる遅れの経緯を、こちらで裏づけることはできていません。

ふたつめは、営業がいない進め方への戸惑い

「ファーストステージには営業マンがいません」。これは公式サイトの、家づくりの流れのページに実際に書かれている一文です。売り込みがない代わりに、施主の側から質問を出して打ち合わせを動かす場面が増えます。

この進め方への受け止めは、はっきり分かれています。ただ、分かれ目を施主の心がまえだけに置くのは違うでしょう。進行の管理役、役割の分担、次に連絡が来る時期。そこを会社の側が示していたかどうかで、同じ体制でも見え方は変わります。施主の側も、契約の前にそこを聞いておくと判断しやすいはずです。

三つめは、連絡の取りやすさ

返事が早かったという書き込みと、待たされたという書き込みが、どちらも公開されています。どちらについても、書かれた内容の真偽や、待ち時間が生じた事情までは確かめられていません。体制の面でいえば、営業担当を置かない進め方では、設計と現場を兼ねる人が窓口を持つことになります。

会社は1組の施主に対してメイン担当とサブ担当2名の3人で見る体制を公式に掲げています。窓口が一人に固定されない設計です。そのうえで確かめておきたいのが、担当ごとの受け持ちの範囲、連絡の手段、返事までの目安、そして担当が不在のときの代わりの窓口です。

四つめは、金額の見え方

坪単価が公式サイトに出ていません。だから比較サイトの推計や、実例1件の価格帯を手がかりにするしかなく、そこで「高い」「安い」の印象が割れます。推計も1件の掲載事例も代表値ではないので、参考の域を出ません。なぜ検索の候補に「高い」が並ぶのかまでは、今回の調べでは確かめられませんでした。

いっぽう会社は、見積りの段階で最終金額を確定させ、それ以降は追加のオプションを出さないと公式に明記しています。総額を早い段階で閉じる建て方だと読めます。

五つめは、同じ社名の別の会社との取り違え

これがこの社名に固有の、いちばん見落とされやすい筋です。「ファーストステージ」という商号の会社は、国の法人情報の記録によれば全国に59社あります。大阪の不動産会社、振袖と成人式写真の店、人材の派遣会社。業種はばらばらです。

検索の候補を実際に測ると、社名のうしろに「振袖」「成人式」「不動産投資」「空室」「派遣」といった語が並びます。これらは水戸の住宅会社とは無関係の別法人に向けられた語です。口コミサイトの書き込みも、社名だけを見て読むと取り違えます。

気になる点を確認したら、ほかの住宅会社とも比べておきましょう

口コミだけでは判断しにくい部分も、資料を並べると、価格・間取り・保証の違いを整理しやすくなります。

「やばい」の問いを、公式の記載と公の記録で確かめました

五つの筋がほどけたところで、事実のほうへ移ります。検索の候補に語が出ることと、その語が指す出来事があることは、別のものです。ここから先は、誰かの書き込みではなく、会社が自分で公開している記載と、国や官報に残っている記録だけを材料にします。

検索の候補に出ることと、事実であることは別

候補欄は、その語で検索した人がいたという記録です。真偽の判定は入っていません。会社名と強い語の組み合わせは、いったん誰かが打ち込むと候補に残り、それを見た人がまた打ち込むので、勝手に太くなっていきます。

だから、候補に「やばい」が出ること自体は、この会社について何かを証明しません。証明できるのは、その語が指しそうな中身を一つずつ公開情報に当てたときに、何が確かめられて何が確かめられないか、という線引きだけです。

会社は自分から「時間がかかる」と書いている

公式サイトには「家づくりのメリット・デメリット」というページがあり、メリットを5つ挙げたすぐ下に、デメリットが3つ並べてあります。①施工エリアと月あたりの建築棟数を制限している。②打ち合わせにおよそ3か月、施工におよそ4か月で、7か月程度を見てほしい。③極端なデザイン重視の建物は設計しない。

住宅会社が自社サイトに短所を書く例は、そう多くありません。ここで大事なのは、「やばい」の筋のうち工期とエリアの二つが、会社自身の申告と一致していることです。隠されていた欠点が露見したという話ではなく、はじめから開いている情報でした。

官報の決算公告に載っていた数字

決算公告というのは、株式会社が決算の内容を外に知らせるために出す告知のことです。この会社の分は、官報に第25期として掲載されていました。掲載は2021年9月16日、決算の締め日は2020年7月31日です。

載っていた数字は、純利益が2,817万4,000円、総資産が21億7,088万3,000円。それから利益剰余金、つまりこれまでの利益の積み上がりが3億3,960万1,000円でした。会社名も所在地も代表者も、公式サイトの会社案内と一致します。

ただし、確かめられたのはここまでです。第26期から先、つまり2021年7月期以降の公告は、公開情報では確認できませんでした。直近の業績がどうなっているかを、この記事では書けません。

厚生年金の適用事業所として登録されている

もう一つ、会社が動いているかどうかを外から見る材料があります。厚生年金保険と健康保険の適用事業所を検索できる国のしくみです。ここに水戸市常磐町の事業所が載っており、被保険者は44人と記録されていました。

この記録には、適用が終わった日を書く欄があります。同社の行は空欄でした。社員が社会保険に入り続けている状態が、外から確認できる形で残っているということでしょう。

国の登録では、建設業の許可が2031年まで有効だった

いちばん重い材料がこれです。国土交通省は建設業者の登録を誰でも引ける形で公開しています。そこで許可番号から引くと、1件だけヒットしました。

出てきたのは、許可行政庁が関東地方整備局、許可番号が国土交通大臣許可 第027078号、商号が株式会社ファーストステージ、所在地が水戸市常磐町1-1-9、電話番号も公式と同じもの。資本金額の欄は20,000千円、つまり2,000万円で、公式の会社案内と一致しました。

そして許可の有効期間の欄には、令和8年1月8日から令和13年1月7日までと書かれていました。西暦でいえば2026年1月から2031年1月です。建設業の許可は5年ごとに更新するもので、これが切れると許可の要る工事は請け負えなくなります。法令で定める軽微な工事は例外です。国の登録上、この会社の許可はこの7月時点で有効でした。ただし許可が有効であることと、直近の業績や将来も事業が続くかどうかは、別の話として読む必要があります。

ひとつ補足があります。公式サイトの会社案内は許可番号を「(特-30)第27078号・許可年月日 平成30年4月25日」と載せていますが、これは大臣許可を最初に受けたときの表記です。国の登録を見るかぎり、その後も更新が重ねられていました。なお同じ検索システムで宅地建物取引業の免許を番号から引こうとしたところ、絞り込みがうまく働かず、こちらは直接の確認に至っていません。免許番号そのものは、公式サイトと住宅ポータルに掲載された登録情報の双方で一致しました。

同じ社名の会社が全国に59社ある

国税庁の法人番号公表サイトをもとにした記録には、この会社と同じ商号の法人が全国に59社あると書かれています。59という数は、住宅会社の商号としてはかなり多いほうです。

とくに紛らわしいのが、大阪市北区に本社を置く同名の不動産会社です。こちらは2020年5月に東京証券取引所のプロ向け市場へ上場しています。水戸の住宅会社とは法人番号が違う、まったく別の会社です。日本語版ウィキペディアには、水戸の会社の項目にこの上場が書き込まれていますが、公式サイトに投資家向けの情報はなく、上場は公開情報では確認できませんでした。取り違えの可能性が高いとみて、この記事では上場について何も書きません。

水戸市内にも、商号がよく似た別の会社があります。口コミを読むときは、社名だけでなく、水戸市常磐町という所在地か、法人番号9050001003187で当たるのが確実です。

ファーストステージはどんな会社で、何を強みにしているのか

ここまでで「やばい」の中身がほぐれました。次は、そもそもどんな会社なのかを事実で押さえます。

1997年に水戸で始まり、いまは8つの窓口を持つ

創業は1997年2月。はじめは有限会社として水戸市栄町で立ち上がり、2000年5月に株式会社へ切り替わっています。本社は2003年から水戸市常磐町。資本金は2,000万円、決算の締め日は7月末日です。

窓口は水戸本社と三の丸、ひたちなか、つくば、それに東京の西荻窪と浅草、神奈川の横浜、群馬の前橋。合わせて8か所です。サービス提供エリアは茨城、東京、神奈川、群馬の4都県と公式に書かれています。設立からの実績は1,000棟以上、というのが公式の記載です。

断熱材を自分の工場でつくっている

この会社のいちばん変わったところは、断熱材を自社でつくっている点です。素材はセルロースファイバー。水戸市で集めた新聞紙を原料にした自然素材で、製造プラントを2か所持っています。1か所目は2012年、2か所目は2017年に設置されました。

住宅会社が断熱材メーカーを兼ねる例は多くありません。仕入れではなく自分でつくるので、材料の値段と品質を自分の側で握れます。公式は調湿性と防音性、防火性を挙げ、経年で性能が落ちにくいことと、火災時に有毒ガスを出さないことを利点に挙げました。

許可と免許の括弧の数字は、それぞれ別のものを指す

会社案内には二つの番号が並んでいます。特定建設業許可は国土交通大臣許可(特-30)第27078号。宅地建物取引業免許は茨城県知事(4)第6077号です。どちらも括弧つきですが、中の数字の意味は別ものです。

建設業のほうの「特-30」の30は、許可が出た年度を指します。平成30年です。公式に併記された許可年月日が平成30年4月25日なので、そこと合います。更新した回数ではありません。「特」は特定建設業の略です。発注者から直接請け負った工事で、下請に出す契約の総額が法令の基準を超えるときに必要になる区分を指します。会社の質や規模の優劣を表す等級ではありません。

宅建業のほうの「(4)」は、これが4期目の免許だという意味です。宅建の免許は5年ごとに更新するので、3回の更新を重ねてきた計算になります。県知事の免許なので、宅建業の事務所は茨城県内にとどまります。建設業が大臣許可なのは、営業所が複数の都県にまたがるからです。

営業担当がいない進め方は、実際どう動くのか

評価が割れる原因は、この体制そのものにあります。では、どこで合う人と合わない人に分かれるのか。仕組みを分解すれば、その境目が見えてきます。

相談から引き渡しまでは12の段取り

公式サイトの「家づくりの流れ」は、無料相談会から始まって12段階に区切られています。無料でプランを描き、設計を申し込んで地盤を調べ、外観と水まわりを決め、見積りを出し、契約する。そこから内装と照明を詰め、地鎮祭を経て着工します。

そして竣工検査と、建築主事による完了検査。検査済証が出てから引き渡しです。段取りが番号つきで公開されているので、いま自分がどこにいるかを施主の側から数えられます。

1組に3人がつく体制

公式が「トリプルチェック」と呼んでいるしくみがあります。1組の施主に対して、メイン担当のほかにサブ担当が2名つき、設計と施工を3人で見る、という説明です。

担当が一人だけだと、その人の休みや異動でやりとりが止まります。3人で持てば、そのリスクは下がる理屈です。ただし、実際に誰がどの範囲を受け持つのかまでは公式に書かれていないので、相談の段階で聞いておくのが確実でしょう。

見積りのあとに追加を出さないと明記している

流れの5番目、お見積りの段には、注目すべき一文があります。設計図面と基本仕様に沿って最終金額を示し、それ以降は追加のオプションが一切ない、という趣旨の記載です。ただし、これで総額が一切動かないと読むのは早すぎます。施主の側から仕様を変えれば金額は変わりますし、地盤の改良のように見積りの前提の外にある費用も出てきます。税や諸費用の扱いも含めて、どこまでが確定した範囲なのかは見積書の条件と契約書で確かめてください。

注文住宅で総額が膨らむのは、契約後に設備を上げていく場面が多いからです。そこを先に閉じる建て方は、予算を守りたい人には向きます。反対に、着工後にも仕様を変えたい人には窮屈に感じられるかもしれません。

同じ担当が工事とアフターまで続く

契約の段には、契約後も同じ担当者がワンストップで施工とアフターメンテナンスまで対応する、と書かれています。設計した人が現場も見て、引き渡し後の点検にも顔を出す、という考え方です。

引き継ぎのたびに経緯を説明し直す手間は、これで減ります。いっぽうで、担当者との相性が最後まで効くという意味でもあります。最初の相談で違和感があれば、そのまま7か月つき合うことになるので、そこは早めに伝えたほうがいいでしょう。

家が建つまでの時間は、どれくらい見ておくのか

工期は、「やばい」と打ち込んだ人が確かめたくなる論点のひとつです。今回の調べでは工期だけを切り出して数えていないので、多い少ないの順位は示しません。ただ、目安の数字が公表されているので、そこを基準に置けます。

打ち合わせに約3か月、工事に約4か月

公式が示す目安は、打ち合わせがおよそ3か月、施工がおよそ4か月。合計で7か月程度です。ワンストップの自社設計・自社施工で短縮はしている、という但し書きもついています。

土地探しから始める場合は、この7か月の前に土地を決める期間が乗ります。建築確認の申請と地盤の調査も流れのなかに入るので、相談に行った月から数えると、1年近く見ておくほうが安全でしょう。

棟数を絞っていることが期間に効く

会社は月あたりの建築棟数を制限していると公式に書いています。理由は、1棟ずつ丁寧に建てることと、アフターメンテナンスを回しきることの二つです。

棟数に上限があるということは、着工の順番待ちが生じうるということでもあります。急いでいる人にとっては、この方針そのものが不利でしょう。なお、棟数を絞るのは会社が掲げる方針であって、それだけで個々の現場の人の配置や仕上がりまで見通せるわけではありません。着工の時期、現場につく人数、検査の記録。この3つは自分の案件について個別に確かめてください。

期間が延びたときに何を確かめるか

工期の遅れは、どの住宅会社でも起こりえます。天候、資材の入荷、地盤の状態、確認申請の審査。原因はいくつもあります。ただ、契約で決めた引き渡しの日を過ぎたのなら、遅れたこと自体がまず重い確認事項です。原因、責任の分かれ目、引き直した日程、追加の費用や仮住まいの扱い。ここは書面で説明してもらってください。

契約前に確かめるなら、遅延したときの取り扱いが工事請負契約書のどこに書かれているかを聞くのが早いでしょう。引き渡し日の変更をどう通知するのか、仮住まいが必要になった場合の扱いはどうか。このふたつを先に聞いておけば、あとで揉めにくくなります。

価格と坪単価は、どこまで見えるのか

金額の話に入ります。ここから先は、確かめられた数字と確かめられなかった数字を分けたうえでの話です。

公式サイトに坪単価の明記はなかった

公式サイトを見ても、坪単価も本体価格も総額も書かれていませんでした。2026年7月時点での話です。だから、この記事では坪単価の代表値を出しません。推計をそれらしく載せるほうが読みやすいのは確かですが、根拠のない数字は判断の役に立たないからです。

比較サイトが独自に算出した坪単価は複数出回っています。ただ、それらは公表値ではなく、掲載事例からの逆算です。会社の公式見解として扱うと、見積りとずれたときに困ります。

掲載されていた1事例の価格帯

金額の手がかりとして確認できたのは、住宅ポータルに載っていた建築実例です。延床37.3坪の事例に「1900万台」という価格帯の表示がありました。あくまで1件の掲載であり、坪単価の代表値ではありません。

注文住宅の価格は、建物の本体だけでは決まりません。外構や付帯の工事、地盤の改良、登記や火災保険などの諸費用が乗ります。本体価格だけを他社と並べても、比べたことにはならないのです。

相見積もりで見ておくところ

複数社を比べるなら、金額の総額よりも「何が含まれていて、何が別なのか」の線を見るほうが確実です。同じ2,000万円でも、外構が入っているかどうかで中身は変わります。

この会社の場合、見積り時点で総額が確定して以降の追加がないと公式に書かれています。他社の見積りに「オプション別途」が並んでいるなら、そこも足したうえで比べてください。地盤改良は調査してみないと要否がわからないので、見込み額を入れてもらうと差が読みやすくなります。

ここまで見てきた金額が高いのか安いのかは、1社の資料だけを眺めていても判断がつきません。同じくらいの広さの家を、ほかの会社ならいくらで建てられるのか。手元に何社かのカタログがあれば、その見当がつきます。

まだ候補を絞りきる時期でなければ、タイプの違う会社をいくつか取り寄せておくと、価格の幅が見えてきます。同じ条件で見積もってもらえば、金額の差もはっきりするはずです。

性能の数字は、どこまで公式が裏づけているのか

性能の数字は、住宅会社ごとに書き方が違います。どこまでが測った値で、どこからが自己評価なのか。そこを分けて読むと、比較の精度が上がります。

ファーストステージ(株式会社ファーストステージ)について、公式サイトが公表している内容と、国の登録で確認した内容を分けてまとめた表の図。住宅の性能と保証は会社の公表値であり、編集部が実測または第三者検証したものではない。工法は木造枠組壁工法の2×6工法。全棟で気密測定を行い、公表値はC値0.3から0.5平方センチメートル毎平方メートル、UA値0.2から0.4ワット毎平方メートル毎ケルビン。ただしこの水準の位置づけは公式が「当社調査」と注記している。断熱材は水戸市の新聞紙を原料に自社プラントで製造するセルロースファイバー。窓はトリプル樹脂サッシ。全棟で許容応力度計算を行い耐震等級3。換気は熱交換率90パーセントのダクトレス第1種換気。第三者機関による全10回の全数工程検査。保証は、引き渡しから2年が無料・無制限のメンテナンス補修、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防ぐ部分が10年、地盤が引き渡し日から20年で1事故あたり最大5000万円。11年目からは100年住宅財団の制度で10年ごとに第三者点検。定期点検は引き渡し後6か月、12か月、24か月。許認可は特定建設業許可が国土交通大臣許可 第27078号で、国土交通省の建設業者登録では許可の有効期間が令和8年1月8日から令和13年1月7日までと記録されている。宅地建物取引業免許は茨城県知事(4)第6077号、建築士事務所登録は茨城県知事登録第A2765号。ただし坪単価は公式サイトに明記がなく、金額は確定していない旨が図中に注記されている。
住宅の性能と保証は公式サイトが公表している内容、許認可は国の登録で確認した内容です。両者を分けて載せています。C値とUA値、全棟の気密測定、全棟の許容応力度計算による耐震等級3、換気、第三者機関による全10回の工程検査。いずれも会社が公表している内容です。編集部が実測したり第三者に検証させたりしたものではありません。国の登録で確かめられたのは、建設業許可が2031年1月まで有効であることです。坪単価は公式に明記がなく、金額を出せませんでした。

全棟で気密を測り、数値を公表している

気密の性能はC値という指標で表します。床面積1平方メートルあたりの隙間の面積を示す数字で、小さいほど隙間が少ないという意味です。公式が公表しているのは0.3から0.5という範囲で、全棟で気密測定検査を実施すると書かれています。

ここで大事なのは、測定を全棟でやると明記している点です。カタログ値だけを載せて実測に触れない会社もあるので、そこは差になります。引き渡しのときに測定結果の書面をもらえるかは、確かめておくといいでしょう。

断熱材と窓は、何を使っているのか

断熱の性能はUA値で表します。建物の外側から熱がどれだけ逃げるかを示す数字で、こちらも小さいほど逃げにくいという意味です。公式の公表値は0.2から0.4。建築物省エネ法の基準である0.75を下回る水準だと説明されています。

窓は樹脂のトリプルサッシ。断熱材は自社製のセルロースファイバー。換気は熱交換率90パーセントのダクトレス第1種で、ダクトを使う方式は自社では採らないと明記しています。全棟で燃費の計算書をつくるという記載もありました。

全棟で許容応力度計算を行い、耐震等級3

耐震のところに、この会社の姿勢がよく出ています。許容応力度計算というのは、柱や梁、床の一つずつに地震の力がどう伝わるかを計算するやり方のことです。全棟でこれを実施し、耐震等級3を保証すると公式に書かれています。

木造2階建ての住宅では、簡易な壁量計算で「耐震等級3相当」と表示する会社も少なくありません。相当と、計算にもとづく等級3とでは、確かめ方の重さが違います。公式が両者の違いを自ら説明しているのは、正直な書き方だと受け取れます。

構造は木造枠組壁工法の2×6。壁の枠材を2×4から2×6に変えると壁の中の厚みがおよそ1.6倍になり、断熱材を厚く入れられる、というのが公式の説明です。

公表値には「当社調査」という但し書きがある

ひとつ、正確に書いておきたいことがあります。公式はC値の水準について「日本の注文住宅メーカーでトップクラス」と表現していますが、その根拠として「当社調査」と自ら注記しています。第三者が横並びで測って順位をつけた数字ではありません。

数値そのもの、つまり0.3から0.5という範囲は公式の公表値です。トップクラスという位置づけのほうが自己評価にあたります。この二つを分けて読めば、性能の話は他社と正しく比べられます。

入居してからの保証と点検は、いつまで続くのか

保証は、期間の長さより「誰が何を負うのか」で読むものです。公式の記載を、そのまま表に起こします。

保証・点検 期間 対象と条件
メンテナンス保証 引き渡しから2年 あらゆる補修が無料・無制限
構造と雨水の保証 引き渡しから10年 構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防止する部分の補修費用
地盤保証 引き渡し日から20年 不同沈下による損害の補修費用と仮住まい費用など。1事故につき最大5,000万円
完成引渡保証 保証書の発行後 着工や工事の続行ができなくなった場合に、残工事の完成と引渡しを保証。別途費用が発生
100年住み継ぐ住宅保証制度 11年目から10年ごと 保険金を支払って第三者点検を受ける。100年住宅財団による制度
定期点検 6か月・12か月・24か月 築3年目以降は「住まいの見守りサービス」

引き渡しから2年は、無料で無制限

最初の2年について、公式は「あらゆる補修に関して無料・無制限」と書いています。範囲を絞らない書き方をしている点が特徴です。住みはじめて気づく細かな不具合は、たいていこの期間に出ます。

ここで確かめておきたいのは、連絡の窓口です。担当者が施工からアフターまで続く体制なので、その人に直接言えばいいのか、別の受付があるのか。引き渡しのときに聞いておくと、いざというときに迷いません。

構造と雨漏りは10年、地盤は20年

10年の保証は、構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防止する部分が対象です。これは、住宅の品質確保の促進等に関する法律が、新築住宅の請負人または売主に10年間の責任を負わせている範囲と重なります。公式もその範囲を明記しています。

地盤のほうは20年で、1事故につき最大5,000万円まで。不同沈下、つまり建物が場所によって違う沈み方をして傾く現象への備えです。補修の費用だけでなく、工事のあいだの仮住まいの費用も対象に含むと書かれています。着工前に地盤を調べ、必要なら改良する段取りも流れに入っています。

100年の制度は、第三者の財団のしくみ

「100年住み継ぐ住宅保証制度」という名前は目を引きますが、中身を正確に押さえておきましょう。法律で定められた10年の瑕疵担保が終わる11年目から、10年ごとに保険金を支払って第三者の点検を受ける、という制度です。

運営しているのは100年住宅財団で、この会社が単独で100年間を保証するわけではありません。公式もその点を自ら注記しています。11年目以降は費用が発生するしくみなので、いくらかかるのかは契約前に確認しておきたいところです。

前向きな受け止めは、どんなところに集まっていたか

気がかりの側ばかり並べても、判断材料としては片手落ちです。前向きな受け止めが42件ありました。そちらで繰り返し出てきた話を三つ挙げます。

設計士と直接話せること

いちばん多く重なったのが、この点です。要望を営業経由で伝えると、どうしても伝言になります。図面を描く人と直接話せると、その場で「それは構造上むずかしい」「こうすれば実現できる」という返事が返ってきます。

納得のいくまで何度でも打ち合わせをする、というのは公式の記載にもありました。時間がかかるという短所と、この長所は同じ体制の裏表です。

家の暖かさについての声

冬の室温に触れた投稿が、前向きな側にまとまっていました。自社製のセルロースファイバーと樹脂トリプルサッシ、それに第1種換気という組み合わせが、体感として効いているという受け止めです。

もっとも、体感は住む人の感じ方に左右されます。数字で確かめたい人は、引き渡し時の気密測定の結果と燃費計算書を受け取って、そこを見るほうが確実でしょう。

押し売りがないことへの安心

展示場で連絡先を書いた途端に電話が鳴り続ける。そういう経験をした人ほど、営業担当がいない体制を評価していました。公式サイトのよくある質問にも、営業攻勢の避け方を助言する項目が置かれています。

売り込まれないぶん、比較検討の時間は自分の手に残るはずです。この点を重く見る人には、体制そのものが選ぶ理由になります。

契約の前に、自分の目で押さえておきたいこと

ここまでの材料を、行動に落とします。どれも相談の場で聞けば答えが返ってくる範囲のことです。

見積書の内訳と、追加が出ない範囲

まず、見積りに何が入って何が別なのかを一枚で出してもらいましょう。外構と付帯の工事、地盤改良の見込み、登記や火災保険などの諸費用。ここが揃って初めて他社と並べられます。

公式は見積り以降に追加のオプションを出さないと明記しているので、その「以降」がどの書面の時点を指すのかも確かめておくと確実です。

打ち合わせの記録の残し方

営業担当を置かない体制では、決めごとが会話のなかで進みます。だからこそ、議事録や仕様確認書をどの形式で残すのかを最初に決めておきたい。言った言わないの食い違いは、記録があれば起きません。

担当が3人つく体制なので、そのうち誰が窓口になるのかも、その場で聞いておきたいところです。

検査と測定の結果をもらえるか

全棟の気密測定と、第三者機関による全10回の工程検査。公式に書かれているこの二つは、書面で受け取れるかどうかがポイントです。工程の写真アルバムと診断書を施主に提出する、という記載もあります。

受け取った書類は、将来の売却や、10年後の補修のときに効いてきます。どんな形式でいつ渡されるのかを、契約前に確認しておいてください。

引き渡し後の連絡先

2年、10年、20年、そして11年目からの財団の制度。保証の窓口は、それぞれ別かもしれません。誰にどこへ連絡すればいいのかを一覧にしてもらうと、後々の手間が減ります。

定期点検は6か月、12か月、24か月と決まっています。その案内がどう届くのかも聞いておきましょう。

ファーストステージが向いている人・立ち止まりたい人

選択肢になりやすい人

茨城、東京、神奈川、群馬の対応エリア内に土地があり、打ち合わせにおよそ3か月と施工におよそ4か月、引き渡しまで合わせて7か月程度という公式の目安を確保できる人。設計士と直接やりとりしながら図面を詰めたい人。断熱と気密の数値を重く見る人。契約後に総額が動くのを避けたい人。このあたりは、体制と相性がいいはずです。

営業に押されるのが苦手で、自分のペースで比較したい人にも合います。

いったん立ち止まって考えたい人

転勤や入学の日程が決まっていて、半年以内に引き渡しが要る人には、公表されている工期が壁になります。企画されたプランから選んで早く決めたい人や、設計事務所のような尖った外観を求める人も、方針と噛み合いにくいでしょう。

対応エリアの外に土地がある場合は、相談の前に窓口へ確認するのが早道です。

よくある質問

ファーストステージは本当に「やばい」のですか

A. 「やばい」は検索の候補に出てくる語であって、事実を示すものではありません。公開されていた143件を読み、公式の記載と官報の決算公告、法人の記録に当てた範囲では、この語が指しているのは主に工期の長さと、営業担当を置かない進め方への戸惑いでした。どちらも会社が自分のサイトで先に開示している内容です。

会社の経営は続いていますか

A. 国土交通省が公開している建設業者の登録を許可番号から引くと、水戸市常磐町の株式会社ファーストステージが1件ヒットし、許可の有効期間は令和8年1月8日から令和13年1月7日までと記録されていました。官報には第25期の決算公告があり、決算の締め日は2020年7月31日、純利益は2,817万4,000円、総資産は21億7,088万3,000円です。厚生年金の適用事業所としても被保険者44人で登録され、適用が終わった日の記載はありません。ただし第26期以降の決算公告は公開情報では確認できませんでした。

家が建つまでどのくらいかかりますか

A. 公式が示す目安は、打ち合わせにおよそ3か月、施工におよそ4か月で、合わせて7か月程度です。土地探しから始める場合はその前段が加わります。会社は月あたりの建築棟数を制限しているとも公表しているので、着工の時期は相談の段階で確かめてください。

坪単価はいくらですか

A. 公式サイトに坪単価の記載は確認できませんでした。住宅ポータルに延床37.3坪で1900万円台という掲載事例が1件ありましたが、これは代表値ではありません。土地の状態と選んだ仕様で総額は動くため、見積書の内訳で比べるのが確実です。

保証はどのくらいの期間つきますか

A. 引き渡しから2年は補修が無料・無制限、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分は10年、地盤は20年で1事故につき最大5,000万円までです。11年目からは100年住宅財団の制度に移り、10年ごとに保険金を支払って第三者点検を受けます。

断熱や気密の性能はどのくらいですか

A. 公式の公表値はC値が0.3から0.5、UA値が0.2から0.4です。全棟で気密測定を行い、全棟で燃費計算書を作成すると記載されています。ただし「トップクラス」という位置づけについては、公式が根拠を「当社調査」と自ら注記しています。

営業担当がいないと、話が進まないのではありませんか

A. 公式サイトに「ファーストステージには営業マンがいません」と明記されており、設計士を含むスタッフが直接相談を受ける体制です。1組に対してメイン担当とサブ担当2名の3人がつきます。売り込みがない代わりに施主側から質問を出す場面が増えるため、そこを面倒と感じるか気楽と感じるかで受け止めが割れるのでしょう。

同じ名前の会社が他にもありますよね

A. 国の法人情報の記録によると、同じ商号の法人は全国に59社あります。大阪の不動産会社、振袖と成人式写真の店、人材派遣会社など業種はさまざまで、水戸市内にも商号が似た別会社があります。口コミを読むときは、水戸市常磐町という所在地か、法人番号9050001003187で確かめてください。

まとめ

ここまで読んでくださったなら、「やばい」の三文字がずいぶん薄まって見えているはずです。最後に、確かめられたことと確かめられなかったことを分けて置きます。

  • 公開されていた143件は7つの論点に分かれ、気がかりが41件、前向きが42件、どちらとも言えないものが60件だった
  • 「やばい」が指していたのは主に工期と、営業担当を置かない進め方への戸惑いで、どちらも会社が公式に開示している内容だった
  • 国の建設業者登録で許可の有効期間が2031年1月までと確認でき、官報の第25期決算公告と厚生年金の適用事業所の登録も残っていた
  • C値0.3から0.5、UA値0.2から0.4、全棟の許容応力度計算による耐震等級3は公式の公表値。ただし「トップクラス」の位置づけは「当社調査」という注記つきだった
  • 坪単価は公式に記載がなく、第26期以降の決算公告も公開情報では確認できなかった
  • 同じ商号の法人が全国に59社あり、口コミが混ざりやすい。所在地か法人番号で見分ける必要がある

次にすることは、たぶん一つです。土地の場所と予算を持って無料相談会へ行き、見積書の内訳と、測定結果や検査書類の渡し方を聞いてくること。7か月という期間が自分の予定に収まるかどうかも、その場で確かめられます。ここまで並べた材料は、そのときの質問リストとして使ってください。